| 7月31日 (木) |
【終業式・お別れ式】 いつの時でも別れは寂しく、つらいものです。 今日は本校の終業式。それだけでなく、今日を限りに本校から去る児童生徒の「お別れ式」もある日です。 終業式は校歌で始まります。4月当初、着任式で初めて聞いたあの感動が再び蘇ってきました。次は児童生徒代表の言葉です。この1学期頑張ったこと、また2学期に向けての抱負を話してくれました。特に中学部代表は、運動会の応援団長で、立候補したときの気持ちや、勝敗が決まったときの緊張感や悔しさなど、本人しか分からない気持ちを吐露してくれました。この先輩に続いて来年に向けて「ようし、つぎは僕が(私が)応援団長をやるぞ!」と決意してくれた生徒もいることでしょう。 校長の言葉で終業式は終了し、その後生活指導担当から夏休みに向けての注意事項がありました。「空港などで騒いで他の人の迷惑にならないように・・・」という日本の学校ではではありえないような指導でした。 いよいよ「お別れ式」です。8人の児童生徒と今日でお別れです。日本に本帰国したり、他国の日本人学校に編入学する子どもたちです。日系企業等の海外駐在員の子どもたちを主に受け入れている日本人学校としては、どこも児童生徒の出入りが多く、それは定めとも言えるものでしょう。本校も今学期2回目の「お別れ式」です。1度目は私が中学部の修学旅行の引率中で留守の時でしたので、今回は私にとって初めての本校での「お別れ式」となりました。 今回は小学部1年生の途中から通っていた中学生、また小学校入学からずっとペナンだった小学生など比較的長い期間在籍していた児童生徒が多いようです。 一人ひとりの挨拶のあと、クラスの代表がお別れの言葉を述べています。長い間の友情を確認したり、代表だけでなくクラス全体で声を合わせて声援を送ったり、感極まって涙が出てきたり・・・、本当に最後まで多くの人を感動させてくれるペナン日本人学校の子どもたちです。 私はその光景を見ながら、「ペナンでの友情を一生涯のつながりにしてほしい」「校歌の通り『平和の願い』を実現する人に育ってほしい」「日本に帰って(他国に行って)、どんなつらいことがあってもここでの良き想い出があれば絶対に乗り越えられる」ことなどを心の中で祈りました。 会場の後ろには数人の保護者の方がおられます。終業式の日に保護者が参列することは日本ではあまりないことでしょう。主に今日でお別れする子どもたちのお父さん、お母さんです。我が子のペナンでの最後の晴れ姿を見たり、クラスの友の言葉を聞くことで、全校の友との深く結ばれた心の絆を確認できたことでしょう。 お気をつけて日本へ(他国へ)旅立って下さい。ご家族のご多幸と、未来のお子様がたのご活躍をペナンよりお祈り申し上げております。 お昼休みの後は大掃除です。いつもの掃除でも丁寧に一生懸命ですが、今日はさらに気合いを入れています。ぞうきんをしっかりしぼっている小学生、靴を脱いで裸足になっている男の子、小学部低学年と同じ場所を掃除している高学年生、相談しながら効率よく掃除を進めている中学生・・・。小学部2年生はいつもの玄関掃除を終えると、「校長先生、校長室を掃除してもいいですか?」とのことで、今日はソファーを動かしていつも掃かないところを掃除してもらいました。 毎回掃除中は放送委員がバックミュージックをかけているのですが、今日の曲は子どもたちの光景にもマッチしていました。その効果で、まるで「日常の中に感動的な出来事がある」とのテーマで作成された、「ペナン日本人学校日記」という映画の一場面を見ているような感慨深さを感じました。 さあ1学期最後の下校風景です。いつものように校庭に整列し、いつものようにバスの乗り込んで・・・、でもやはりいつもとは違う雰囲気です。バスの乗らない児童生徒もいます。先ほどお別れ式をした子どもの一部や今日まで体験入学をしていた生徒も、今日はお父さん、お母さんがお迎えに来ています。その子どもたちも、教員も、バスの周りに近寄って、バスに乗っている子どもたちと名残を惜しんでいつまでも手を振り続けています。まるで先ほどの映画の続きでクライマックスシーンに自分が出演しているようです。 お読みいただいている皆様のご声援のおかげで、4月14日以来、学校がある日は毎日このページを更新することができました。明日から夏休みが始まります。子どもたちの様子からお伝えするという内容がなくなってしまいますので、8月は毎日というわけにはいきませんが、お伝えすることがでれば更新をいたします。毎日のご愛読本当にありがとうございました。 |
| 7月30日 (水) |
【1学期の終わりに】 ペナン日本人学校では、1学期が一番長い学期です。日本では2学期の授業日数の方がが多いのですが、このことは7月いっぱい明日の終業式の前まで授業が入っている本校の特徴でもあります。 今日の朝の風景・・・。ブランコはここのところ小学部低学年に人気です。最近雨が降っていないので、ブランコもわざわざ座席の水滴を拭き取ることもなくそのまま乗ることができます。ですから登校するとすぐにブランコに集まってこぎ始めることができます。一つだけ席が空いていましたので私もちょっと腰掛けさせてもらいました。 すると中学部の女子が2人、校舎からこちらに向かってきます。最近中学生もこのブランコに乗っていますので、「ブランコに乗るつもりなら空けてあげよう・・・。」と思っていると、手を振りながら(私への朝の挨拶のつもりなのでしょうか、それともブランコには乗らないから大丈夫です、と言う合図なのでしょうか?)遊動ブランコの方に向かって走っていきます。2人で遊動ブランコの両端にあがって、立ちこぎで揺らし始めました。そのうちの1人は明日には本帰国をしてこのペナン日本人学校とお別れする生徒です。お互いを笑顔で見つめながら、息を合わせてこいでいる姿は、「明日で離ればなれになるけれども、私たちの友情は永遠だよね。」と確認しあっているように私の目には映りました。 日本の中高生にとって携帯メールが意思の疎通をする手段として最も多くなっているようです。お互い顔を見合って話をするよりは、何でも言えるからメールの方がよい、というこのとのようです。私がまだ日本にいるとき、すぐそばに友だちがいてもその友だちとメールを送りあっている光景を見かけたこともあるぐらいです。 しかし、携帯メールというその手段からは誤解が生まれる可能性が高く、激しい言葉のやりとりに発展し、ついにはいじめや暴力沙汰になるケースが残念ながらニュースでも良く報道されています。 本校の子どもたちはこの2人の中学生のように、学年を超えてもお互いの事をよく知っていて、必ず顔を見て話をしています。その間には無表情で誤解を生むような携帯のメールは存在しません。もちろん完璧ではないかもしれませんが、気持ちをきちんと自分の声と動作で相手の前で伝えるコミュニケーションを取ることができています。こんなことから、本校の児童生徒は、素直で明るく、人の心を分かろうとする優しさと温かさを身につけられているのではないかと、改めて発見しました。 今日のバス下校の1便は小学部1,2年生だけです。学期の終わりですので作品や学習道具を持ち帰るため手荷物がいっぱいです。重たそうに3つも荷物を抱える子ども、自分よりも大きな袋を担いでいる子ども・・・。2年生は上の学年がいませんので、今日は1年生のお兄さん、お姉さんです。自分もたくさん荷物を持っているのに、1年生の荷物を一緒に持ってあげたり、バスの乗車の時、先の乗って荷物を引き上げたり、後ろから支えてあげたりしています。「明日でしばらくこの光景とあうことがなくなってしまうなあ。」と思いながら、私も子どもたちの重たそうなかごに手を伸ばして持ち上げていました。 |
| 7月29日 (火) |
【笛の音(ね)が聞こえる朝】 朝、登校するバスのお迎えに行こうとすると、中学部3年生の教室から笛(音楽の授業で使用するリコーダー)の音が聞こえてきます。そ〜と覗いてみると早めに登校してきた男子生徒(3年生は男子しかおりませんが・・・)が一人で笛の練習(?)をしています。 バスが一通り到着して登校が一段落すると、今度は小学部3年生の女子4人が音楽室の前のバタイラウの木の下でやはり笛を演奏しています。その周りには昨日保護者に向けて小さな音楽会を開催し、大拍手を浴びた小学部1年生の女子二人が神妙な表情を見せつつも嬉しそうに聞き入っています。私と音楽担当も近くに寄って臨時演奏会の観客になりました。 曲が終わって「笛の試験があるの?」と野暮な質問をしてしまいました。「試験はないよ。」との答えが返ってきます。 一緒にいた音楽担当から話を聞くと、どうやら本当に自主的に笛の練習をしているようです。しかも音楽の授業時間で学習している曲ではありません。音楽の先生にお願いして楽譜を借りて自分たちで選曲したようです。 再び演奏が始まりました。よく見ると指は左手だけが動いています。笛の授業は始めたばかりなので、まだ左手も使って音階を広げての演奏はできないようです。それでも私が今まで聞いたことがないすばらしい曲を演奏しています。その重厚な曲の名は「ブラックホール」。左手4本の指だけですがテンポがゆっくり、また早くなったりという難しい動きをきちんとこなしています。間合いもぴったりあっている見事な演奏です。 「『学び』は学校の授業の中だけにとどまっているものではない。本当の人間にとっての『学び』は、始まりは学校の授業でも、そこから『学び』の喜びを味わい、自分たちで『学び』をしようとする意欲が湧き、授業以外のことにも広まり、深まり、生活そのものも変化していくものだ。」というような主旨で私が尊敬する教育学者の先生が言われていたことを思いだしました。その理論の実証を現実として目の当たりに見ているようでした。 観客となっていた1年生はいつの間にかいなくなりました。彼女たちは昨日は可愛らしくすばらしい歌をお父さん、お母さん方に聴かせてくれましたが、今日はお姉さんたちの見事な演奏を聴いて、それにあこがれていつか自分も「あんなすばらしい演奏をしたいな。」と新しい夢をいだくことでしょう。 「家族的な学校」をモットーとして、小中併設の小さな学校の本校では、縦のつながりが強く、小さい子どもたちは歳上の子どもたちの活動を見てあこがれ、自分の将来の目標を作ることができます。歳上の子どもたちは歳下の面倒をよく見たり、彼らのモデルとして自分の行動を振り返ることにより自分自身を律することができるのです。 8月1日からは本校の「夏休み」です。教育の現場で毎日こんなすばらしく新しい発見をさせてくれる子どもたちとはしばらく会えなくなります。ちょっぴり寂しい気もしますが、学校ではできない体験を夏休み中にたくさんして、一回り成長して9月に会えることがもっと楽しみでもあります。 |
| 7月28日 (月) |
【コムター見学】 今日は小学部3年生の社会科見学、「コムターに行ってみよう!」の引率をしました。コムターはペナン一高いビルで、ペナンのランドマークタワーです。60階に展望フロアーがあり、そこからペナンの街を一望できるのですが、前回ペナン島1周した3年生としては、それを確認しようと言うことが今回の目的です。 子どもたちの多くもそして私も初めてのコムター体験であり、楽しみにしていた社会科見学です。 一緒に見学に行くのは2度目という事もあってか、先週の金曜日の下校時から今日の登校時まで3年生の数人が私に「校長先生、月曜日に一緒にコムターに行くんだよね!」と嬉しそうに声をかけてくれます。初めての所に行くことよりも、子どもたちが一緒に行くことを楽しみにしてくれている事のほうが、私にとってはとても喜ばしいことです。「そうだね、一緒に行こうね。」と何人もの3年生に声をかけながら思わず口元がほころんででしまいました。 10時30分、音楽室前に集合して、簡単な注意事項の伝達。さあいよいよゴールデンプラウ号に乗って出発です。バスの中でも元気な3年生、子どもたちの色々な話を聞いたり、ちょっと車窓を見ている間にすぐにコムターに到着してしまいました。日本人の可愛らしい子どもたちが集団でいることは珍しいのでしょう。コムター入り口でも、エレベーターホ−ルでも、子どもたちはペナンの人たちの注目の的です。 そして私たちが住んでいるコンドミニアムとは違う高速エレベーターであっという間に60階へ。やや霞がかってはいるものの、地上約230メートルからの展望はやはり見事です。私も子どもたちもしばらく、眼下のペナンの街に見とれてしまいした。その内、「日本人学校はどこ?」という質問があがり、一緒に探すことになりました。子どもたちは自分たちが毎日過ごしている校舎が上から見るとどのようになっているのか見当もつかないようです。私が先に見つけました。「今作りかけているタイムズスクエアの大きな建物の向こうにある、青い屋根と3階建ての黄色い壁の建物だよ。」と教えてあげると、「あー、見つけた。あんなに小さいんだね。」「僕がすんでいるコンドはどこかなあ?」と次々と探し物をし始めています。 すると「車がおもちゃみたい。」「人間が小さく見えるね。」「あそこに教会があるよ。」「モスクも見えるね。」と興味が湧いてどんどん新しい発見をしていました。 今3年生は地図の学習もしています。地図を見たり高い位置から街を見下ろしたりすることは、目の前にあることだけにとらわれるのではなく、広い視野で物事をとらえて、全体の中でその一つの物事の意味や、周りとの関わりをつかむためには大事な訓練です。社会科としてだけでなく、人間として物のとらえ方や考え方にも大きな影響があることは間違いありません。 いつの間にか、予定の1時間が経ってしまいました。「また今度、パパに連れてきてもらおう〜。」保護者の皆さん、ぜひ子どもたちの視野を広げるためにもまた連れて行ってあげてください。私も我が子がいつかペナンに来たら連れて来ようと思います。 |
| 7月25日 (金) |
【学びの風景、1週間の終わりの下校風景・・・】 今日は2時間目に5年生の社会科の授業を拝見しました。パソコン室で調べ物をしています。クチンの移動教室の事前学習でパソコンの検索の仕方は覚えたようです。今度は日本の都道府県についての調べ物のようです。検索がうまくいかなくて困っている児童もいます。そんな時近くにいる子がさりげなく「こうするんだよ。」と声をかけています。 5時間目は4年生の理科を見てみました。教室で星座表を使って星座の確認をしています。担任の先生が南を向くと全員南を向いて丸いお皿のような星座表を持ってその方向に向きます。星座表の中から知っている星座名が見つかると、「あった。これは○○座だ!」と声がかかり、「あった見つけた!」と声が続きます。 その後、図書室で図書を活用してやはり調べ学習です。だれかが星座、宇宙に関する本を見つけると、数人がその周りに集まって、ページをめくりながら見つけたことを話しています。そんなグループがいくつかできて、いつもなら静かに本を読む図書室ですが、今日は図書からの新しい発見に驚きの声が響く感動の部屋になっていました。 勉強は一人でするもの、と言うイメージが私たちにはないでしょうか。実は人間の「学び」は自分の頭の中だけでは発展しないのです。教材に触れ、他の人の考えを聞き、そして自分の頭の中で自分の今まで持っていたものと照らし合わせて「学び」を発展させていく、そしてそれを発言や文字や絵などに表現をして自分の思いを固めていくことができるのです。人間は一人ではなく、人との関わりの中で人間として成長してきたに違いありません。 そんなことを思わせる授業を見させてもらいました。 5,6時間目中学部は3学年合同で「カナカナタイム」(総合的な学習の時間)です。2学期9月末に行われる本校の運動会と並んでの最大の学校行事「ペスタ・ブンガラヤ」に向けての練習が始まっています。教室を覗いてみると、なんともう台詞を覚えて劇練習に入っています。3学年全員で、自分たちで役柄と舞台関係者を決め、脚本を作り進めているのです。 小学部は6時間目は自由放課です。バスで決まった時間に通学している本校の子どもたちには、日本の子どもたちのように放課後、校庭開放をして遊ぶ事はできません。そこで金曜日の6時間目だけはそのような時間に充てているのです。1年生から6年生まで思い思いに自分がやりたい遊びに興じています。校庭では野球、玄関前では一輪車、遊具で思い切り汗をかいている子ども、音楽室で学期を奏でている子どももいます。 こうして3時35分、今日は全校児童・生徒一斉下校です。その下校の場面に、面談もありますのでちょうど保護者の方が出くわしました。 「何度も学校に来ていますが下校風景を見るのは初めてです。胸にジーンとくるものがありますね。」とのお話しに、「この学校の中で一番良い場面だと思っています。」とお答えしました。 全教員がロータリーに出て、子どもたちも名残を惜しんでいつまでも手を振っています。1週間の終わりだと言うこともありますがその中には、今日で体験入学が終わる子ども、あと数日で日本に帰って本校を去る人、そんな別れの思いが含まれるとなおさら胸が熱くなってきます。まるでヒューマンドラマのシーンを撮影している監督のような気分でした。 |
| 7月24日 (木) |
【『ない』ということの有り難さ】 今日未明、岩手県を中心にしてまた大きな地震があったようです。東北方面に子どもたちを住まわせている私としてもとても気がかりなことです。まだ地震の情報はたくさん入ってきませんが、大きな被害がないことを祈るばかりです。 また、連日の猛暑もNHKワールドのニュースで報道しています。日本よりも暑いと思われているペナンは、今日も涼しい朝を迎えました。太陽が照りついていますので、昼頃には暑くなるでしょうが、とても過ごしやすい朝を迎えています。 その朝、爽やかな挨拶をしてくれる子どもたちを迎えていると、小学部2年生の男の子二人が昨日修理したばかりのブランコの所に走り寄って、朝露に濡れた腰掛け板をハンカチで拭いて早速楽しんでいます。そこへ同級生の女の子がブランコに乗ろうとやってきました。でも空いているブランコはやはり濡れています。拭き取る物が無いようで困った様子です。男の子たちは、「濡れていて乗れないよ。」と言っているだけだったのですが、その子の乗りたそうな顔を見て、しばらくして、ブランコから降りてしまいました。どうやら、その女の子に席を譲ってあげたようです。 その子が一人でブランコをこいでいると、今度は珍しく中学生の女の子が二人やってきました。先ほどの男の子が使っていた場所が一つは空いていますので、一人の子は無事に座ることができましたが、もう一人の生徒は濡れている座席にそのまま座ってしまおうかどうか悩んでいるようです。すると先に座っていた女子が自分のハンカチを差し出しています。悩んでいた子は小さな声でしたが「ありがとう」と言って、そのハンカチで座席を拭いて二人でブランコを力強くこぎ始めました。 何気ない場面ですが、この様子を見ていて、私は「さあ、今日もこの子たちのために頑張るぞ」という意欲が湧いてくるのです。本当にPJSの子たちの仕草は何気なさの中に、優しさや暖かさを感じる事がたくさんあります。 「どうしてだろう?」と考えながら校長室に戻ってきてみると、昨日届いたKL日本人学校のPTA広報誌の見出しが目に入りました。校長先生の寄稿文です。 「『ない』ということの有り難さ」とのタイトルで、「マレーシアには容易にアクセスできる有害サイトやノイズのような民放や、たばこの自動販売機、安心してたむろできるコンビニがない」ことが、子どもたちの「おおらかさと素直さ」の一つの要因ではないか、と述べられています。 日本人学校に関わる者として、私も全く同感です。 2時間目には2年生の音楽の授業の様子をビデオ撮影しました。25人のクラスですが、50人分の声を出して最後に校歌を歌ってくれました。はじめは体を揺らしながらだったのですが、ついには肩を組みながら楽しそうに仲良く歌っています。フォークソング全盛の高校生、大学生だった頃、歌といえばみんなで一緒にスクラムを組んで歌っていたことを思い出し、懐かしさと子どもたちのすばらしい歌声で胸が熱くなりました。 こんな素直な生き方ができて、周りの大人たちもそれを受け止めてあげられたら、日本で昨今起きている重大事件に関わるような青年には絶対にならないだろう、と思いながら休み時間に日差しのきつい校庭で、伸び伸びと走り回る子どもたちを眺めていていました。 |
| 7月23日 (水) |
今日は朝から曇り空です。日本で言うと梅雨時のような天気です。途中すさまじい雷鳴が轟きましたが、雨はまだ降ってきません。現在お昼時ですが、気温も27度くらいのようです。毎日35度前後の猛暑が続く日本と比べると、ペナンの7月は過ごし安い日が続きます。 文科省に送ることと次年度の派遣教員のための学校紹介ビデオを作成していますが、今朝は登校風景を録画しました。1学期の終わりで少々疲れ気味なのか、ここのところ朝の挨拶の声が小さいのではないかと感じていました。でも今日はビデオ撮影ということで、4月当初、初めて登校風景を見た時の溌剌として元気な挨拶の声を聞くことができました。 一昨日から、ブランコと遊動ブランコを修理しています。子どもたちがよく活用する遊具ですので、事故があってはいけません。まだ大丈夫そうですが、修理に踏み切りました。乗り場の板が張り替えられたり、ペンキを塗り直したりして、きれいになりました。それを見つけてか、最近少なくなっていた利用者も、今日は取り合いになるくらいでした。 新しいものに興味が湧き、関心が高まるのは当然でしょう。 そういえば図書室では今日から新刊本の貸し出しが始まります。真新しい図書は子どもたちには大人気です。本校の図書室にはどのくらい図書数があるのでしょうか。実は正確な冊数がわかりません。そこで今年は図書担当から私たち教員に「図書室内の蔵書の確認」という夏休みの宿題が出されました。 21日(月)までには子どもたちに借りている図書をすべて返却させて、この日と22日(火)は保護者のボランティアの方に図書の整理をお願いしました。引き続き全教員で図書購入リストと照らし合わせて蔵書の確認を行いました。 文科省は19年度から読書力の増強を図るために、学校図書の標準基準を改めています。その標準で本校を鑑みると、小学部は6クラスですので5,080冊、中学部では3クラスで5,440冊、小中あわせて10,520冊となります。果たして本校は標準を超えているでしょうか。 夏休みにはたくさん読書をして、しっかりと思考の基盤である日本語を身につけ、思考力や想像力を高めてほしいと願っています。 |
| 7月22日 (火) |
【水泳検定】 今日は日本の暦では「大暑」、一年で最も暑くなる日のようです。文字通り日本では各地で35度を上回る猛暑の日になっているようです。ペナンでは登校時に小雨がぱらつきましたが、あとは天気が太陽が照りつけています。でもどちらかというと過ごしやすい日で、校長室は冷房をつけていなくても大丈夫です。 週1回ある水泳に授業は、今日は1学期のまとめとして検定の時間です。 小学部高学年の水泳の授業を見てみました。いつもは見学者以外は全員水の中に入ってもくもくと泳いでいるのですが、今日は水泳大会のように順番で記録を取っています。多くの児童がプールサイドにいて、泳いでいる子どもに声援を送ったり、泳ぎのうまい人の泳法を研究したりしています。 日本の学校では、7月と9月でおそらく10時間ほどの水泳授業でしょう。本校では週1回1時間ですから、年間を通して35時間ほどの水泳ができます。 ですからみんな水泳がうまくなります。今日は検定ですが、泳法はクロール、平泳ぎ、バタフライ、背泳ぎと4種目に全員が挑戦です。しかも飛び込みができる児童が多くいます。あとは25m泳ぎ切った早さで級が決まります。だれも途中で足をついたり、泳ぐことを諦めたりしません。 5,6年生は5級への挑戦が多いようですが、ちなみにその5級の基準は クロール=29秒以内 平泳ぎ=32秒以内 バタフライ=31秒以内 背泳ぎ=33秒以内 となっています。 保護者をはじめとして、大人の皆さん自分の小学生の頃と比べてみてください。なかなか高いレベルの基準でしょう。 そういえば私は小学生の頃、湖の近くの学校に通っていて、かつてJOC(日本オリンピック協会)の会長でもあり、全盛期は「フジヤマのトビウオ」とも呼ばれていた古橋廣之進さんの母校でもありましたので、水泳が得意な子どもたちが多かった学校です。水泳の授業は覚えていませんが、夏休みは午前中には毎日学校のプールに行っていました。午後は友だちと浜名湖で海水浴です。そんな水とばかり関わっていた夏休みを過ごしていた事を思い出しました。それでも、4種目は泳げません。早さも疑問です。果たして泳げる種目だけでも5級が取れるかどうか・・・。 本校では水泳の時間が多いだけでなく、その指導内容が重要なのです。私が小学生の頃は、ただ水に慣れ親しんでいただけのようです。4種目もの泳法や、早く泳ぐための方法は教えてもらった記憶はありません。 日本から来たばかりの子どもたちには、初めのうちは周りが泳ぎがうまくて大変かもしれません。でも毎週少々つらくても、指導者が的確なアドバイスを与え、子どもたちがお互いに高めあって練習をしていることで、いつの間にか泳げるようになり、スピードもついてくるようです。 本校の水泳記録会は日本ならば冬の最中の12月(中学部)、2月(小学部)です。その時の子どもたちの成長ぶりが楽しみです。 |
| 7月21日 (月) |
【おはよう集会】 昨日の昼頃からずっと雨でしたので、今日は朝からとても涼しい気候となりました。一昨日の「ペナン盆踊り大会」で子どもたちは踊ったり、和太鼓を演奏したり、遅くまで楽しんでいたので、朝の登校風景は少々お疲れ気味・・・?そう思ったのは歳のせいか私自身が昨日は元気だったのに今頃になって疲れが出てきたせいのようです。 毎月1回は集会委員会の主催で「おはよう集会」を開催します。集会委員会では小学部1年生から中学部3年生までがみんなで楽しめる企画を考えることから始まります。6歳から15歳までの人が楽しめる活動を考えるのは大変なことです。そんな集会委員のアイデアで、今日は「追っかけ玉入れ集会」となりました。 やっぱり子どもたちは元気です。8時のチャイムとともに校庭に集まってきます。そこには今日の集会を楽しみにしている笑顔があります。 さて校庭には赤白のエリアを決めて、玉入れの玉が散らばっています。いつもの玉入れなら長い棒の先にかごがとりつけたあるのですが、かごは小学部5,6年生の男の子が背負ってたたずんでいます。そうです。「追っかけ玉入れ」とは、かごを背負った人を追いかけて、そのかごの中に玉を入れるという競技です。 赤白に子どもたちも分かれて、さながらミニ運動会の様相です。赤白の組は運動会の時そのままです。さあ、競技が始まりました。1回目は小学部4年生から中学部までの争いです。さすがに追いかける方が体が大きく足も速い人が多いので、逃げるかごが苦労しています。かごはさわったり押さえつけたりしてはいけない、というルールがあり、かごの人は行く手を遮られながらも、なんとか逃げ回っています。1回目が終了。高学年・中学年部だけあってたくさん玉が入っていました。でも勝敗は2回目が終わってからです。 2回目の競技を開始。小学部1年生から3年生までdすのでかご役は逃げやすそうですが、今度は自分より小さい子にぶつからないように、倒さないように逃げることが難しそうです。やはり苦労しながらジグザグに逃れています。 2回目も終了。全校児童生徒のかけ声で玉の数を数えます。結果は赤組の勝ち。運動会 の雪辱を果たしたミニ運動会の結果となりました。 多くの人を楽しませるためにはそれなりの準備や運営があります。その陰の人を演じてくれて、企画、準備、片付けと最後まで良く動いてくれた集会委員会の皆さん、楽しい活動をありがとう。 |
| 7月19日 (土) |
【ペナン盆踊り大会】 つい10日ほど前、カナダで行われたユネスコの会議で世界遺産に登録されたペナンの歴史的地区の建物に囲まれたエスプラネード広場で、今日は「ペナン盆踊り大会」です。 日本でもこの時期これからどこの町や村においても行われることでしょう。小学校の校庭や団地の集会場の横の広場で、やぐらを組み立て、提灯を飾り、夜店が出て地域の人がたくさん集まってにぎわう催し物です。 そんな日本の盆踊りのややこじんまりとしたイメージを持っていた私ですが、会場に着くとそのイメージは覆されました。サッカー場が2面もとれるような広い会場の中央に、やぐらとはいえない、有名アーチストの野外音楽コンサートではないかと思われるようなステージが用意されています。正面には本部が設けられ、会場周辺には日本風にいうと夜店ですが、ペナンならではのいわゆるキャンティーンが所狭しと並んでします。たこ焼き、おでんなどというのれんや提灯も見られます。 毎年2万人もの人が集まると聞いていますが、ペナンに住む日本人だけでも1,500人ほどですから、こんな広い会場がうまるぐらい来るのだろうか・・・、こんなにたくさん出店していてもうけることができるのだろうか・・・と少々心配しながら、日本人学校の教員の担当の仕事を始めました。 日本人会では水風船の「ヨーヨー釣り」と「金魚すくい」と「ピーコックバルーン」の店を出すことになっています。その中で私たち日本人学校教員の担当は「ヨーヨー」1,600個を作って売ることです。 3時に集合、さっそく水風船を作り始めました。初めてですので、やはり先日のこより作りと同じように慣れない不器用な手つきで、何度も風船の圧力に押し返されて服が水浸しになりながらの作業でした。作っても作っても風船の数は減りません。少なくなるとまたどこからか風船が出てきます。 ステージでは今日の出し物のリハーサルが行われています。昨日日本人学校の校庭で見事な演技を披露してくれた「雅太鼓」に続いて、いよいよ本校の「日本の文化クラブ」の太鼓練習です。風船作りの休憩時間でもあったので私はこのときとばかりステージの前まで行きました。黒で統一した上下の服装の上に、赤いはっぴが良く映えて似合って、いかにも日本の伝統演技をするぞ、という雰囲気が漂っています。練習が始まりました。子どもたちの顔はいつもよりも真剣です。大きな広いステージで、練習とはいえ観客が集まってきます。お父さんお母さん方がカメラを構えてシャッターチャンスを窺(うかが)いながら我が子とその仲間たちを液晶画面で追いかけています。高く掲げた太鼓のバチ、広場に響き渡るかけ声、躍動するリズム感、そして踊るようなバチさばきから奏でられる勇壮な太鼓の音・・・。この1ヶ月の毎朝、毎昼休みの練習を思い出すと、この子どもたちの頑張りに目頭が熱くなり、胸に迫る思いを感じたのは私だけではないでしょう。本当にすばらしい演奏、演技ができあがりました。あとは雨が降らないことを祈るばかりです。 指先に力が入らなくなったころようやく作業工程に合点がいくようになり、まるで日本のお祭りの夜店のおじさんのように、店に集まる人々の顔を観察できるくらいのゆとりができてきました。開店前ですがたくさんの人が店の前に集まってきます。地元ペナン人たちです。一眼レフのカメラを構えて、雑誌や新聞記者の取材かと思うくらいでしたが、どうやら素人のようです。風船を作る私たちに近づいて映していたり、池の中のきれいに並んだ鮮やかな模様と色とりどりの水風船をアップで撮影したりしていました。どうやらこの日本的な風景に非常に興味を寄せているようです。周辺を見ると、浴衣を着た本校の子どもやお母さん方が臨時のモデルになって、素人カメラマンのレンズの中に収まっているようです。日本のことが大好きなペナンの人たちが年に一度のこのお祭りを楽しみにしていることがよくわかりました。そんなペナン中の思いが集まってきたようで、開会直後には、広場は人で埋め尽くされるほどになっていました。公称2万人というのは決してオーバーではないようです。次から次へとひとが湧いて出てくるようです。おかげで売れるかどうか心配したヨーヨーも8時30分には完売してしまいました。それでもまだ売ってくれないのかと言う顔をして、次々と買い手が押し寄せてくるぐらいです。 ヨーヨーが売り切れようとする頃、ペナン日本人学校の和太鼓の演奏が始まりました。さっきのいでたちにはちまきを加えて子どもたちが伸び伸びと力一杯演奏をしている様子が遠くからでも確認できます。私は大成功と子どもたちの成長を祈るように彼らを見つめながらテントの中で立ちつくしていました。 午後11時近く、いよいよ最後を飾る花火の打ち上げです。ペナンにあるたくさんの日系企業の寄付によってまかなわれているようです。花火は江戸時代から始まった日本の伝統の夏の風物詩です。毎年日本でも見られるものですが、このペナンで、しかも眼前で頭の上に繰り広げられた踊る光の競演は格別なものでした。大歓声を挙げて花火を見上げているペナンっ子たちと一緒に私も大拍手とかけ声をかけていました。 こんな大規模なすばらしい催し物を開催するためには多くの人々のご苦労があったことでしょう。総領事館、日本人会、日系企業、そしてペナンの州政府の担当者の方々、ペナン中の人たちの楽しみと、ペナンにいる日本人の大事な想い出をひとつ残してくれました。ありがとうございました。またお疲れ様でした。 |
| 7月18日 (金) |
【日本からのお客様】 ペナンにいると日本では会えないすごい方々にお会いすることができます。 今日は大変すばらしい日本からのお客様を2組お迎えしました。 一組は、昨年本校でコンサートを開いていただきました歌手の多田周子さんご一行です。もう一組は、明日の盆踊り大会で出演する、「雅太鼓」一行です。 多田さんご一行は、ペナンには三回目で日本人学校の子どもたちに会うことや、ペナンの人たちの優しさに触れることを楽しみにしていてペナンが大好きになったようです。今回は「雅太鼓」を一緒に鑑賞するだけでしたが、子どもたちはもちろんですが、多田さんご本人も子どもたちの顔を覚えていてくれて、感動的な再会となりました。 「雅太鼓」一行は家元と弟子、孫弟子の六人でした。今日が初めて六人であわせた演奏をしたそうです。それにしては見事に息のあった演奏を披露してくれました。中には中学生のお嬢様もおられて、学校をお休みしてペナンまで来てくれたようです。その中学生とお母さんが中央の太鼓で交互に入れ替わりながらたたく演技は見事でした。 「雅太鼓」の演奏は、勇壮で迫力があり、子どもたちも魅了されていました。演奏終了後、「来年『日本の伝統クラブ』に入って太鼓をやりたい。」と話してくれる小学部三年生がいました。この日本人学校でずっと太鼓を続けてきた生徒が代表で「雅太鼓」の皆さんにお礼を述べさせていただきましたが、彼のあとにも後輩へと引き継がれ、ペナン日本人学校の伝統は続きそうです。 日本では体験できないこと、会えない人にこのペナンで経験し会うことができました。子どもたちはもちろんですが、私たち大人もこの体験を大事にしていきたいと思う一日でした。 |
| 7月17日 (木) |
【保育実習・5,6年生授業参観】 ペナン日本人学校は小中併設校です。中学生が小学生と関わる機会が多い学校です。しかも中学部の2年生は、お昼休みの度に小学部の低学年生とよく遊んでいます。その2年生が今日は日本人の子どもたちが通園している幼稚園に保育実習に行ってきました。 いつも低学年生と遊んでいる生徒たちですが、ちょっと今日は勝手が違うようです。それぞれ手作りのおもちゃを用意して、小さな子どもたちと遊ぼうとしているのですが、子どもたちの表情が硬く、すぐには興味を示してくれません。 そこで生徒たちは自分が作ったおもちゃの実演をし始めました。輪投げ、たけぐし劇場、糸電話、サッカーゲーム、人形、動く車などなど・・・。そうすると、園児たちの動きが変わってきました。堅かった表情も笑顔に変わり、園児たちは飛び跳ねながら中学生に寄ってきています。中学生も嬉しそうに子どもたちの相手をしています。 いつもの小学生とは反応が違って戸惑っていましたが、さすがに良く低学年部と遊んでいる2年生です。最後の方はお昼寝の時間にもかかわらず、中学生に絵本を読んでもらっている子どももいました。 自分たちの手作りのおもちゃを幼稚園にプレゼントしてお別れです。わずか1時間余の交流でしたが、生徒たちも名残惜しそうに手を振っている姿が印象的でした。園児たちはもらったおもちゃが気にいってくれたらしく、すぐに「これで遊んでもいいですか。」と中学生に尋ねていました。 近い将来いつかは自分の子どもを持つことになるだろう中学生たち、育児はそんなに簡単な事ではないでしょうが、今からこうして小さい子どもの扱いができるようになることはとても大切だ、と改めて保育自習の重要さを確認しました。幼稚園の園長先生、先生方、ご協力ありがとうございました。 5時間目は5,6年生の授業参観です。どちらの学年も先月クチンへの修学旅行・移動教室に行ってきました。行く前にしっかりと事前学習をして、現地でそれを確かめたり、ペナンではわからなかったことを調べたりした研究成果の発表です。 5年生はそれぞれ研究をする分野ごとのグループに分かれての発表です。グループですので、効果音が入ったり、寸劇が入ったりの工夫がされ、学級のドアにはクチン新聞が張られていました。 6年生はポスターセッションのように2つに分かれて、一人ずつの発表です。ポスターをきれいに描いたり、パソコンでのプレゼンテーションをしたり、さすがに6年生、内容も発表方法も堂々とできていました。 どちらもクイズがありましたので、ただ聞くだけでなく、参加した保護者の方も考えたり、悩んだりしておられました。 クチンが「猫」という意味だったり、ラフレシアが55種類もあったり、オランウータンがボルネオとスマトラしか生息していないことなど、私もとても良い学習になりました。 参観した保護者の方々も、まるで自分がクチンに行って、博物館で説明を聞いているような気分になったのではないでしょうか。 |
| 7月16日 (水) |
【3,4年生授業参観・学級懇談会】 お昼のお弁当の時間が始まる前、校長室の空いているドアから二人の小学部2年生の男の子が顔を出します。 「校長先生、僕たちが育てた野菜です。少ないですが、召し上がっていただけますか。トマトとオクラとインゲンです。」と丁寧な言葉使いで、小皿に盛られた料理を両手で差し出してくれました。「ありがとうございます。喜んで食べさせていただきます。」と恭しく私も両手で受け取りました。そして小さめに分けられ、軽く油で炒められたその野菜を、お弁当のおかずとしてゆっくり味わわせていただきました。 お昼休みになると、「校長先生、お味はいかがでしたか?」と校長室を訪ねてくれましたので、「おいしくいただきました、。ありがとうございます。」と答えました。 私に試食をさせてくれたことも嬉しかったのですが、日本語が難しいと言われている原因の一つの敬語を、小学2年生の子どもたちがきちんと使えることに感動しました。海外にある教育施設はこのようにしっかりとした日本語を身につけてもらうことも大事な役割なのだ、と再認識しました。 午後の5時間目は小学部3,4年生の授業参観です。 3年生は道徳の授業、「お母さんの請求書」を題材にして普段の子どもたちのお手伝いについて考えさせています。いつもよりも元気の良い発言と手が挙がる3年生です。教室の後ろから覗いても子どもたちの顔がよく見えます。自分が手を挙げる度に、発言をする度に後ろを振り向いて、自分のお母さん、お父さんを確認しているようです。ギャングエイジで生意気盛りの3年生になってもやっぱりお父さん、お母さんに良いところを見てもらいたいようです。 4年生は「私のお薦めの本」を一人ひとり紹介していました。4年生も初めのうちは後ろに立たれている保護者を気にしていましたが、発表が始まると教室の後ろからでは顔が見えません。発表者の発表をしっかり聞いているようです。お薦めの図書の書名、作者名、簡単な内容、そして実際の図書を持ってきて、自分のお気に入りの箇所を開いて見せています。他の子どもたちが読んでみたいなあ、と思うような発表ができているようです。 学級懇談会が終わる間、子どもたちはそれぞれ音楽室、図工室、技術科室で待機です。その間も宿題を終え、読みたい本を一時だけ図書室から借りて読書にふけっています。 今日もたくさんの保護者の方にご来校いただきました。本校の子どもたちがこのように身も心も健やかに育っている理由は、こうして保護者の方々がきちんと自分の子どもと関わっていただいているからでしょう。 |
| 7月15日 (火) |
【暑中お見舞い申し上げます】 NHKのニュースを見ていると、日本では連日の猛暑で、各地で熱中症や海の事故が起きているようです。日本のほとんどの学校が今週中で1学期が終了して夏休みに入るようですが、この1学期最後の1週間はとても暑く授業もなかなか集中でできなかった日本にいた頃のことを思い出します。暑い中、成績処理、通知表作成など1学期最後の校務をされている日本全国の先生方に、ペナンから「暑中お見舞い申し上げます」。 一年中夏のペナンは、といえば・・・、朝はもやがかかっていて視界が悪く、もしかしたらヘイズかもしれない、と心配しました。でも子どもたちの登校時間になると青空が広がってきました。 ブランコに乗ろうとした小学部2年生の男の子がなにやら残念がっているので、近づいて聞いてみると、「ハンカチで拭いたんだけど、まだブランコが濡れて乗れないの。」、「少しぐらいズボンが濡れても大丈夫だよ。お天気がいいからすぐ乾くよ」、「でも、これ新しいズボンだから大事にしたいんだ。」とのこと。朝方雨が降ったのでしょう。そういえば校庭の芝生も水分をまだ含んでいます。物を大事にしたい子どもの心と、雨上がりの爽やかな風のお陰で、ペナンも私の心も今日は涼しい日になりそうです。 その中で熱く燃えているのは音楽室での和太鼓の練習です。もうすぐ本番、太鼓のリズムも揃ってきました。見れば緊張した真剣な面持ちです。ここのところ毎朝、そして毎昼休みの練習を欠かさず続けています。中学部3年生の男子がメンバーを見渡して、「上手になってきています。今日のクラブ活動の時間でもしっかり練習しましょう。」と声をかけています。担当の教師から指示があったわけではありません。教師の指示が無くとも集団のリーダーとして何をすべきかわかっているようです。 昼休みに燃えているのは小学部の野球大好き少年たちです。炎天下の影もない校庭でグローブを持って小学部担当の教師が打つボールを我先にと追いかけています。その合間を縫って小学部1年生が虫取り編みを持って、トンボを追いかけています。中学部男子はそのまわりで鬼ごっこをしています。炎天下でさぞかかし暑いのだろうと思って私も外に出てみると、意外と涼しい。本当に爽やかな海風が吹いていて、汗をかくどころか、気持ちの良い空気を吸うことができました。暑い日本にもこの風を送ってやりたいぐらいです。 チャイムが鳴って掃除の時間になると、校長室前のほうき部隊は、倉庫のドアの溝や、玄関のアイアンドアの溝をほうきで、それでもとれない小さなゴミはさらに自分の指を使って拾い集めています。モップ部隊は机の下の角をしっかり拭いています。掃除にも熱く燃える日本人学校の子どもたちです。 バス下校の時、小学部2年生の男の子がかすみ草のような小さな花を摘んでくれてプレゼントしてくれました。 午後の日差しはさすがに暑くなってきましたが、この子どもたちの姿で私の心の中にはさらに爽やかな涼しい風が吹いてきました。ありがとう。 |
| 7月14日 (月) |
【今日は小学部低学年の授業参観・学級懇談会】 朝からお客様が次々と来校されました。 まず今日からの体験入学生とその保護者の方。ペナンのインター校在学中ですが、夏休みを利用しての体験入学です。 次に、今年度バンコクに新しく日本語で教育する高等学校が開校、その先生方が来校されました。在外施設に在学する中学生の最大の悩みはなんと言っても進学です。その進学先に一つ選択肢が増えたのは好ましいことです。 その後、9月から編入学する児童のお父様もご来校いただきました。9月からはたくさんの編入学の児童生徒が予定されています。しかしこの7月いっぱいで日本に帰国したり、保護者の方の他国への転勤などでお別れする児童生徒も少なからずおります。どこの日本人学校も同様でしょうが、学期末はそんな寂しい思いをする時期でもあります。 編入予定の保護者の方が帰られる時間はちょうど中休みでした。小学部3年生が玄関前で一輪車などで遊んでいます。お帰りになる方にも「さようなら」と声をかけることができる子どもたちです。 「校長先生、お魚さんも挨拶しているよ。」見てみると水槽の金魚が片隅に集まって玄関の方を見て、本当に来校された方に挨拶をしているようです。子どもたちの観察力と優しさと発想の豊かさには、いつも感動させられます。 今日は小学部低学年(1,2,年生)の授業参観と学級懇談会です。日頃の授業風景を見ていただいた前回のOpen Dayとは違い、今日は一人ひとりの子どもたちの見せ場がある発表会形式です。 1年生は、生活科の発表会。野菜やアサガオを育てたり、チョウを捕まえたりした1学期の生活科で行ったことを、グループに分かれて紙芝居風にして発表をしていました。入学して早4ヶ月、1年生はこんなにも立派に発表できるように成長しました。 2年生は「スイミー」を劇で表現しています。先週の金曜日の最後の練習時に比べると一段と声が大きくなり、演技力も良くなってきていました。劇終了後の参観していた子どもたちの感想も、前回はアドバイスが多かったのですが、今回は良かったよとの声がほとんどでした。 どちらの学年の子どもたちも、今日はお父さんやお母さんが見に来てくれるので張り切っている様子が、その嬉しそうな表情からわかりました。時折、振り向いてお母さんがいるかどうか確認してにっこりと笑みを浮かべて自分の出番を待っている様子は本当に素直で愛らしい小学生の姿です。 自分の子どもの出番を「失敗しないかな・・・」と、はらはらしながら見ていたお父さん、お母さんたちも、子どもたちの名演技に惜しみない拍手と笑顔をおくっていました。 1年生の発表の最後に「校歌」を披露してくれましたが、大きな口を開けて大きな声での一生懸命の合唱に、1年生の成長ぶりを感じ、思わず目頭が熱くなったのは私だけでしょうか・・・。 学級懇談会の終了を待ちわびていた子どもたちは、それでも今日はお母さんともしくはお父さんと一緒に下校できるのを楽しみにしているたようで、図書室で静かに(?)宿題などをしていました。日本のおそらく夏休み前のほとんどの学校がそうであるように、1年生はアサガオの鉢を持っての光景がペナンでも見られます。乗用車の窓から見える子どもたちはやはりいつもよりも嬉しそうにいつまでも手を振ってくれていました。 |
| 7月11日 (金) |
【盆踊り大会に向けて、こより作り】 間近になってきた「盆踊り大会」、今日日本人学校では、その準備のため、水風船のヨーヨー釣りのこよりとと金魚すくいのあみ作りをしました。とはいってもとても教員だけではできませんので、強力なお母さん方に助っ人をお願いしました。助けてもらったと言うよりはほとんどすべてやってもらってしまいました。 私も初めてのこよりづくり経験です。お母さん方が器用に作っているのを見ながらの作業です。目標2000個と聞いて、人数を数えて割り当てを計算したら、一人200個ほどです。「そのぐらい・・・」と思ったのははじめだけで、お母さん方が楽しくお話しをしているのを聞きながら、不器用な私は話にも入っていくことができないくらい必死にこよりをよるのがやっとでした。 お母さん方の話は聞いているだけでもとても楽しく、日本での暮らしや、それぞれお住まいになっていた地域のことや、日本への帰国の際のペナンのおみやげの話など、久しぶりに日本のことを耳にして、懐かしさを感じるとともに、日本の何気ないことが気に掛かるのはやっぱり異国にいるからだなと再認識しました。 その中で子どもたちがNHKの「篤姫」をよく見ていると聞き、社会科教師としてはとても嬉しい思いをしました。NHK大河ドラマが史実に基づいているかどうかはともかく、子どもたちが歴史に興味を持ってもらうにはテレビドラマはとても良いチャンスだと思っています。しかし、日曜の夜8時(ペナンでは夜7時)はまさにゴールデンタイムで、日本ではNHKのチャンネルをつけている小中学生のいるご家庭は少ないことでしょう。歴史に興味を持つことは社会科が好きになることにもつながります。そうするとペナン日本人学校の子どもたちは、将来日本の民主主義を支えていく一人の立派な公民になることは間違いない、と感心しながらひたすら作業を続けました。 「毎日文章を書くのは大変でしょう。」「夜寝る前には必ず開いています。」「先週は数日更新されていなかったのでご病気かなと思って心配しました。」とこのページについての、とってもうれしい励ましの言葉もいただきました。私は子どもたちの何気ない毎日の様子や、学校での出来事を、ペナンにおられる保護者や、もしかしたら日本で孫を心配しているおじいちゃん、おばあちゃんに少しでもお伝えして、安心してもらうことも校長の仕事だろうと思って続けています。ご愛読本当にありがとうございます。 いつ終わるのか心配したこより作りも、いつの間にか終わってしまいました。最終的には約20人くらいのお母さん方の手慣れた素早い作業のお陰です。ありがとうございました。 お母さん方が片付けも終わる頃、小学部2年生が家庭科室に入ってきました。自分たちが作成した劇の小道具を取りに来たのです。2年生は来週14日(月)の5時間目の授業参観の時に保護者の方々に見てもらおうと、「スイミー」という国語の題材を寸劇にしているのです。ついつい子どもたちの後について、教室に入ってしまいました。劇の練習をしています。なかなかの役者ぞろいです。2チームに分かれて観客になった方も鋭いアドバイスを投げかけています。2年生の保護者の皆様、本番を楽しみにしていて下さい。 図書室では父母会写真部の方が来られて、行事の度に教員が臨時カメラマンとなって撮影した写真を掲示してくれました。子どもたちの活き活きとした表情が見事に現れている物ばかりです。是非ご覧になって下さい。 |
| 7月10日 (木) |
【畑と田んぼの社会科見学】 小学部5年生はBalik Pulau (バリックプラウ)に行ってきました。社会科の農業の学習です。 私と担任が引率、Balik Pulau出身の保護者の方のガイド付きでとても有意義な社会科見学でした。ゴールデンプラウ号の中では、歌を歌ったり、おしゃべりに夢中だったりしていた5年生ですが、説明が始まるとすぐに静かになって学習モードになれます。切り替えの早い子どもたちです。 まず、 Balik Pulauの町(村?)が見える展望台へ。やや曇り空で、今日は鮮やかな海の色ではありませんが、マラッカ海峡が見えます。その手前に濃い緑色と、黄緑色が広がり、その中に赤や茶色の屋根をした家屋が点在しています。私たちの住むGeorgeTown の街とはかなり様子が違います。 ガイド役のお母さん曰く、「Balik Pulauはペナンの中でも最も田舎で自然が豊かなところでした。でもここも開発が進み、緑が少なくなっています。」 そういえば、茶色の屋根が密集している地域があります。新しい住宅と新しいお店の集合体のようです。濃い緑は森であったり、ゴム園のようです。黄緑色は今日の目的地の田んぼです。でもその間に赤茶けた土の色が見えます。ゴム園だったところを樹を切り倒して大きな建物を造るようです。商業、工業が発達したペナンの中心地に近い、いわば大都市近郊の農村地帯が、開発という名の下で大きく変化していく最中なのでしょう。私が日本で住んでいた東京の多摩地区や、埼玉県の様子と変容と似ているようです。 次に畑の見学です。バナナの樹やランブータンが実る樹に囲まれた所に畑が広がり、日本と比べるとやや色が薄いほうれん草や、ロングビーン、カボチャなどが栽培されていました。その中にパパイヤも見られます。 「どんなことに苦労していますか?」「水はどうしていますか?」「雨が降らなかったらどうしていますか?」など質問攻めです。5年生のなかなか深い良い視点での質問に感心しました。畑の持ち主はすべて丁寧に答えてくれています。 やはり一番苦労することは雨のようで、降らなければ山からの水で補えますが、多すぎては困るそうです。と説明してもらっている間に雨が降ってきました。 母屋の狭い軒下で押しくらまんじゅうのように詰めながらの雨宿りです。そこでも目に入る物について質問が出たり、ぬれる人がでないように気を遣いあったり、研究心が旺盛で、優しさを兼ね備えている5年生です。 でもなかなか止みそうにありません。とうとう2本の傘を借りて順番にバスに乗り込みました。 最後は田んぼの見学です。残念ながら雨ですので、バスの中から見学です。田んぼの持ち主もバスに乗り込んで説明をしてくれます。たしか10日前、私が3年生とペナン1周の見学に来たときはまだ稲は穂が出ていませんでした。しかし、今日はもう穂が出て、稲は頭をやや垂れています。やはり熱帯、日本よりも成長が早いようです。別の田んぼではもうすでに稲刈りが終わっていました。しばらくするとまた田植えをするそうです。年2回の栽培、いわゆる2期作です。 マレーシアと日本の農業とはやや違うこともあります。でも、子どもたちが質問した事から得られた答えでは、日本でもマレーシアでも、天候や害虫に苦労しながらの農作業ということはは共通していることを実感しました。 子どもたちも私も、また一つペナンの別の顔を知って、ペナンがさらに好きになった一日にでした。 |
| 7月9日 (水) |
【脳の活性化のために】 雨期だからでしょうか。朝は本当に涼しい日が続きます。 いよいよ恒例の「盆踊り大会」が近くなってきました。音楽室からの太鼓の音は、はじめは一つだけだったのですが、子どもたちが降りるバスが到着するたびに、その数は増え、だんだんと音が大きく響き渡り勇壮な曲になっていきます。今日も19日の本番に向けての朝練習が始まりました。 校庭では小学部の1年生が何人も虫取り網を手に手に持って走り回っています。校庭に舞う小さな蝶が目当てのようです。自分の頭がすっぽり入ってしまうような白い網を自分の背よりも高く掲げて小さな蝶を追いかけています。私が近づくと、「校長先生、昨日は捕まえたんだけど・・・。」と残念そうな声の後、「あっ、捕まえた!」との声がして、そこにみんな集まっていきました。 お昼休み、やはり太鼓の練習の音が聞こえます。太鼓を演奏する本校の「日本の文化クラブ」は総勢21名です。そのためか校庭で遊んでいる子どもの数がいつもより少ないようです。 お昼休みの後は掃除の時間です。小学部2年生が校長室前の玄関スペース担当ですが、時折「校長室も掃除していいですか。」と言ってやってくれます。今日も男の子が一人、「校長室を掃除してもいいですか。」と尋ねられたので、お願いしました。掃除をしながら「今日ロングビーンを食べたんだよ。こんなに大きな長いのができたんだ。」と嬉しそうに話してくれます。校舎の裏の農園で小学部1,2年生が育てた野菜が大きくなっているようです。 1,2年生の下校バスを送り出した後、その農園が気に掛かって校舎の裏に行きました。今度は3年生がホウセンカの観察をしています。 「○○くんのに、蝶の幼虫が2匹もいるよ。」「きっと○○くんの葉っぱはおいしいんだね。」「葉っぱじゃないよ、茎についているんだよ。」「この幼虫はどんな蝶になるのだろう。」と次から次へと私に語ってくれます。担任の先生の「観察時間は終わりだよ。教室に入って。」と声がかかるまで続きました。 数年前超ベストセラーの著者の講演を聴く機会がありましたが、その中で「脳は情報を入力して、それを出力することで活性化される。」というような内容があったと記憶しています。そうするとこの好奇心の塊(かたまり)の子どもたちは、新しい発見を毎日して多くの情報を入力しています。そしてその情報を定着させ、脳を活性化させるために、私たち大人に語り続けているとも言えます。学校でも家庭でも子どもたちの話をたくさん聴いてあげると、子どもたちの脳はもっと活性化されていくのでしょう。 |
| 7月8日 (火) |
【いつもの学校の様子から】 先週は中学部2年生と修学旅行に行っていました。普段の学校から離れていたので、しばらくぶりに朝1時間目、校舎の1階の教室の子どもたちの様子を見てみました。 1年生は授業が始まる前です。私が教室にはいると、突然質問の嵐、「校長先生、ドリアン食べたことある?」「種も食べた?」などなど。一つ一つ答えていると、また次から次へとやってきます。この好奇心の強さが人間の文明を発展させた源(みなもと)なのだろうと、つい社会科の教師としての哲学的な思索をしてしまいました。担任が戻ってきて、さあ授業が始まるぞ、ということになるときちんと号令がかかって気持ちが切り替わっていました。 3年生は音楽室での授業です。まずは発声練習。音楽担当の先生の指導で少しずつ口が大きく開けられるようになり、背筋が伸びてきて、子ども特有の透き通った大きな声に変わってきました。 「その口でメドレーを歌ってみよう。」がまず授業の内容です。私が口ずさめる歌もあれば、初めての曲もありました。最後の曲は「茶摘み」です。私の故郷も、日本で住んでいた地域もお茶の栽培で有名な場所ですので、「そう言えば、今は茶摘みシーズン。お茶屋さんからは茶を煎じる良い香りが漂っている頃だな。」と懐かしい日本の情景に思いを馳せてしまいました。 2番からは二人で向かい合い、お互いの手を交互に合わせて手拍子を使って歌います。1小節ごとの間の拍子は、「お尻バージョンで!」との指示があると、「エっ〜!」と嫌そうな声が聞こえました。しかしいざ始まってみると、今日の最高の笑顔で楽しそうに、手拍子の後のリズムは後ろを向いてお尻を合わせています。「この子どもたちの無邪気さ、純粋さがあるから、大人たちも辛さを乗り越えることができているんだなあ・・・。」とまたまた、哲学的な思索をしてしまいました。 中学部3年生は数学の授業です。2次方程式で解く応用問題に挑戦しています。先生のポイントをついた説明の後、中学生は静かに真剣に一人ひとりが問題に取り組んでいます。ここでは「人類が『学問』の発展を成し遂げてきたその歴史的な姿を表現している・・・。」などともっと難しい思索をてしまいました。 中休み。5年生を中心とした男の子が校庭で野球をしていると、ボールが外に出てしまったようです。私に助けを求めに来ましたので、ボールの位置を確認して外に出ようとしたところ、バイクに乗った青年が一度通りすぎてまた戻ってきてボールを拾い、校庭に投げ入れてくれました。「Thank you !」とお礼を言うと「アリガト!」と返ってきました。こんな優しく親日的な人たちがたくさんいるから、私たちにとってペナンは住みやすく大好きになるところなのですね。 |
| 7月7日 (月) |
【七夕集会】 月初めの月曜日には朝礼があります。 今日から仲間になる編入生の紹介式と、体験入学生を紹介したあと執行部の児童の司会で朝礼をします。 私からは、小学生には少々難しかったかもしれませが、「洞爺湖サミット」についての話をしました。日本の福田総理が議長となって、地球温暖化防止のために世界の8ヶ国の首脳が集まっての会議です。難しかったとしても、少しでも今から心にとどめておいてもらいたい気持ちでいっぱいで今日のテーマとしました。 地球温暖化の影響はすでに現れています。でもこの子どもたちが私たちの年代になったとき、もっと深刻な問題となって現れてくることは間違いありません。子どもたちの未来のために私たち大人も、そして子どもたち自身も真剣に考え、何か行動を起こすときが来ていることは必然でしょう。そんな思いから、今できることを考え実行しようと呼びかけました。 ご家庭でも子どもたちと一緒に「洞爺湖サミット」の行方を見守り、そこから私たち一人ひとりができることに気づく機会としていただきたいとも思っています。 今日は「七夕」でもあります。七夕集会の第1陣は先日「おはよう集会」において全校○×クイズをしました。 今日は「七夕」の本番、集会は第2陣です。願い事を書いた短冊がたくさんつけられた笹飾りをセッティングした体育館に、全校児童生徒がお弁当を持って集まります。全学年が6つのグループに分かれて輪になって、もしくは団子状態になって「笹の葉さらさら・・・♪」のメロティーを聞きながらのランチタイムです。いつもと違う雰囲気に子どもたちの顔はとても嬉しそうでした。 修学旅行に一緒に行った中学部2年生に、「コタキナバルでは、とてもすごいごちそうを食べられて、おいしかったね。」と尋ねたあと、「でも、おかあさんの手作り弁当をこうしてみんなで食べる方がもっとおいしいね。」と声をかけると、恥ずかしそうにしながらも頷いてくれました。 昼食の後は、なんと全校で「じゃんけん列車」です。単純だけれども、すぐに誰でもできるゲームです。今日から編入した子どもたち、そして体験入学生も早くもうち解けて一緒に笑顔で楽しんでいました。 |
| 7月5日 (土) |
【コタキナバル修学旅行から帰ってきました】 朝5時起床、5時15分ホテル内ロビーに集合というハードスケジュールです。眠そうな顔をしながらも早い集合時間に全員が間に合いました。 これまで何のトラブルもなく無事に修学旅行も最終日・・・、と言うときにトラブル発生です。朝早いので朝食はサンドイッチをホテルに頼んでいました。そのサンドイッチも昨日の夕食の時には作り始めていてもちろんできあがっています。でもその朝食が生徒たちに行き渡らないのです。どうやらレストランの鍵を持ったシェフがいないとのことでした。朝ご飯はどうなるの、と言う心配はありましたが飛行機の時間に遅れるわけにはいきません。添乗員のタンさんの手配でAir Asiaの機内食を食べることになって、中学生もほっと一安心です。 あわただしい荷物チェック、3日間お世話になったガイドのケンさんとのお別れ式、搭乗手続きを終えて搭乗口へ。 機内に乗り込んだ搭乗客の再チェックで離陸時間が15分ほど遅れましたが、さすがにAir Asiaです。ペナンには時間通りの9時50分には着陸していました。 コタキナバル空港で飛行機を待つ間、「コタキナバルってペナンよりも涼しくて、バイクも少なくて、街もきれいで、遊ぶところがたくさんあって良かったね。もっといたかったね。」と数人に尋ねると、Yesの声が帰ってきません。たとえコタキナバルが良いところでも、住み慣れたペナン、帰りを待っている家族がいるペナンが良いようです。ペナン空港に着くと3日間元気だった彼らも安堵感からやや疲れを感じたのか口数が少なくなっていました。 それでも出迎えの家族の顔を見たときには笑顔がこぼれ、元気に「ただいま」、の挨拶ができる中学生でした。 この4日間、日本で言えば、林間学校(キナバル山)、臨海学校(マヌカン島)、農家体験(パパガ村ホームステイ)、そして海外グルメ旅行のすべてが凝縮した有意義な修学旅行でした。その上彼らにはいつもの仲の良い仲間たちと心おきなく一緒に過ごすことができた一生の想い出になるすばらしい日々だったことでしょう。 しおりにあった修学旅行の目的の3つがすべて達成できた事は間違いありません。中学部2年生のみんなよく頑張りました。子どもたちを送り出してくれた保護者の皆様、添乗員のタンさん、ガイドのケンさん、パパガ村の皆さん、引率の先生、その他お世話になったすべての方々、本当におつかれさまでした。ありがとうございました。 |
| 7月4日 (金) |
【コタキナバル修学旅行3日目】 朝目覚めてみると、霧は晴れています。カーテンを開けて外を眺めてみると、まさにキナバル山がその名の由来のとおりの姿を見せてくれました。キナバル山の名は、「アキ・ナバル」からきているようで、その意味は「人々の霊が集まる山」だということです。ロウズピークという最高峰をはじめとするいくつかの鋭く切り立った岩を持ち、中腹にいても尚見上げるその高さ、そして取り巻く雲が刻一刻とその勇壮な山の姿を変えていく様は、神秘的でもあり、幽玄でもあり、まさに霊峰キナバル山と呼ぶにふさわしい感動的な情景でした。その上辺りは高原地帯です。かつてはうっそうと茂った木々があったようですが、今は高原野菜の畑が広がり、農家がぽつんぽつんと点在しています。学生時代に見た「失われた地平線(Lost Horizon)」という映画に出てきた理想郷のシャングリラはここのことではないかと思うようでした。 気温は約16度、半袖では寒いぐらいの中で中学生もその情景を堪能し、仙人になったような気分を味わっていました。 雲の上で生活する仙人気分も山を下りてくると少しずつ現代人に引き戻されるようでした。今日の目的地は「マヌカン島」です。 コタキナバルの街中の船乗り場からジェットボートで約15分のリゾート地です。15分だけでも強い海風と波に向かい、船体を上下させたジェットコースターのようなスリルを味わった船旅は中学生も引率も最も興奮した時間でした。 マヌカン島は小さな島ですが、リゾート地としてはホテルも、レストランも海岸での様々な活動もしっかり用意されていて、泳ぐ熱帯魚たちが目の前に見えるほどの澄んだきれいな海もあります。来ている観光客もヨーロッパ系の人たち、韓国の人、日本人、もちろん現地の人もおり世界各地から人が集まっているという感じです。 その中で食べ放題のBBQのランチタイムを挟んで、生徒たちは思い切り海でのバカンスを体いっぱい楽しんでいました。 夕刻はコタキナバルで最も大きい街中のショッピングモールで、お家で待っているお父さん、お母さんや兄弟姉妹へのお土産を悩みながら購入してコタキナバルでの最後の夜をゆっくり楽しんでいました。 |
| 7月3日 (木) |
【コタキナバル修学旅行2日目】 マレーシアでも最も東に位置するコタキナバルはペナンと違って朝が早く来ます。早めに目が覚めて外を散歩していると、涼しいさわやかな風が体を包み、昨日の夜も聴いた虫たちの合唱が心地よく聞こえてきます。やはり車やバイクの音は聞こえませんし、1本しかない道を通る人もほとんどいません。静かで広々とした光景は、まるで少年時代に過ごした田舎にタイムスリップしたようです。 朝7時30分、生徒たちはそれぞれの家庭で朝ご飯をいただいて集合場所の大型バスが入る広い庭を持つ家庭に集合です。、昨日の不安はどこへやら、それぞれのホストファミリーとまるで親子が離ればなれになるように抱き合って別れを惜しんでいます。たった一晩ですが、中学生の心には大事な想い出とともに村の人たちの心の温かさが深く根付いたことでしょう。 さあ、今日の目的地は東南アジア最高峰のキナバル山の中腹、マレーシアで2つしかない世界遺産の1つであるキナバル公園です。 お昼を挟んで、ジャングルの植物生態を見せてくれた植物園の見学、そのジャングルの奥深さと面白さ、危険性を体感した高さ40メートルを超えるキャノビー(吊り橋)ウオーク、そして第2次世界大戦中、日本軍が発見したというポーリン(マレー語で竹という意味)温泉につかってきました。 途中、日本人観光客の一団と遭遇しましたが、どうやら私たちが日本人の中学生の集団とわかったらしく、すれ違いながら、「中学生がこんなところに来るなんて贅沢な旅行ね。」という声が聞こえました。確かに日本の中学生ではできない体験です。とても幸せな中学生です。快く出してくれたお父さん、お母さんありがとうございました。 今日の宿泊場所は高さ4,095メートルという日本の富士山よりもはるかに高い山の中腹のホテルです。 ホテル到着時はまだ明るかったのですが、残念ながら曇り空、霧が深く辺りは何も見えませんでした。でも標高1,500メートルのこの場所はとても涼しく、日本の軽井沢か那須高原にでも来たようです。いやそれ以上の涼しさと爽やかさを感じました。ここで生徒たちはホテルのおいしい夕食と、準備したレクを楽しんで大切な修学旅行の想い出をまた一つ増やしていました。 就寝時間間近に、なんと停電がありました。山の中腹ですから街の明かりはありません。まさに漆黒の闇の中のようです。15分ほどで灯りは元に戻りましたが、原因はわかりません。でも明日のために早く寝ろということでしょうか、生徒たちも騒ぐことなく静かに床についたようでした。 |
| 7月2日 (水) |
【コタキナバル修学旅行1日目】 今日から中学部2年生は修学旅行です。目的地は東マレーシア、カリマンタン島のサバ州、の州都コタキナバルです。 朝、8時50分にペナン国際空港に集合、でもその15分前には全員集まっていました。未知の世界への修学旅行に行くという嬉しさと、遅れてはいけないという緊張からか早い集合です。Air Asia を利用するので、早く集まることは大事なことです。声援を送ってくれる、見送りのお母さん、お兄さんに何度も振り返って手を振りながら、出発ロービーに入ると、出発ゲートには一番乗りで並ぶことができました。 約3時間のフライトでコタキナバルに到着です。生徒たちは朝が早かったのでとてもお腹が空いていたようで、お昼の広東料理はたくさん食べていました。 さあ、いよいよパパガ村に出発です。コタキナバルの空港から約1時間、サバ州で最大多数民族である「カダザンドゥスン族」の村でのホームステイが今日の目的です。村の集会場に着くと、たくさんのホストファミリーが集まっていて盛大にお迎えをしてくれました。手作りのレイを首にかけてもらい、挨拶を交わした後、さっそく歓迎の軽食です。ココナツの実を粉にして、サゴ(サゴ椰子の木からとったデンプン)と混ぜ合わせて作ったサゴのパンケーキやバナナなどのフルーツの天ぷらをいただきました。どれも普段食べられないこの地域の伝統料理です。 軽食の後は、明日のキャノピーウオークの練習(?)をかねて村の中を流れる川をまたぐ吊り橋を渡って村の小学校まで散策です。 小さな村だと思っていたのですが、この小学校には約700人の子どもたちが学んでいます。もちろんパパガ村だけではなくもっと広い範囲から通っているのですが、少子高齢化の日本にとってうらやましいくらいの未来を担う子どもの数です。 散策を終えて集会場に戻ってみると様々な体験が待ち受けていました。まずサゴのデンプンをとる作業です。サゴ椰子の幹を平たいのこぎりのような道具を使い、二人一組で引き合いながら樹の切りくずを作り出します。その切りくずに水をかけて、足で踏むとデンプンの粉を含んだ水分が流れ出します。底に沈殿した粉を集めてサゴのデンプンを取り出すようです。 次はサゴに幹に住んでいた幼虫を見せてくれました。ゾウ虫の幼虫のようで体長5センチ、太さも1.5センチはあります。見せてくれるだけではありません。実はこれは大事なお客様にお出しする特別のごちそうなのです。プロテインをたっぷり含んだ大事な栄養源のようです。ですからホストファミリーの中心者のウイリアムさんが模範を示した後、当然大事なお客様である私たちが食べる番ですが・・・。果たしてその結果は・・・?!。 次はバナナの葉で屋根を作る作業です。手に擦り傷を作りながら、全員必死で家庭科の縫い物作業をしました。 次はサゴのパンケーキ作りです。作りたてのパンケーキは特においしく、コタキナバルについてから食べてばかりで満腹のはずですが、子どもたちはもちろん私もついついやや甘みのある、温かいパパガ村風ホットケーキを食べてしまいました。 さて一度ホストファミリー宅にそれぞれ分かれます。1軒で2〜3人の割り当てです。総勢12名の集団でとても仲の良い中学生たちですが、さすがに小さなグループに分かれて寂しそうです。でもこれも大事な体験と思ったのか、意を決してそれぞれの家庭の車に乗り込んで行きました。 いよいよこの日のメインイベント、お楽しみの夕食と歓迎会です。隣村からやってきた9歳から16歳の子どもたちが集まる楽団(?)の銅鑼(どら)や太鼓、マリンバのような音を出す伝統楽器による歓迎演奏のあと、それぞれの家庭で作られた料理で夕食です。昼から食べてばかりで決して空腹なわけではないのですが、村の人たちのおもてなしの心を感じてみんなよく箸(スプーン?)が進んでいました。 さあ、これからが本番の交流です。楽団の子どもたちがこの地域の伝統のダンスを見せてくれたかと思うと、一緒に同じように踊れ、ということのようです。見よう見まねで一人ずつコーチがついて練習した後、みんなで輪になって、さらにその輪の中で村の子どもと日本人学校の中学生と男女のペアを一組ずつ作って踊りを披露します。まるで社交ダンスのダンスパーティーのようです。初めのうち恥ずかしがっていた生徒たちもだんだんと乗ってきて、かけ声をかけながら楽しんでいます。 伝統楽器の演奏、バンブーダンスなど盛りだくさんの体験をしたあと、いよいよもう一度最後のダンスです。PJSの中学生、ホストファミリーの家族たち、楽団の子どもたちみんな一緒になって、私も銅鑼を担当させてもらった民族音楽にあわせて、まさに夜が更けるまで歓迎の踊りです。「交流に言葉は要らない、音楽と踊りがあれば心は通じ合える。」そんな事を実感した一時でした。 興奮冷めやらぬ私たちでしたが、歓迎のパーティーが終わってそれぞれが家路につくと、あたりは真っ暗、ペナンのように明るいビルの照明や車やバイクの音は全く聞こえません。耳を澄ますと、涼しい風とともにコオロギのような虫の音(ね)が聞こえます。まるで夏が終わり秋の農村を訪れたような懐かしさを感じホッとした瞬間でした。 |
| 7月1日 (火) |
【今日の授業から】 「オクラがこんなに大きくなってたよ。」と、教室に戻ろうとした小学部2年生の男の子の指を使っての報告に誘われて、学校裏の農園を見に行きました。 2年生が自分たちが植えた野菜の観察をしています。私の姿を見つけると、「トマトがこんなに赤くなったよ。」「ロングビーンの花は白いんだよ。あっ豆が小さいけれどできている!」「キュウリの先っぽ(つる)がカボチャとからまっているよ。」「キャベツがあまり大きくならない・・・。」など、次から次へと、我先にと元気に報告をしてくれます。 自分たちが育てているからこそ、どんな小さな事でも関心を持ち、興味が湧き、鋭い観察力と、生き物を大切にする心が育まれていくことがよくわかります。いつか子どもたちが野菜を収穫して、嬉しそうにサラダになどにして食べている様子を思い浮かべながら校長室に戻ってきました。 今日は小学部4年生が社会科見学です。ボタニカルガーデン(植物園)の奥の浄水場の見学です。 2時間目の始まり、担任と教頭先生と一緒に元気にゴールデンプラウ号で出発しました。 4年生の見送りをすませて音楽室前を通ると、中から「翼を下さい」を歌う美しい声が聞こえてきます。小学部6年生の音楽の授業です。 そ〜っと、教室に入り後ろで聴いてみました。この1学期に練習した数々の歌をメドレーで歌っています。今日は交替で子どもたちが指揮をしています。歌声入りのCD伴奏にあわせていますが、そのモデルの歌声よりも生の6年生の声の方が私の耳にきれいに伝わってきます。少し横に移動して子どもたちの顔を見てみました。私がいることを発見してびっくりした表情をした人もいましたが、すぐに笑顔で楽しそうに歌う表情に戻りました。一緒に口ずさみたい気持ちを抑えてしばらく聞き惚れていました。 4時間目、小学部5,6年生の体育のプールの時間、私もプールサイドに立ちました。今日は水泳コーチが休みのため私が替わりです。日本でもプールの時間は、子どもたちは喜ぶけれども、教員にとっては命に関わる事故の発生の可能性が高く、最も気を遣わければならない授業です。ですから一緒に水の中に入るわけにはいきません。常にプールサイドに立ち水の中を注視して、いつでも飛び込める状態でいることが大事な役目なのです。 今日は怪我をしたり、体調が優れなかったりで見学者が多かったようです。日本ではこの見学者をどうするかが悩みの種です。でもここでは見学者も体育のプール授業に参加します、とはいっても泳ぐわけではありません。プールサイドを往復しながら、水中の友の泳ぎを見てあげて、アドバイスをしているのです。プールに入る回数が多いことはもちろんですが、このような一人ひとりに光が当たる授業をしているからこそ、こんなに水泳が得意な子どもたちが増えているのだと改めて思いました。 明日から中学部2年生はコタキナバルへの修学旅行があります。私も引率責任者として同行します。そのためこのページはしばらくお休みします。できれば保護者の皆様にも現地での様子をお伝えできればよいのですが、パソコンを持ち歩くわけにも行きませんので・・・。帰ってきてからのお楽しみです。 |
| 6月30日 (月) |
【ペナン島一周】 27日(金)夜10時4分、早めに到着したAir Asiaは5,6年生を無事にペナン国際空港に降り立たせました。 約30分後、到着ロビーに姿を現した子どもたちは、やや疲れは残っているものの、イバン族の槍と一緒になった吹き矢を持ち、まさに狩りから帰ってきたような出で立ちで、目をランランと輝かせ、満足げな顔をしていました。二泊三日のクチンでの経験という大きな獲物の収穫は子どもたちの心を十分に満たしたようです。お父さん、お母さん、そしてお兄さんや弟や妹たちも迎えに来ていましたが、その晩、そしてこの土日の休みにはいっぱい収穫した土産話で食卓がにぎわったことでしょう。 さて、今日は小学部3年生の社会科見学です。それほど広くないペナン島ですが、繁華街、観光地、漁村、農村、工業地帯と様々な顔を持つ島でもあり、社会科としては格好の材料です。そのたくさんの顔を確認するのが今日の目的です。 私も初めて見るところばかりです。私よりもペナンに長く住んでいる子どもたちも始めのうちは「ここ来たことがある、このホテル泊まったよ。」などと言っていましたが、「ここは初めて来た!」との声に変わってきました。 コンドミニアム街のガーニードライブを通り、リゾート地のバトゥフェリングの砂浜を歩き、テロバハンの漁港の海沿いにある岩の上で戯れ、島の西側の今盛りのドリアンの実がなる樹の高さに驚き、バリックプラウの田園風景に懐かしさを感じ、バヤンレパスの空港と、工場地帯にペナンの発展を目の当たりにし、ジョージタウンの繁華街で歴史と商店街のにぎやかさを見てきました。まさにこのコースは島一周の旅でした。 ブキットダンバーで昼食。あいにくの小雨でしたが屋根のあるところでみんなでシートを敷いて和やかにランチタイムを取りました。ブキットダンバーの公園を後にするとき、公園内に菓子の袋などゴミがたくさん落ちていて子どもたちも気になったようでした。すかさず担任から「ペナン日本人学校の人たちが落としたゴミではないけれども、公園をきれいにするために一人5つずつゴミを拾って帰ろう。」と声がかかりました。するとすぐに子どもたちのゴミ拾いが始まります。終わりの頃には公園は本当にゴミ一つないきれいな場所に変わりました。 「どのくらいのゴミを拾ったかなあ。」「今日参加している3年生が18人だから、一人5つとして100個にならないね。」「あれ、校長先生と担任の先生は?」「そうだ、そうするとちょうど20人だから100個だね。」「でも、校長先生も、担任の先生ももっとたくさん拾ったよ。」「そうか、なら110くらいだ。」と数人の女の子と算数の学習をしながら楽しく小高い丘を降りてきました。 学校に着く頃には雨も止み、暑いペナンに戻っていましたが、子どもたちは「今日は本当に楽しかったね。」と友だちと話をしながら教室に戻っていきました。 さて、先週ご協力いただいた「四川大地震」と「宮城岩手内陸地震」の募金ですが、総額RM1,200を超える金額が集まりました。詳しくは本ホームページの「新着情報」をクリックしてください。ご協力本当にありがとうございました。半分に分けて「四川大地震」の方は、早速募金活動を推進している「光華日報」に届け、その模様が6月27日付けの新聞にも掲載されました。「宮城岩手内陸地震」当ては日本への送金になりますので、現在最もよい方法を思案中です。 |
| 6月27日 (金) |
保護者の皆様にはお手紙でもお知らせしましたが、昨日は周辺地域の家庭でデング熱が発症しました。その関係で昨日の夕刻、本校はまさに「煙に巻かれた」状態でした。午後6時過ぎ、保健所(?)から連絡を受けた消毒業者が散布用の装置を持ち、物々しいかっこうをして来校。すぐに各教室等への真っ白い殺虫剤散布が始まりました。私も日本で地域の自治会役員としての殺虫剤散布を2年間実施した経験がありますが、それよりももっと大がかりで粒子の大きい薬をまいています。私と数人の教員は、総領事館の領事さんと一緒にマスクをしながら作業を見守っていました。 来ペ前、やはり熱帯地方で怖いのはデング熱だ、と聞かされてきましたので、蚊には刺されないように気をつけていたのですが、私は他の人よりも蚊に好かれやすいタイプのようで、何をしてもあまり効果がありません。少しかゆいぐらいなら我慢しよう、と思い始めた時でした。実際に近くでデング熱が出たこと、40度近い高熱が出ること、1週間くらい寝込み、時には死に至ることもあることなどを確認して改めて蚊に刺されないように心がけていきます。 また学校でも今までもネッタイシマカの発生を防ぐため、水たまりなどの点検は常にしていますが、さらに注意を払っていきます。 今朝、バス登校でいつも通り児童生徒会執行部が挨拶をしていると、中学生が差し出した手に小学生がタッチをしていきます。中にはわざと無視をして通り過ぎる小学生もいます。でもそのすぐ後、その小学生たちにその中学生は追いかけられる、鬼ごっこ(?)の始まりです。何気ない風景ですが、年が離れた小学生と中学生の微笑ましいふれあいに、思わず私も見とれてしまいました。 そんな時教頭先生からの連絡が入りました。今日もクチンにいる5,6年生、皆元気にホテルを出発しました、とのことです。今日はサラワク州博物館、クチンタワー見学、焼き物体験をします。 遅い時間ですが、ペナンの国際空港には夜10時20分到着予定です。保護者の皆様、お迎えよろしくお願いします。子どもたちは疲れた表情の中にも満足した笑顔を持って到着ロビーに姿を現すことでしょう。 |
| 6月26日 (木) |
【SMSTSSS校表敬訪問】 昨日ある保護者の方からこんなお話しをいただきました。このページを「日本の両親もとても楽しみにしています。『子どもの笑顔が飛び出してくるようだ。』と申しております。」とのことでした。日本のおじいちゃん、おばあちゃん、お孫さんたちは毎日元気で伸び伸びと暮らしています。ご安心下さい。飛び出す絵本ならぬ、子どもたちが飛び出すてくるようなホームページをこれからも心がけて参ります。応援本当にありがとうございます。 5,6年生の修学旅行・移動教室2日目です。細かい情報はありませんが、定期連絡は教頭より入ってきています。 昨日は特に事故等もなく予定通りホテルに到着、今日も全員元気に出発します、との朝の連絡がありました。ペナンとは違って東マレーシアは乾期のようで、天気はすこぶる良いようです。良すぎて暑くなりそうです。「水分補給をしっかり気をつけて、オランウータンに会いに行きます。」とのことでした。今日の予定はオランウータンとグヌン・ガディン公園です。世界一大きな花、ラフレシアに出会えることを願っています・・・。 今日は中学部が毎年交流をしているSMSTSSS(SEKOLAR MENENGAH SAINS TUN SYED SHEH SHABUDIN)校に表敬訪問してきました。ペナンブリッジを渡り、しばらく走ってようやく着きました。マレー系の学校で850人の生徒がいますが、すべて寮生活とのことです。その中で日本語コ−スがあり、150人が学んでいるそうです。ですから言葉の心配はいりません。日本にも留学していた日本語が堪能な先生がいます。 今日は校長先生が留守でしたが、教頭先生や英語の先生など4人の先生と交流を持つことができました。 日本語担当の先生がとてもすばらしい通訳をしてくれるので、話がどんどんはずみます。どちらかというと私が質問攻めにあいました。「日本の学校の生徒の数は?」「科目の数は?」「音楽はありますか?」など日本の教育に関係する事から、「秋葉原の事件はどうして起こったと思いますか?」「日本の車の値段は?」「地震で日本は沈みませんか?」など日本についての質問がたくさん出ました。日本への関心の高さが伺えます。 日本語クラブの生徒が中庭の壁に富士山の絵を描き、その前に日本庭園を造っているようです。その富士は小さい頃どこかで見た記憶があります。「このような大きな富士の絵は日本では昔、銭湯の絵としてありました。」と思わず話すと「そうです。その銭湯の絵をまねて描いています。」との答えがきます。「それならば、この前の庭をお風呂にしなければなりませんね。」と話すと、「そうですね。それではこの庭を池にして、暖かいお湯を入れましょう。」と返ってきました。日本への関心の高さはもちろんですが、ジョークもすぐに返ってくる心の広さ、深さを感じました。男女一緒になって室外で何かのボールゲームに興じている生徒たちにも会いましたが、皆穏やかな笑顔で挨拶を返してくれて暖かみのある青年たちでした。 こんなすばらしい青年たちとペナン日本人学校の生徒が交流できる日が楽しみだな、と思いをはせながらペナンブリッジを渡って帰ってきました。 学校に帰って夕刻、クチンに旅立った小学部を引率している教頭先生から定期連絡が入りました。2日目の行程は無事終了。少々ホテルに着くのが遅くなりましたが、好天の中、皆元気で宿舎到着です、とのことです。 |
| 6月25日 (水) |
【クチン出発・第14回馬日学生絵画展覧会開会式】 ペナンは毎日夏でも朝日が昇るのは遅い。日本の夏ならとっくに日が昇っている6時、私は海岸通りの高速のような道路をバヤンレパス空港に向けて運転をしていました。集合時間は6時30分、昼間ならば間に合わない・・・、でも朝の道はすいています。6時20分には空港に着いてしまいました。なぜ平日に空港・・・?と思われる方もいるかもしれません。実は今日から小学部5,6年生は東マレーシアのサラワク州クチンへ修学旅行・移動教室です。その見送りのために空港に向かいました。 朝早い空港ですが、たくさんの人がいます。児童の集合時間は6時50分、なんと5分前にはお父さんやお母さんと一緒に集合完了です。5分前行動が親子共に身についているようです。出発ロビーの角で他のお客さんに迷惑にならないように出発式を開催。朝早かったので寝不足かと思ったら、いやいや5,6年生はこれからの未知の世界への興味関心で心がいっぱいのようで、目が輝いていました。2泊3日行ってらっしゃい。お見送りのお父さんお母さん、そして同行していた弟や妹のみなさん、朝早くからありがとうございました。 私は子どもたちの搭乗手続きを見ずして、学校にトンボ帰り、今度は登校してくる子どもたちのお迎えです。5,6年生がいないのでいつもよりやや少ない子どもの数です。その中に日本の中学生の標準服のような(本校には標準服はありません)白のワイシャツを着て、黒のズボンをはいている男子が数人います。これは本校では式服と言っている服装です。私もダークグレイの背広にネクタイ姿です。小学生が何人も「校長先生、今日どうしたの?何かあるの?」と聞いてきます。「そう、今日はペナンで一番偉い人が出席するセレモニーに行くんだよ。」と答えました。 今日は『馬日学生絵画展覧会』の開会式があるのです。このホームページの5月20日付けで紹介した『馬日絵画交流交換会』の展覧会本番です。日本の認定NPO法人『メイあさかセンター』が21年間馬日交流の大事業を進めてきたその成果です。なんとペナン州ガバナー(州知事)ご夫妻出席の下、ペナン教育長やペナン図書館長、日本からは在ペナン日本国総領事、埼玉県朝霞市からメイあさかセンターのメンバーが出席。その他大勢の関係者が「デワン・スリ・ピナン」に集まりました。実はこの開会式では、出品した子どもたちへの参加賞や特別賞、優秀賞などの表彰式を兼ねています。この展覧会に本校の児童生徒13名が出品作品に選ばれ、参加賞と佳作の賞をいただくのです。その他、日本の子どもたちはペナンまで来られませんので、本校の子どもたちが代理受賞もします。 今日は小学部の修学旅行・移動教室でもあり、体調をくずしている子どももいるため10名だけの出席でしたが、8時10分ゴールデンプラウ号で出発。バスに乗るとき、バスの中でも、また会場でも中学生は、小学生と手を繋いだり、かごを持ったあげたり、声をかけていたり、と本当に心強い教師の替わりです。 会場に着いてみると、運営側の手違いで子どもの座席に名前がなかったり、受賞の順番が違ったりでてんやわんやでしたが、尾池さんや引率の職員とも協力して子どもたちにもう一度確認をして、何とか間に合いました。保護者の方も子どもたちの晴れの姿を見に来ていただきました。 さあ本番です。ガバナーが登場、参加者は起立してお迎えをします。マレーシア国歌斉唱、なにやらイスラム方式のお祈りの後、ペナン教育長の歓迎挨拶、またマレー語ばかりで困ったな、と思っていたら今日は通訳付きです。ありがたい。その後ガバナーがこの交流の意義についての話をしていました。そしてこの交流事業の最大の功労者、メイあさかセンター代表の尾池冨美子さんの登壇です。ゆっくりとした口調のマレー後でお話ししていますので私にもよくわかりました、というとマレー語ができるようになった様ですが、じつは日本語でのお話しもありましたので大丈夫です。 厳粛な中にもさわやかさが一緒になっていて、いかにもマレーシアらしい明るい式典が続きます。 いよいよ表彰式です。私もプレゼンテーターとなってペナンの子どもたちの特別賞授与もしました。その後まず日本の子どもたちの代理受賞です。本校の子どもたちは緊張の中にも堂々としていて、しっかりと賞をいただいていました。この様子は本ホームページ「新着情報」でご覧下さい。 子どもたちは自分の絵を見つけたり、尾池さんにも入っていただいて記念撮影をしたりしてお弁当をもらって帰校しました。 忙しくあわただしい一日でしたが、私も子どもたちにとっても貴重な体験ができた日でした。こんなすばらしい機会を与えてくれた「メイあさかセンター」の尾池ご夫妻に大感謝です。本当にありがとうございました。 |
| 6月24日 (火) |
【雨期です・・・】 今朝、バスの迎えをしている時でも、まだ夜が明けていないような暗さでした。その内涼しい風が吹いて、雨が降ってきました。ペナンでも雨期に入ったようです。そういえば昨日も一昨日も一日のうち何度も雨が降っていました。でも日本の梅雨と違うのは、一日中降り続くのではなく、降っていても、いつの間にか青空が広がり、太陽が輝くのです。ですからあまり雨が気に掛からない。服が濡れてもその後のきつい日差しがあればすぐに乾いてしまいます。 そんな雨が降り始めた中、今日も児童生徒会執行部では、「四川大地震」「岩手宮城内陸地震」のための募金活動をしています。昨日忘れた子どももバスから降りると真っ先に募金箱を見つけて入れていました。 募金総額は、来週、児童生徒会の執行部からの連絡がありますので、お楽しみに・・・。 明日から5,6年生はクチンへの修学旅行・移動教室です。朝早くペナン国際空港に集合です。5,6年生の下校時の笑顔は、一段とさわやかでした。事故や怪我がないように祈っています。行ってらっしゃい。 また明日はペナン日馬学生絵画展覧会の開会式です。実際の展覧会はすでに始まっているのですが、ガバナー出席のセレモニーを開催します。そこで本校から作品を出品した児童生徒13名の表彰も行います。詳しくはまた明日ご報告します。 |
| 6月23日 (月) |
【募金活動開始】 中学生が期末テストも終わり、今日の登校時には児童生徒会執行部がそろって挨拶運動をしています。でも今日はそれだけではありません。先週からアピールしていた「四川大地震」「岩手宮城内陸地震」の被災者救済のための募金活動の一日目です。 白い大きな募金箱を持った執行部が、玄関までの道に並んでいます。お家からマレーシア硬貨や紙幣をもらってきたのでしょう、続々と募金箱に入れていきます。 私も財布にあった小銭や多額になりすぎない紙幣をポケットに忍ばせていましたので、募金をすることにしました。 コインを一つ一つゆっくりと入れていると、「お賽銭を入れているみたい。」という子どもの声、「そうだね、このお金が大変な人たちに役に立ちますように、と祈る気持ちを込めて入れているんだよ。」と私。 「あ、今日忘れちゃった。」との声も聞こえます。「明日でも大丈夫だよ。」と答える執行部の声。 そんなやりとりの中で、「○○ちゃん、あれ取って!」と小学生が中学3年生にねだっています。私には小さすぎてよく見えなかったのですが、どうやら蓑虫が木の枝にぶら下がっていて、それを言っているようです。 音楽室からは勇ましい太鼓の音が聞こえてきます。空いている窓の中を小学生が覗いているので私も一緒に見てみると、中学生が小学生に教えています。 中学生が様々な活動に復活して、ペナン日本人学校の平常の動きができるようになりました。本当に本校の中学生の存在の大きさに改めてびっくりしました。中学生諸君ありがとう。 体験入学を希望される方が2組、来校されました。日本の教育を経験させたい、との理由です。正規入学でなく体験入学としても、本校への信頼があつくなっている証拠でしょうか。本校も私立学校ですからそれはとても嬉しいことです。体験入学等についても何かありましたら遠慮なくご相談下さい。 |
| 6月20日 (金) |
【和太鼓の始まりは・・・】 今日も中学生は3時間目までテストです。 和太鼓の朝練習は、今日もありましたが、さすがに中学生の姿はありません。その分テープの音を頼りに小学生だけで必死に踊っています。踊りに躍動感が出てきました。登校時の練習ですので、バスから降りた子どもたちも楽しそうに眺めながら歩いています。「格好いいなあ・・・。」と感想をもらしている子もいます。 本校の和太鼓の演技はいつから始まったのでしょうか。20年史、30年史をひもといてもはっきりした歴史が見えません。2000年(平成12年)の頃に、和太鼓を購入するために在ペナンの日系企業に寄付金を募っています。その頃の資料をもう少し調べてみました。1996年に派遣教員の中に太鼓の指導ができる先生がいて和太鼓クラブが発足したこと、当時はペナンの学校から中国式の太鼓を借りて練習をしていたこと、2000年の頃、日本人会に2台の和太鼓があり、それを日本人学校に移したこと、総領事館主催のジャパン・サマー・フェスティバル(今の「盆踊り大会」?)への出演依頼があったことなどがわかりました。そしてこの和太鼓のクラブを本校の特色として伝統化するために、多くの企業の寄付によって和太鼓の購入を進め今の形になったようです。 一つのクラブであり、半年ごとにメンバーが替わるのですが、中学生が小学生に教えて和太鼓の伝統は脈々と続いてきています。おそらく登校時に練習風景を見ていた小学部低学年や3年生は、4年生になったら和太鼓を演奏するクラブに入れることにあこがれて楽しみにしていることでしょう。 資料を調べている途中に4年生が「失礼します。校長室に水道がありますか。」と訪ねてきました。男女のペアで4組ほど次々と来ます。答えてしまえば簡単なのですが、「自分の目で探してご覧。」というと「わー。校長室にはいるのは久しぶりだ。」と口々に感嘆の声を上げながら入室してきます。あまり広くない部屋の中をぐるっと巡って、「水道はありませんね。」と言って退室していきました。4年生の社会科の授業での水道調べです。「そういえば、日本の小学生も校舎内回っていたな。」と思い起こしました。当然ですが、ペナンという異国の地でも日本と同じ学習内容をしているのが日本人学校です。 昼食が終わって昼休み、「やったあ〜。期末が終わったぞ〜!」と叫びながら中学生が小雨降る校庭を走りまわっています。そのうち男子も女子も一緒になって鬼ごっこになっていました。その顔にはまるで小学生に戻ったようなあどけなさが見られます。すると本当の小学生から「ここは走っちゃ行けないんだよ。」と校舎玄関内で駆けていた中学生が注意されてしまいました。本当に真剣に試験勉強をしていたのでしょう。私はその開放感に浸る中学生を見ながら「ご苦労様」と小さな声でつぶやいていました。 |
| 6月19日 (木) |
【今日から期末試験】 今日明日と中学部は期末試験です。バスから降りる中学生の顔は昨日夜遅くまで試験勉強をしていたのでしょう、やや寝不足の感があります。 「先生、この人たちバスの中で本を読んでましたよ。」小学生が登校を迎えている教員にににこやかな笑顔をしながらも報告をしています。スクールバスを利用するルールとして、「乗車中の急停車に対応できる」ために車内では本は読まないようになっているのです。しかし、今日すぐに試験がある中学生にとってはバス内の10分も惜しかったのかもしれません。ルールはもちろん守らなければならないし、試験勉強もやってほしいし、教員としてはどう指導したものか苦しいところですが・・・。その10分、やはり危険性回避のために勉強をがまんして、その分他でやるように話をしたようです。 毎朝、児童生徒会執行部が挨拶運動で自分が降りたら、次のバスを待って登校してくる子どもたちに元気に「おはようございます」と大きな声をかけています。でもきょうはその役目も免除、中学生は教室に入って復習です。 と、校庭に子どもたちが集まってきました。太鼓を並べています。「日本の文化クラブ」の太鼓の朝練習です。「盆踊り大会」に向けての練習です。こればかりは中学生がいないと出来ませので、本当に申し訳なく、でも嬉しいことに試験勉強を気にしながらも、10分間の練習を始めていました。中学生の大きな太鼓のリズムに合わせて、小学生が手持ちの小太鼓を鳴らしながら踊る琉球調の音楽を奏でています。その顔つきは真剣です。練習回数が少ないにもかかわらず出演するたびに好評を博しているのは、この集中した練習の成果とも言えます。何事にも真剣に打ち込むペナン日本人学校の子どもたちの姿がここにもあります。 1時間目試験が始まりました。いつもなら窓とドアを開けて、談笑が聞こえてくる教室からは緊張感さえ漂っています。教室の中は見えません。しかし問題用紙にくらいつき、鉛筆を走らせる姿が目に浮かぶようです。 私はその閉ざされた窓に向かって、「我がPJSを支えてくれている中学生諸君、最後まで諦めずに頑張れ!」と心の中でエールを送りました。 今日は会議等がたくさんあってあわただしい日になりそうです。「日馬交流絵画展」の打ち合わせが島の南のBukit Jambulにあるペナン教育局であります。これには私が出席するべきなのですが、他の会議もあり替わりに事務長が参加です。学校では「通学バス運営委員会」そして「学校運営委員会」という最も重要な会議の二本立てです。ここでは学校を良くしていこうという建設的な意見、そして素早い的確な判断が出させるので、時間が経つのを忘れてしまうぐらい有意義で内容の濃い会議です。 昨日、児童生徒会執行部から、「四川大地震」と「岩手宮城内陸地震」の被災者救済のための募金活動のアピールがありました。いよいよ動き始めました。募金日は来週23日(月)と24日(火)です。子どもたちの真心が海を渡り、四川、岩手宮城の方々の少しでも支えになりますように・・・。 |
| 6月18日 (水) |
【嬉しいハプニングそして日本人墓地清掃】 今日は朝から嬉しいハプニングがありました。バスのお迎えを待っていると、小学部2年生の男の子二人が「校長先生来て!」と中学2年生の教室の前で呼んでます。 「カエルがいるよ。」確かに溝のふたの角に1匹のカエルが体を休めています。「大きなカエルだね。」「ここにいると踏まれてしまうかもしれないから帰してあげよう。」ということで私がカエルのお尻をちょっと押してあげて溝に飛び込ませました。「ちゃんと帰れるかな。」最後まで心配している子どもたちでした。面白い小さな発見を校長先生と共有しようという子どもたちの心遣いがとっても嬉しいひとときでした。 またバスの方に戻ると、今度は1年生の女の子が走って寄ってきます。「これあげる。」と言ってなにやら手紙らしきものをくれました。 「こうちょうせんせい、ぶらんこのせてくれてありがとう。」との一年生らしい文字とブランコの絵が描いてあります。そういえばこのページにも載せましたが、いつかのブランコのこと、たった1回のことですが、そのことを忘れずに感謝の気持ちを伝えに来たのでした。こんな嬉しいお手紙をもらえて私こそ大感謝です。ありがとう。裏にはお母さんの添え書きがありました。どうやら自分で思い立って私や担任やその他よくお世話になっている先生にお手紙をお家で書いて手渡してくれたようです。 「こんな嬉しいことがあるから教師っていいですね。」と思わず微笑みあう職員室でした。 学校生活は毎日同じ事の繰り返しのようですが、学校での子どもたちの活動を見ていると毎日違うこと、新しいことを発見することができます。特にこのペナンではそうです。そんな嬉しいハプニングがあるからこのページも続いています。売れない作家でも書く題材がいっぱいあって飽きない楽しい日々をおくることができています。 1時間目、今日は中学部全員と小学部1年生とで、今年初めての「日本人墓地」清掃です。小学部1年生と同様、私も初めての経験です。第2便のゴールデンプラウ号で着いてみると、中学生はすでに始めています。まず墓石に水をかけ、自分が持ってきたぞうきんで、石全体をきれいに拭いてから、次は墓標の一文字一文字をなぞるように拭いています。このように静かにしかも心を込めて丁寧に作業をしている姿は、私に畏敬の念さえ抱かせてくれました。小学部1年生もその姿に感ずるものがあったようで、自分たちがやるべき葉っぱ拾いをすぐに始め、黙々と続けていました。 清掃後、小学生と中学生がペアになってお線香をそれぞれの墓石にあげています。その間私は慰霊碑に向かい、100年ほど前になくなられた方々のご冥福と共に、「日本人学校の子どもたちが健やかでありますようにお守り下さい。」と合掌いたしました。 中学生が「綿が咲いているよ」と教えてくれます。その慰霊碑の横に二本の大きな綿の樹があるのです。綿の樹がこんなに大きくなるとは知りませんでした。ちょうど綿の花が落ちて、「日本人墓地」に柔らかな布団を敷いているようでした。それはまるで故郷に帰れずにペナンで 短い一生を終えた「からゆきさん」たちの安らかな眠りを包み込んでいるようにも見えました。 |
| 6月17日 (火) |
【童心忘るべからず】 1時間目の授業が始まる前の一コマです。 中庭で中学2年生の男子10名が遊んでいます。中庭にはジャングルジム、うんてい、ターザンロープといういつも小学部低学年に人気の遊具があります。その遊具を使いながら鬼ごっこのような遊びをしています。体が大きい中学生ですので、ジャングルジムやうんていは小さく見えます。軽々とうんていを伝わり、その柔らかい体で狭いジャングルジムの中をすり抜けていきます。 私が中学校の教員の頃、よく近所から苦情が寄せられました。「中学生がたむろしていてこわい。何とかしてくれ」その通報をたよりに現場に行ってみると、中学生が4〜5人何をするわけでもなくたわいもない話をしているだけです。どうやら日本では中学生が集まるだけで「こわい」というイメージがあるようです。 本校の中学生はそんな「こわい」イメージはありません。先ほどの情景は微笑ましささえ感じられます。それは本校の中学生が小学生と一緒の学校生活を送る中で、「童心」を忘れていないからではないでしょうか。そういえば黒澤明監督作品の名作『生きる』のラストシーンで主人公が公園のブランコに揺られている姿は、何とも言えない心の安らぎを感じさせる場面でもありました。 チャイムが鳴って中学生が理科室に入ると、今度は朝の会を終えた小学部1年生が中庭に出てきて自分たちが栽培しているアサガオを見に来ます。先週一鉢だけ咲いていたアサガオは、今日はもうすでにほとんどの鉢で花を咲かせています。「○○ちゃんのアサガオきれいだ。」「この花もうすぐ咲くね。」「花に水がたまっているよ。」「白い花、赤い花、紫色、あっこれは赤と白のしましまだ。」よく観察しています。 今度は2年生が朝の会を終えて私を呼んでいます。教室の前でなにやら人だかりができています。「ヤモリが死んで、アリに食べられているよ。」「どうして死んじゃったのかなあ。」ちょっとした出来事に関心を持って、子どもたちは自然界の哲理を知らず知らずのうちに理解していくのでしょう。 そんな情景は今日も私に幸せな気持ちにさせてくれます。「さあ、今日も頑張るぞ」という勇気を湧き立たせてくれます。 私たち大人も好奇心旺盛さと無心さをもって今日の活力を生み出し、またひいては人生に潤いを持たせるためにも「童心忘るべからず」でいきたいものです。今日の夕刻、人知れずブランコに揺られてみよう・・・、と思った私でした。 午前中、父母会役員連絡会を開催しました。運動会の反省、緊急連絡網について、バスの運営についてなどなど、よりよい学校運営ができるよう有意義な話し合いができました。「学校のため、子どもたちのために父母会がお役に立てるように・・・」との役員の方々の思いはとても頼もしくまた嬉しくも感じました。長時間にわたる会議、本当にありがとうございました。 |
| 6月16日 (月) |
6月16日(月) 週末の土曜日、日本では岩手宮城内陸地震が起きました。私事ですが、次男坊が仙台に住んでおり心配になり連絡をとってみました。やはりなかなか電話がつながらず、メールでやっと連絡がつきました。幸いに我が息子に被害はなかったようですが、この地震でなくなられた方のご冥福をお祈りすると共に、被災者の一日でも早い日常への生活復帰を心より応援させていただきます。 海外にいると日本のニュースはもちろんのこと、世界の動きも気に掛かります。四川地震の被害は本当に大きく、まだ被害が続くおそれがある様子です。日曜日の朝、ペナンのどこかの中学生が団体で四川地震被害者救済の募金活動をしていましたが、思わず私もポケットに入っていたコインや紙幣を入れていました。 本校の児童生徒会の執行部もこの四川大地震と岩手宮城内陸地震のための動きを始めるようです。 今日は珍しいお客様が来られました。約20年ほど前にペナン日本人学校に勤めておられた先生です。ご夫婦でのご来校です。昔の学校の様子をお伺いし、今のペナンの様子を私からもお話しさせていただきました。 ペナンの街は車が増え、高層ビルが建ち並び大きく変化しているようです。しかし校庭で暑い日差しを受けながらも元気に走り回る1年生の姿は今も昔も変わりません。ペナン日本人学校の子どもたちは、純粋で、素直で、明るい子どもたちです。 |
| 6月13日 (金) |
【進路説明会】 今日は委員会があるため、7時間目の設定があり、短縮授業です。いつもよりも早めの時間のランチタイム、手を洗おうと手洗い場に向かうと、4年生が中庭でまとまってお昼を食べています。明るい日差しの中での(子どもたちは日陰に入っていますが)外でとる食事は、周りにはヤシの木もあってまるで遠足に来たようです。 「校長先生はどこで食べるの?」 「校長室で一人寂しくだ食べるんだよ」 「じゃ、校長室で一緒に食べてあげるよ」と優しい言葉がかえってくる嬉しい子どもたちです。 1年生も覗いてみると、全部の机をあわせて一つの大きなテーブルにして会食会風です。 「校長先生お弁当ないの?あげようか?」これまた嬉しい質問です。 「大丈夫だよ。奥さんが作ってくれたお弁当があるよ。」 「どのくらい大きいの?」と質問が矢継ぎ早にきます。 学校によっては、給食やお弁当時の指導が一番大変だと言う教師もいますが、本校はこのランチタイムが一番楽しい時かもしれません。 これからは一人ではなく、子どもたちと食べられる機会を作らなくては、と考え始めています。 さて中学生自身、そしてその保護者にとって、大きな悩みは進路先をどうしようか、ということでしょう。まして海外となると、日本に帰るのか、こちらで教育を受け続けるのか、情報がやや不足していたり、直接見学や説明会に行けなかったりで、不安はつきません。 学校での進路指導は、高校進学だけでなく、しっかりとした勤労観、職業観を身につけて、人生をどう生きていくのか、ということまで考えられる人に育てることにあります。 とはいっても目の前にある高校進学のことはやはり切実な問題です。 今日はその切実な問題に取り組む糸口として「進路説明会」を開催しました。 進路担当から、進路の考え方、進路先の種類等について説明した後、今日は在外子女を対象として募集している2校の高校の先生からお話を伺いました。 今は多くの情報誌が発行され少々高くついてもそれを手に入れることはできます。インターネットなどでも在外子女のための情報を提供している機関、団体や、直接学校からも情報を得ることができます。そういう意味では海外でも情報不足どころか情報過多の時代かもしれません。 不安が募ると、耳に入ったちょっとした信憑性が疑わしい情報に飛びついてしまうこともあります。 情報は収集した後、必要で正確と思われる情報に絞ることが重要です。特に人づてに伝わる噂などの情報に振り回されたり、インターネットでも個人的な思いで書き込まれたページなどを参考にすることは好ましくありません。 是非、簡単に情報を鵜呑みにしない、正確な情報を見極める目を持って子どもたちの進路の参考にしていきましょう。日本人学校には日本各地から、また地元ペナンから子どもたちが集まっています。それだけに進路については多岐にわたる情報を必要としてます。しかも情報は毎年変化していきます。進路担当も、担任も必要な情報をできるだけ直接連絡して得るようにしています。正確さが確かめられない時は是非ご相談下さい。保護者と学校が情報を共有しながら子どもたちのよりよい進路を進むための手助けをしていきましょう。 |
| 6月12日 (木) |
【Open Day】 今日は Open Day です。保護者の方が学校に来てくれるからでしょうか、登校する子どもたちの顔はいつもよりさらににこやかです。その笑顔を迎えるために太鼓の音色も響いています。どうやら音楽室では、7月19日のペナン最大のイベント「盆踊り大会」に向けての自主的な朝練習をしているようです。この「盆踊り大会」はペナンのローカルの人たちが楽しみにしていて、1万人も集まるイベントだそうです。本校の「日本の文化クラブ」の和太鼓が毎年出演しているのです。 雨期に入ったのでここ数日朝方に雨が降ることが多く、曇り空が続いていましたが、今日は透き通るような南国らしい青空が広がり、ペナンヒルも緑鮮やかにその勇姿を見せています。強い日差しがあっても午前中は、日陰や、教室の中は風が通って涼しいくらいです。そんな好天気に誘われて、2時間目には保護者の方の姿が多くなってきました。先日の日曜参加日よりは人数が少ないので、子どもたちも教員もあまり緊張せずにいつも通り伸びやかに授業を進めています。 1時間目6年生の社会科歴史の授業が始まる前、私に数人の児童が質問にきます。昨夜遅くまでパソコンで歴史上の人物を調べていたようでした。でも難しい単語があって読むのに苦労していたようです。社会科教師である私にとってはとても嬉しいことです。 実は私の息子たちは社会科が嫌いになってしまいました。それは覚えることがたくさんありすぎるからだ、と彼らはよく言っていました。しかし歴史上の出来事や地理の事象をたくさん記憶し、テストの点数を高くすることだけが社会科の目的ではありません。私は社会の様々な事に興味関心を高め、自分で探求できる力をつけることに社会科を学ぶ意味の一つがあると考えています。本校ではそんな授業をしていることが子どもたちのこの様子からも窺(うかが)えます。 校舎内を一回りしながら中1の英語の授業を見てみました。色々な形容詞を実際にセンテンスとして活用する内容です。PJSの教員について一人ひとり様々な形容詞を使って表現しています。さて「校長先生は」との場面です。本人がいるせいか、さっきまでたくさんの手が上がっていたのに、手が上がりません。 ようやく二人の手が上がり、一人が「Mr.Osakabe is very kind.」と答えてくれました。もう一人の生徒は「同じです」となってしまいました。私は「interesting」でも「funny」でも「cute」でもよかったのですが・・・。どうやらまだまだ児童生徒と、特に中学生と接する機会が少ない、だから生徒たちが私を表現するだけの材料がないのではないか・・・、と思い直す機会となりました。 中休み、それならば中学生と関わってみようと思っていると、ちょうど中2男子のほとんどがなにやら玄関前で1列に並んでうつむいています。心配になって「どうしたの?」と聞くと、「影送りをしているんです。」との答え。早速私も試してみました。10秒間自分の影を瞬きせずに見つめていて空をみると出てくるというのです。しかし何度やっても私には出てきません。「『ちいちゃんの影送り』をしっかり読んでいないからかな〜」などとつぶやきながら、隣にいた中学生にアドバイスを求めると、「青い空を何となく見ると白い影が見えてくるよ。」どうやら私は目の前のバタイラウの樹を見ていた様です。5回目の挑戦、「見えた!」。中学生と一緒に何となく幻想的な気分に浸ることができた瞬間でした。 3,4時間目にはどこのクラスも教室の後ろにたくさんの保護者の方の姿が見られるようになりました。家路につく保護者の様子は子どもたちの伸びやかな授業風景に満足していただけた様にも見えました。 保護者の皆様、今日は子どもたちの健やかに育つ普段着の姿を見ていただきました。ご来校いただきありがとうございました。何かご意見、ご要望、また嬉しい情報などございましたら、どうぞ遠慮なく私までお寄せ下さい。 |
| 6月11日 (水) |
【ペナンの自然に目を向けて】 ペナンの朝は遅い。今、陽が昇るのは午前7時頃です。おそらく日本では今頃は最も朝が早い時期でしょう。4時頃には明るくなり始めていることだと思います。陽が昇ることが遅いことには、どうもまだ慣れません。朝、目が覚めても辺りが暗いと、まだ夜中だと勘違いして、ついつい二度寝してしまうのは私だけでしょうか。 でもここのところ、時計を見ないで朝を知ることを体感しました。6時頃になると、「クイテオ〜」(食いしん坊の私にはそう聞こえます)という鳥の鳴き声が聞こえてきます。とても大きな響き渡る鳴き声です。何という言う鳥なのでしょうか。わかる方がおりましたら教えてください。ともかくこの鳴き声で、「あ〜朝だ。」と目を覚まします。 学校に来ると、正門から玄関までの通りに悠然と立っている3本のバタイラウ(Batai Laut)の一番校舎に近い樹が黄色い花を咲かせています。入学式の頃、真ん中の樹が花を散らせて、新入生へのお祝いの花道を作ってくれたのですが、あれから2ヵ月ずれての開花です。季節があまり変わらないマレーシアの樹木は、1本1本個性があるのでしょうか。 この木は学名 Peltophorum pterocarpum、英語名はYellow Flame Tree、日本ではコウエンボクと呼ばれています。マレー原産の樹で、樹皮はバティックの染料にも使われ、マレーシアだけではなくタイやシンガポール、ベトナムなどの熱帯地方では街路樹としてよく活用されているようです。 本校は校舎が立って(日本人学校になる前です)今年で51年です。おそらくこの樹はこれ以前に生まれたでしょうから、ずっとここで学ぶ子どもたちを見守ってくれているのでしょう。そして開花の時期のずれは、4月に入学して学校生活に慣れた児童生徒、また仕事が始まって忙しい日々を送る私たち教員に「初心忘るべからず」と声をかけてくれているようでもあります。 そんなマレーシアの自然に囲まれて子どもたちは学んでいます。1年生は朝顔の栽培、5月の連休後に種をまいたのに、もう花が咲いています。日差しがたくさんある分、日本よりも早く生長するようです。1,2年生でペナン川沿いの花壇に野菜を植えています。トマトの実がなってきました。ここのところ2年生は生活科の「生き物を育てよう」の単元でしたので、虫取り編みを抱えて学校中を走り回っています。下校時間、少しの間でも花や葉にとまる虫たちを観察している好奇心旺盛な小学生もいます。日本とは違う環境の中でも、子どもたちは自然と関わり、自然と親しみ、この自然があってこそ自分たちが生きているというエコ意識を培っていくに違いありません。 昼休み。ここ数日たっぷり降った雨のお陰で校庭の芝生の緑は深く柔らかくなってきています。その上で、やや大きめのボールで野球を楽しむ学年を超えた小学生の集団、そして中学生の男子を追いかけては転げ回る低学年の子どもたちの姿が見えます。チャイムが鳴ってようやく小学生の追跡から逃れ、玉のような汗と笑顔がこぼれる中学生の顔には、心地よさそうなペナンの風がそよいでいました。 明日はOpen Dayです。子どもたちのこのような素直で伸びやかに育っている様子、普段着の学ぶ姿を、お気軽にお越しいただきご覧下さい。お待ちしております。 |
| 6月10日 (火) |
【海外巡回健康相談】 今朝方、雨が降ったようで、本当に涼しい朝を迎えました。そんな中、日本の労働者健康福祉機構と海外邦人医療基金からの派遣で、機構の事務担当、お医者さん2人と看護師さんの4人の方が来校されました。今日は待ちに待った海外巡回健康相談の日です。小学部1年生と中学部1年生は全員、その他の児童生徒は希望者での検診、相談となりました。 ペナンでは日本語も通じて、医療技術も優れていて、信頼できるお医者さんがいます。施設設備もしっかり整っている病院があります。ですから私たち日本人は、安心してこの地で暮らせるわけです。 でも、日本からわざわざお医者さんが来られると聞くと、それだけでホッとするものです。 4人の先生方は私たち教員と同様、日本各地からの派遣です。2日に日本を発ち、コタキナバル、クチン、イポーと回って今日と明日がペナンで健康相談最終となります。検診前に本校を見て、「職員室が、職員室らしい。」との感想。巡回してきた4つの町の中ではペナンが最も日本人が多く、本校が他と比較すると大きな学校だからでしょう。 9時、小学生は保護者も一緒にとのことで、次々とお母さん方が来校されました。まず小学1年生の心電図です。おそらく初めての経験でしょう。校長室のドア前で待機している1年生は心なしか緊張意味です。その緊張をほぐそうとして私が「心臓の動きを調べるんだよ」と話すとかえって堅くなってしまいました。「大丈夫、痛くもかゆくもないよ」というと今度はやっとにっこり笑ってくれました。 保護者の皆様も早めに到着されているようで、しばし控え室の図書室で懇談をする姿も見られました。 あるお母さんから帰り際に「編入する事がわかって、日本でもここのHPを見ていました。毎日楽しみにしていました。学校の様子がよくわかって安心しました。」との話がありました。やっぱり愛読者が日本まで広がっています。益々使命感と、責任感でこのページを続けなければ、と思う一コマでした。 派遣されてきたお医者さんは海外での生活の大変さを認識した上で、日本語でじっくりと気がかりなことを聞いてくれたり、その上でアドバイスをしてくれていました。本校の子どもたちはみんな健康で大丈夫そうです。 |
| 6月9日 (月) |
【編入生の 紹介式】 ペナンだけではなく、世界中のほとんどがそうだと思いますが、日本人学校では児童生徒の出入りが多いのが特徴です。「転出入」という言い方ではなく、私立校ですので、入りは「編入」、出は「退学」と呼んでいます。「退学」と言う言葉のからのイメージはあまり良いものではありませんが、決して日本で使われているようなことだけではありません。ほとんどがご家庭の事情(お仕事の事情)で日本に戻られたり、またローカル校やインターナショナル校に編入するために起こる事態です。 「退学」という言葉だけですと誤解をまねきかねませので、私は話の中ではできるだけ「転出」という単語を使うようにしています。 さて、先週に引き続き、今日も新しい仲間が二人増えました。ですから、今朝は「紹介式」です。全校の児童生徒が体育館に集まります。担当の先生が司会をして、私が兄弟二人を紹介しました。ペナン日本人学校の子どもたちは、私と二人に大きな朝の挨拶をしてくれます。それに負けないくらい二人も大きな、はきはきとした声で自分を紹介してくれました。 私自身、小学校は2回転校し、3校の小学校を経験しました。転校した初日は不安と緊張でたまらないものです。誰も知らない学校に来るのですから・・・。でも日本人学校の初日は違います。自己紹介の後、クラスの友だちが迎えに来て、手を引いて学級の列に入ります。いつもは二人で机を並べているのですが、どちらのクラスも3人で並べて新しい友だちの面倒を見る体制ができています。朝の会では、他の子どもが自己紹介をして早く仲間になろうともしていました。自分が迎えられた経験をしていますので、今度は迎え入れる立場でその恩返しをしているようでもあります。中休みにはもうすでに二人とも1年から6年生までの学年が混ざった集団と一緒になって校庭で野球をして遊んでいました。 3時間目の終わり頃、教室に蛇が出現。毒はないようですが、グリーンスネークです。警備員のラビさんが無事に退治してくれました。4時間目になると、今度は熱帯特有のスコールです。雷音とともにまたまた校長室、職員室、事務室の電気が切れました。今回は無事にすぐに復旧しました。先日引き渡し訓練をしたばかりです。今日実地になる事もあるかもしれないと、雨の降り方、海の潮の干満などの情報を集めています。 幸いに昼食を食べている間に雨は止み、昼休みには子どもたちは外で遊ぶことができました。先生も含めて野球をする小学生の集団の中にしっかりととけ込んだ二人の編入生の兄弟の姿がありました。 日本での雨の季節「梅雨」と言えば「鬱陶(うっとう)しい」と言う形容詞がつきものですが、ペナンでは雨は「涼しさ、さわやかさ」を運んでくれる嬉しい天からの恵みです。運動会の時には黄色くなって枯れかけたような校庭の芝生も、またまた鮮やかな緑色に蘇ってきています。5時間目が始まる頃にはいつもの明るい日差しが戻ってきました。 |
| 6月6日 (金) |
【ペナンのゴミは何処へ・・・】 ペナンの外食産業は目を見張るものがあります。家で作って食事をするよりは、外食をしたほうが安くておいしいものが食べられる・・・、そんな街です。でもキャンティーンやちょっとしたレストランで食べていて、いつも気に掛かるのはゴミのことです。食べ残した生ゴミ、使い捨ての容器、テーブルを拭いたティッシュ・・・、いったいこの後どこへ行くのだろう・・・と。その疑問が今日解決しました。 4年生と一緒に社会科見学でゴミ処理場に行ってきました。PJSからペナンブリッジを渡り、高速道路をKL方面に南下、Jawiと書かれたところで高速を降りて、一度ゴミ処理場会社(ゴミ処理による埋め立ては州政府の委託による民間会社の仕事のようです)の事務所により、見学の手続きをして一路ゴミ処理場の埋め立て地に向かいます。 今日は通訳のMr.Mがついています。車中、いつも見ていながら気に掛かっていてもペナンの風景、建物などをMr.Mに質問しながらのドライブでした。私にとっても日頃の疑問が解けてそれだけでも十分に有意義な時間でした。Mr.Mは日本人向けのガイドを本職としています。日本語もとてもうまく、ペナンやランカウイ、イポーなどを案内している公認のガイドです。 4年生の子どもたちは、いつもの学校の授業と違って、遠足気分です。でもバス内でレクをするわけではありません。車中でにぎやかにはしゃぎながらも、車窓の風景に興味津々、「あ、パパの会社が見える!」「ここ前に通ったよ!」「あれ、なあに?」などなど、好奇心いっぱいで旅を続けます。 目的地はPulau Burung、Pulauが地名についていますが、島ではありません。広大なヤシ畑を切り開いて作られた海岸沿いのゴミの埋め立て地です。広さは66エーカー(約27万u)、一日に約2,200トンのゴミが集められるようです。ペナンのゴミはバヤンレパスの空港近くから船で(Mr.Mは伝馬船と日本語で言っていました)ここまで持ってきて、トラックに積み替えて埋め立てるようです。ペナン州の家庭ゴミ、工場のゴミがここに集積されているとのことでした。私の心配が一つ解決できました。 ここは日本人が設計したようです。ゴミから派生する水分は、浄化してきれいな水にして川に流しています。発生する危険なガスも空気中に逃がせるような工夫もしてあります。ゴミを埋めた後は土をかぶせて山にしてまた木を植えるようです。ゴミを集めるだけではなく、環境にも配慮して作られたゴミ処理場でした。 一通りプロジェクターを活用しての説明が終わると、質問タイムです。ここでも4年生の好奇心旺盛なところが発揮されました。 「トラックの大きさは?」「何人働いているの?」「リサイクルできるものはどうするの?」などなど・・・、次から次へと出てきます。説明してくれている責任者の方もびっくりするぐらいでした。 もっとしたい質問を切り上げてバスに乗り込み、いよいよゴミで作られた埋め立て地の山へ。一番高いところでは遠く(?)我らが住むペナン島も望むことができました。ちょうどやってきた27トンの筒型の荷台をつけた大型トラックがゴミをおろす場面では、「お〜すごい、ロケットみたいだ〜!」など、この日一番の歓声が上がり、ゴミ処理場の見学を楽しみながら学んだ4年生でした。 |
| 6月5日 (木) |
【引き渡し訓練】 「水と安全はタダみたいなもの」と思っている日本とは違って、海外では思いもよらぬ危険なことが発生する可能性があります。もちろんNHKしか映さない我が家のテレビを見ていると、日本では毎日物騒な、いやな事件が起きていますので、日本も決して安全な国ではなくなったと、つくづく思うこの頃でもありますが・・・。しかし、母国に住んでいれば情報はすぐに入ってきますし、その後の対応も完璧とは言えないまでも、政府や地方行政が対応し、保険もそれなりに完備されています。 しかし、海外ではその情報が少ない。昨日も、帰路につくと突然渋滞に巻き込まれました。事故だろうかと思っていると、どこもかしこも渋滞しています。家まで10分のところが50分もかかってしまいました。同じ経験をされた方も多いことでしょう。これはガソリンスタンド渋滞だったようです。実は今日からマレーシアではガソリンが40%の値上げです。安いときにガソリンを入れようとした市民がガソリンスタンドに入ろうとして街中の道路が混んでしまったようです。ガソリンがエンプティ間近の私としては、こんな情報でも先に入っていれば、一昨日中にガソリンを満タンにして、昨日はガソリンスタンドを避けた道路を走ったのに・・・。と思っても後の祭りです。 前置きが長くなりました。そんな日本人にとって情報が入りにくい海外、比較的治安がよいと言われるマレーシアでも、日本人は蚊帳の外の時があります。また本校では実際に5年に一度くらい裏のペナン川が氾濫して、水浸しになることがあったようです。そのようなことを想定して、今日は「避難訓練」と「引き渡し訓練」をいたしました。 訓練開始まであと1時間・・・と言うときに突然電気が切れました。停電?それとも漏電によってブレーカーが落ちた・・・? 教頭先生と、事務長が学校中を走り回って電源などを確認していますが、らちがあきません。どうやら被害は職員室がある本校舎だけのようでした。ラッキーなことに電気修理屋さんが他の修理で来ていました。それでも原因がわかりません。保護者の方に日程を知らせない「引き渡し訓練」が、急きょ、私たちが緊急事態への対応に迫られました。全校への避難放送する放送器具も動かなければ、一斉メール送信するパソコンも動きません。緊急連絡網を回す電話は使えます。 万が一、間に合わなかったことを考え、「訓練を中止にしようか・・・、いやいや実施はしよう。全校児童生徒への避難連絡の方法はだれかが走って知らせればよい、パソコンへの電源供給を他校舎から引っ張ってきて・・・、」と考えを巡らせているうちに、ようやく電気がつきました。よりによって「引き渡し訓練」の時に電気がつかなくならならなくても・・・、いや私たち教員も訓練されたようです。 午後1時40分、「ペナン川増水による洪水の危険性が高まった」という想定で避難訓練が始まり、児童生徒は体育館に移動、保護者への緊急連絡網と、携帯電話への一斉メール送信をすることができました。 避難開始後20分、第1陣の保護者が子どもを引き取りに来ました。その後続々と続きます。お母さん(お父さん)と一緒の子どもの表情は、いつものバス下校よりも嬉しさがいっぱいのようでした。 事前に日程を知らせない「引き渡し訓練」は無事に終わりました。海外という事情もあり、できるだけ現実に起こりうることを想定した内容で実施した事へのご理解よろしくお願いいたします。保護者の皆様ご協力ありがとうございました。 |
| 6月4日 (水) |
【運動会の余韻さめやらぬ・・・】 運動会終了3日目。あの感動的な運動会は主役の子どもたちにも大きな想い出となり、一生懸命頑張った証として、心に深く残っているようです。ですから当然、運動会の余韻さめやらぬ・・・、といった場面がでてきます。 朝登校のバスのお迎えに雪だるまが登場しました。運動会の応援で活躍した白組のマスコットです。はじめは当日も担当した中学生がユーモラスに頭を下げながら、登校してくる小学生に挨拶をしています。 「あ〜、雪だるまだ・・・!」運動会の楽しかったことを思い出したのでしょう。さわやかな朝の微笑みが、満面の笑顔に変わってきました。 すると次は小学5年生がぬいぐるみ(?)を着てみると、もっと可愛らしいアイドルマスコットになりました。 「フェニックスは?」と赤組のマスコットを期待する声が聞かれましたが、残念ながら、ファイヤーフェニックスは終了後すぐに片付けられたようです。 PJSのホームページの来訪者数は1999年7月15日からすでに、185,800を超えました。私が赴任した今年4月のはじめに18万を超えていましたので、この2ヵ月で5,800、一日約100近いアクセスがあることになります。 こんなにたくさんアクセスがあるのは、やはり更新回数が多いからです。今日も今まさに教員はホームページ作成の実践研修会をしています。運動会の子どもたちの活き活きとした活動の場面を見ていただこうと、各学年部とも総力を挙げてページを作っています。今日の夜には、また新しいページが誕生して、PJSの子どもたちの「限界突破」した姿がインターネットを通じて世界中に広まっていきます。子どもたちの活躍をお楽しみ下さい。 |
| 6月3日 (火) |
【運動会後の一日】 運動会のような大きなイベントが終わると、それまでのエネルギーを向けていた目標が無くなってしまうので、大人はもちろん、学校においては子どもたちも拍子抜けしてしまうものです。またこの暑い中での活動ですから若いとはいえ疲れが残っているものでしょう。 さあ今日はどんな顔をして学校に来るのか、気がかりになりながらバス登校を迎えました。 すると・・・、いつもと変わらない笑顔と挨拶が返ってきます。「この子たちはやはり情熱が消えない不死鳥か・・・」と思うくらい元気です。 今年2回目の全校朝会をしました。私は、「みんなが練習の大変さを乗り越えて本番で一生懸命に頑張ったので、大人の人はとても感動していました。」という内容の話をした後、「今日から始まる日常の授業や生活も、つらいこともあっても乗り越えて!普段コツコツとやっていくことが大事です。」との話をしました。生活指導担当からも「普段の生活を粘り強く!」ともありました。 授業の様子を覗いてみると・・・、大丈夫です。いつも通りの集中力で取り組んでいます。中休みや昼休みもいつも通り元気に外で遊んでいます。 変わったことと言えば・・・、運動会の前よりも中学生に小学生がよくまとわりついています。運動会の練習や本番での活躍から、中学生の頼もしさと優しさを今まで以上に知ることができたのでしょう。中学生もまんざらではありません。笑みを浮かべながらしっかりと小学生の相手をしています。小中併設校は、小学生が大きくなったときの目標が目の前にあり、中学生の自分より幼い子どもたちへの思いやりを身につけられる利点があると改めて認識しました。 全校朝会で、児童生徒会の執行部から、「四川大地震の募金を始めます・・・!」とのアピールがありました。自分たちが力一杯頑張った後は、世界にも目を向け、苦しんでいる人のために何かをしたいという、広い心を持っている本校の子どもたちでもあります。 |
| 6月1日 (日) |
【限界突破の運動会】 やや薄い雲がかかったペナンの、晴天とは行かないまでも、まさしくペナンでは最高の運動会日和です。バスから降りてくる子どもたちの笑顔はいつにも増して明るく、元気です。 『輝け!走れ!限界突破!』をスローガンにした第32回運動会が、今日開催されました。今日はペラ補習校の16人の小学生も、朝5時過ぎには家を出て、学校に一番乗りです。日本人学校130名、ペラ補習校16名、体験入学中の中学生を含めて147名の全員参加です。 暑いペナンなので、午前中で終わるプログラムですが、種目は盛りだくさんです。力強いかけ声で赤白入場、開会式は引き締まった雰囲気の中で今日は頑張るぞ、と言う情熱を秘めた出だしでした。1,2年生の可愛らしい徒競走、5,6年の最後の棒の取り合いが凄まじかった「取った者勝ち」、来賓の方や、保護者にも一緒に走ってもらった「Let's Go Together!」、そして暑くなる校庭を朝のようにすがすがしくしてくれた1,2年年生「風になりたい」、練習の成果を本番で出すことの難しさを教えてくれた中学生の「息を合わせ、Let's Go!」、元気さが一段と増した3,4年生の徒競走、そして大人の出番、子どもたちには負けないぞと、お父さん、お母さんが張り切った「POWER炸裂!大人の綱引き」、全校児童生徒の力を結集した「力を合わせろ!パワー全開!」、午前中の最後は来年以降に本校に入ってくるかもしれない幼児たちの「それ行け!ペナンっ子!」でした。前半の得点は赤が優勢で終わりました。 後半は、本校伝統の応援合戦、燃える赤い不死鳥の情熱と、地球を冷やす雪の妖精の対戦です。全校の子どもたちが一番息を合わせることができた一時(ひととき)です。次いでバトンがうまくつなげた5,6年生の全員リレー、本番はひときわ表現力を増した3,4年生の「よっちょれ!相乱舞!」、ペナンの青い大空に大きく舞い上がり、チェッコリーが可愛らしかった1,2年生の玉入れ、ペナンの良さを見事に表現し、鬼気迫る迫力があった5,6年生の「Viva! Malaysia! Forca! Penang!」、そしてとりは中学生のペナンリレー、中学生の力強さと真剣さを見せてくれました。 最後は参加者全員で輪になって「Rasa Sayang」の踊りをしました。 結果は応援、総合優勝共に白組、応援団長はじめ、奇跡の逆転勝利に飛び上がる姿もありました。一方残念ながらの赤組は、悔しさをかみしめながらも、次へ決意を胸に秘めた団長はじめ中学生の精悍なまなざしが印象的でした。 閉会式後、勝った白は校庭の広いテントの下でしたが、一つに小さくまとまって団長を中心にランチタイム、赤は体育館で一つの輪を作り、心も一つにして改めて団結の姿を見せてくれた昼食風景でした。その後解団式、両団長を中心とした中学生の頑張りに小学生が心からの声援と拍手を送っていました。 高学年と中学生は後片付けです。あっという間に終わってしまうほど、疲れているのに本当に最後までやり遂げる子どもたちの姿に触れ、本当にすばらしい子どもたちに育ってくれている、と実感しました。 子どもたちのバスを見送り、ペラの子どもたちとの夏の再会を約束してお別れをしました。 お忙しい中、子どもたちの声援に駆けつけてくれた来賓の皆様、我が子だけでなくすべての子どもたちを見守ってくれた保護者の皆様、また朝から駐車場や受付などの係として陰の支えをしていただいた父母会役員の皆様、すべての方々のお力添えがあって、今年も大成功、大感激の運動会を開催することができました。ありがとうございました。 この子どもたちの満足した笑顔は、私たちの大人の明日からの仕事へのエネルギーとなることは間違いありません。心地よい疲れと共に安堵感、満足感いっぱいの一日でした。 |
| 5月30日 (金) |
【運動会本番直前!】 いよいよ明後日には運動会の本番です。登校する子どもたちには1週間の連続した練習で、やや疲れもあるようで足取りが重いようです。でも「おはようございます」の挨拶はいつものように元気よく、そして輝く瞳には、「今日が最後の練習だ、気合いを入れて頑張るぞ」という意欲が感じられます。 朝、登校するとすぐに中学生が全員校庭に出ています。小学生が遊んでいると広く見える校庭も、中学生が揃うとやはり狭く見えます。中学生のペナンリレー(中学生の赤白対抗の全員リレー、走る長さが半周から1周半まであります)の自主練習が始まりました。練習とは言っても、赤白とも一緒ですから本番と同じ対抗戦です。ですから真剣です。このリレーの練習結果は、毎回伯仲して、追い越したり、追い越されたり、また様々なハプニングがあって、勝敗が一定していないようです。でも表情は穏やかです。本校の中学生は真剣な顔つきの中にも、それを楽しむ心の広さを持っているようです。 全校児童生徒が校庭に集合しています。昨日に引き続き、全校種目の「Rasa Sayang (ラササヤン)」の練習です。今日も指導者の保護者に来てもらっています。この方の指導がなければ、「Rasa Sayang」の踊りはマレーシア風にはならないでしょう。本当にありがたいことです。 練習前に「Rasa Sayang」の意味を尋ねました。「Rasa」は気持ち、「Sayang」は愛するとか好きという意味だそうです。「Rasa Sayang」の踊りは、「すべての人を愛する気持ちを持って、みんなで楽しく踊ろうよ!」と言うような意味が込められているのではないでしょうか。平和な多民族国家が成り立っているマレーシアらしい雰囲気を醸(かも)し出している歌と踊りと言えるでしょう。ですから来賓・保護者のみなさま、是非当日は輪の中に入って一緒に踊りましょう!。 昨日の練習の成果があって私の指の動きは、ちょっと堅いながらもうまくできるようになりました。でも指先ばかり気にしていたので、足がついていきません。担当の先生から「こうでなければいけない、という演目ではないので、みんなで楽しく踊りましょう!」と言われました。当日間違えても大丈夫そうです。安心して楽しみます。 1時間目の開始前、5,6年生は満面の笑顔で、本当に楽しそうにしながら数人の仲間で組体操の自主練習をしています。授業の中では出場する全種目、「取った者勝ち」(棒引き)、「バトンをつないで!」(全員リレー)、「Viva! Malaysia! Forca! Penang!」(組体操)の練習をしました。バトン渡しが息が合ってとてもうまくなっていました。 2時間目は3,4年生です。「Let's Go Together!」(借り物競走)、「元気いっぱい!ちからいっぱい!!」(徒競走)などの出場種目練習の後、「よっちょれ!相乱舞!」です。疲れている中ですが、2回目は最後の練習、大きなかけ声と見事な踊りができました。私もピラミッドの時に今日お休みの子の分、参加してしまいました。 3時間めは1,2年生です。「風になりたい」の2回目は担任から大きく見せるための秘訣、そして「楽しく踊ろう!」との指導が入っての最後の練習、不思議なことに校庭に立っていると本当に涼やかな風がそよいできました。玉入れ「ペナンの空にむかって!」途中の「チェッコリー」の決めポーズが見物です。 4時間目は全校での最後の応援練習です。今日は白組が外です。元気な声とコミカルな踊り、そして地球的規模の口上、少ない練習でよくここまで来ました。 赤組は体育館で、口上のちょっとした変更、移動の位置確認などをして、通しの練習をしていました。さて、軍配はどちらに・・・。 午後は1年生から4年生までは授業をして下校です。小学高学年部から中学部と教職員で前々日準備です。本当によく気がつきよく働く子どもたちです。誰一人、いやな顔せずに楽しみながら運動会準備をしていました。今日は金曜日、ペナンの町のスピーカーから流れるコーランは、運動会の大成功を祈ってくれて いるように私には聞こえました。 |
| 5月29日 (木) |
【運動会総練習】 朝、子どもたちの登校のお迎えをしていると、子どもたちの私の見る目がいつもと違います。挨拶をしたあとまじまじと私は見られています。子どもたちが違うのではなく、私がいつもの服装と違うためでした。今日は運動会に向けての総練習、学校によっては予行、リハーサルと呼んでいるものです。ですから今日はいつものワイシャツ姿ではなく、運動着姿だったのでした。その姿が珍しく「どうしたの?」と聞いてくる小学生に「今日は総練習だからね」と応えることが多い朝でした。小さな変化にも関心を寄せ、観察する好奇心は、学習の基本ともいえるものです。本校の子どもたちはその基本がしっかりあるようです。 さあ、総練習の始まりです。開会式担当の放送委員児童の、張りがあり、ペナンの青空に響き渡るような元気な声で赤白両組の入場です。いつかの開閉会式の練習の時よりも一段と良くできています。私は挨拶の中で「練習だけれども本番のつもりで取り組もう。」との話をしましたが、その話を聞くまなざしを見ると、言うまでもなく真剣そのものでした。 今日はすべての種目を当日の流れと同じように通して行います、実際の競技はしませんが入退場の仕方や、放送・音響の状況、係の動きなどを確認しています。しかし徒競走や、綱引きや低学年部の玉入れなどは、部分的に競技を実施しました。すると応援席から本番さながらの声援が聞こえてきます。勝てば歓声があがり、負けても勝った相手にしっかりと拍手を送る姿も見えます。 係の児童生徒は、自分の係の番になるといるべきところに移動し、グランドを走って道具を運び入れたりする姿がありました。 本校は児童生徒数が少ないのですが、そのメリットがあります。徒競走など個人競技では走る前に一人ひとりの名前が紹介されます。また団体競技や団体の表現では、一人ひとりの顔がよく見えます。その瞳の輝きと笑顔からは、今まで練習を積み重ねてきた自信と誇り、そして暑い中、つらかった練習を乗り越えたたくましさと喜びが伝わってきます。 本部テント下で全体を見守っていた私は思わず胸にぐっとこみ上げるものがあり、目頭が熱くなるほどでした。総練習だけでもこんなになってしまうのだから、本番ではどんな感動をこの子たちは与えてくれるのだろうか、そうなったら校長としてやるべき事ができるだろうか、と今から心配です。当日ご参加の皆様、どうか6月1日は、汗を拭くタオルと涙をぬぐうタオルの両方をご用意下さい。 5時間目は運動会ラストの全員での演技「Rasa Sayang」の練習です。児童生徒だけでなく、私たち教員も、来賓も保護者の方も参加できる種目です。本校の保護者のご指導により練習をしました。私も初めての踊りです。この踊りはマレーシアの現代音楽に民族舞踊的な振り付けをしたものです。さすがに講師の保護者は指先までしなやかで優雅な踊りでしたが、私たちはそうはいきません。でもさほど難しい振り付けではないようなので、当日練習なしでぶっつけ本番でも大丈夫そうです。是非、来賓や保護者の方の多くの飛び入り参加をお待ちしています。練習したい方はどうぞお子さまにお聞き下さい。講師が帰る間際、私は短時間で指先だけの特別レッスンをうけました。私も今晩家で練習します。 |
| 5月28日 (水) |
今朝は赤組が校庭での応援練習です。入場して本部前に整列、その後校庭の広さを十分に生かすために、輪になって隊形の移動の練習をしています。初めての団長の説明に小学生も聞き耳を立てながら、中学生は1年生の背中を押しながらの移動練習です。 白組は体育館で口上の練習です。赤白それぞれの口上は、それぞれの色とその団の名前に由来する内容ですが、それは地球規模、宇宙規模の壮大なものです。さて、その中身は・・・?。 1時間目は全校種目「力を合わせろ!パワー全開!(綱引き)」の練習です。校庭には綱が設定されます。校庭を斜めにとって一番長い距離で綱を置いてもまだ余るぐらい長い綱です。(もしかしたら校庭が狭いのかも・・・) 校庭の入場門側と校舎側で赤白に分かれて、その上2つに分かれて4組作っています。綱引きは4組の対抗戦です。整列の指示はたくさんの教員がしています・・・?、たくさんの教員と思った中に実は中学生も混じっていました。小学生の中でひときわ背の高さが目立ち、教員と間違えるような動きをしている中学生のお兄さん、お姉さんが小学生を並べているのです。いつもの事ながら、本当に頼りになる中学生です。 綱引きは、おそらくどこの運動会でも定番でしょう。ここペナン日本人学校でも昭和52年(1977年)の第1回運動会で、父母競技としてすでに実施されています。でもこの第1回の父母競技の綱引きは力が伯仲して.綱が切れてしまった、と卒業生の作文(「プラウピナン」第5号)にはあります。 それを思い出して綱を強度を確認しましたが、まだ新しく頑丈そうで、今年はおそらく大丈夫でしょう。今年も父母競技「power炸裂!大人の綱引き!」があります。たかが綱引き、されど綱引きです。やってみると真剣になって思わずいつも以上の頑張りをしてしまうものです。当日張り切りすぎて怪我をしないように、今から参加予定の方は柔軟体操で体をほぐしておきましょう。私も来賓の方と一緒に、赤白どちらかに入ります。まだどちらかは知らされていません。 さて全校練習ですが、入場方法、対戦隊形の確認をした後、中学生を除いて、小学生だけでの対抗戦をしてみました。結果は・・・?。気になる方はご家庭でお子様にお聞き下さい。でも本番はどうなるかわかりません。あくまでも今日は練習です。 5時間目、いよいよ応援練習も佳境です。校庭での赤組の応援は本番さながらの熱の入れようで、内緒で作成していた小道具も登場していて見応えがありました。明日は白組が校庭での仕上げの練習です。さあ、当日参加の皆さん、あとは本番をお楽しみに・・・。 |
| 5月27日 (火) |
昨日午後、業者が来て校庭にテント張りをしていきました。赤と黄色のカラフルなテントです。昨年まではトタン屋根のテントだったようですが、どこかの公園で雷が落ちて子どもが犠牲になったという情報がありましたので、今年はビニールの屋根に変更しました。 日本でも運動会シーズンです。日本では初夏の日差しと薫風の中でのさわやかな運動会ですので、テントは本部と来賓席、敬老席ぐらいでしょう。しかし特に日差しがきついペナンではテントは必需品です。来賓席がある本部はもちろん、児童・生徒席、保護者席にもテントを張ります。合計11張りです。そのテント張りは運動会準備の中でも最も大がかりな作業ですが、ここペナンでは毎年業者に借用、設置もお願いしているているようです。本校のように職員が少ない学校は大助かりです。 ここのところブランコは男の子に人気です。小学部2年生の男の子がさっそくブランコに・・・、と、その前に芝生の中にある小さなものを見つけました。「きのこだ!」シメジに似たキノコがいくつか芝生の中からニョキニョキと姿を見せています。キノコを摘んで隣のブランコに乗せて自分はブランコをこぎ始めました。そこへ女の子登場、キノコをどかして土を払ってそのブランコをこぎ始めようとすると、「あ〜、キノコも乗りたかったのに・・・。」そこで言い争いでけんかになるかと思うと、「落ちたキノコを踏まないようにしてね。」とその場は収まってしまいました。子どもたちの発想や行動の純粋さ、素直さには時には驚くことがあります。 朝の時間は今日は赤白に分かれての応援練習です。白組は入場から位置確認を校庭でしています。赤組は体育館でテーマ曲にあわせて踊りの練習をしていましたが、早めに終わって、ベランダから白組の偵察です。白組は位置確認だけで終わりました。その間も団長の説明に小学生は真剣に聞こうとしています。応援を引っ張る中学生から、その腰ぐらいしかない背丈の1年生まで混ざった応援団は微笑ましく、私たちの気持ちを穏やかにしてくれます。 1時間目のチャイムが鳴る前から体育館で「よっちょれ〜」の曲が流れ、3,4年生の自主練習です。いつもの元気な挨拶で授業が始まると、さっそく踊りの練習、体育館でやっているのは、自分の大きな声を確認して気持ちを高めるため、そして最後の場面の振り付けや隊形を完成させるためのようです。その後校庭に出て、通しの練習をしていました。3つ間違えたら曲をストップしてやり直し、との指示に、間違えまいと真剣そのもの、鳴子や太鼓などの小道具も持っています。そして途中の組体操では・・・、それは本番でのお楽しみです。 |
| 5月26日 (月) |
朝からとても良い天気ですが、日陰は涼しくさわやかです。まだ日陰があるうちに運動会の全体の練習をしようと、今日は授業が始まる前に、開会式の入場の練習、1校時には開閉会式の練習をしました。 中学生を先頭に1年生から並ぶ列を確認しています。さあ赤組から入場です。団長を先頭として元気な大きなかけ声がかかり、走って朝礼台前まで来ます。続いて白組の登場です。朝礼台に整列すると、担当の先生から注意が・・・。 「元気は良かったけれど、おしゃべりをしながらの人がいました。」 もう一度やり直しです。元の位置までもどって放送の指示を待ちます。私が朝礼台に乗って「選手の入場です!」。赤白とも団長のかけ声に大きく応えて、走って入場します。今度は誰もおしゃべりをしていません。 練習は、できないからするものです。失敗もあります。でも本番に向けて完成度を高めていくことも大事です。この後、一休みして、やはり「元気よく、礼儀正しく、みんなとあわせて」の3点の注意事項を運動会担当の先生から話してもらって、開閉会式の通し練習をしました。いくつかやり直しの面がありましたが、ペナン日本人学校の子どもたちは一度の指示でしっかり直すことができるようです。 2時間目は1,2年生の練習を引き続き行いました。「ペナンの空に向かって」と題された玉入れです。赤白の玉を青く澄み切った今日のペナンの空に投げていました。途中には「チェッコリー」という音楽に合わせて低学年部らしい可愛らしい踊りも入ります。 3時間目、中学生全員の練習時間です。中学生の種目は「息を合わせ レッツゴー!!」です。団体競技を考えるときに、2人3脚がいいか、それとももっと大人数がいいか、と中学生に考えさせたところ、6人7脚、または7人8脚になったそうです。その理由は、「練習の成果が出る競技」ということです。みんなで息と力を合わせて練習しなければ上達しない種目を選んだようです。さすがPJSのお兄さん、お姉さん、頼もしい限りです。 「お願いします!」ひときわ大きな挨拶が聞こえてきます。4時間目は5,6年生の練習です。組体操ですが、一人一人の技はもちろんのこと、数人で組む後半の大技がしっかりと決まるようになってきています。一段と迫力が増してきました。 昼休み後の掃除が終わって、まだ5時間目が始まっていないのに校庭からソーラン節の曲が流れてきます。その音を聞いてワーと3,4年生の数人が校庭に集まり踊り始めました。「どっこいしょ、どっこいしょ!」とたった数人なのにすごいかけ声が聞こえます。徒競走の練習の後、いよいよみんなでの踊りの練習では、家庭での練習の成果があって、腰が低く力強い表現ができるようになってきていました。 お家の方へ。今日より一日朝からの運動会の練習が入ります。子どもたちは保護者に見てもらうことを楽しみにしていますので、「輝け!走れ!限界突破!」の今回の運動会のスローガンのように、限界まで体を動かして練習しています。学校でも子どもたちの様子を見ながら水分補給もしっかりとっていきますが、おそらくご家庭に帰って疲れがどっと出てくると思います。1日1日、しっかり食事をさせて栄養をとり、十分に睡眠時間を確保させてあげてください。もし体調が悪いようなことがありましたら担任にご連絡下さい。 よろしくお願いいたします。 |
| 5月24日 (土) |
【日馬交流カラーリングコンテスト】 今日は土曜日でお休みの日にも関わらず、朝からたくさんの子どもたちがペナン日本人学校に集まってきます。 そうです、今日は日馬交流のカラーリングコンテストです。3年前からJAGAM(マレーシア元留日学生協会)の主催で始まった行事です。 課題である一枚の絵に塗り絵をしてその出来映えを競うコンテストです。塗り絵と言っても、日本風の内輪を持ちチャイニーズ服を着た中国系の女性と、その隣に1匹の猫が描かれているだけです。その背景は空白です。その空白部分に創造性を働かせて自分で構図を作り、さらにクレヨンや色鉛筆で色つけしていくのです。しかも、テーマは日馬交流です。その意味が表現できるかどうかも大事になってきます。 マレーシアの子どもたち(ほぼ全員中国系のようでした)41名、日本人学校の子どもたち55名、計96名の参加がありました。日本語が上手なJAGAMの会長の簡単な説明の後、さっそくコンテストを開始しました。 ややざわついていた会場の体育館も静かになって参加者が塗り絵を始めています。よく見ると絵を描く姿勢が違います。一人分の椅子とテーブルを用意し、一人で黙々と描いている子ども、対照的に本校から貸し出した画板をそのままフロアーにおいて半分寝転がりながら仲間を作って描き始めた子ども・・・。前者はマレーシアの子どもたちです。後者は日本人学校の子どもたちです。絵の描き方も違います。空白部分を鉛筆で書き、全体の構図をつくってから塗り始める子ども、課題の中の女性をまず塗ることから始める子ども、前者はマレーシアの子ども、後者は日本人学校の子どもです。 この違いは何だろうか・・・?先日打ち合わせの時にJAGAMの会長と担当のドクターと話したことを思い出しました。マレーシアの子どもたちは塗り絵については鍛えられている子どもたちが多いようです。学校でも美術の時間があるようですが、その上塾にも通いながらしっかりとその技術を鍛錬しているようです。ペナンだけでも年間30回くらいのこのようなコンテストがあるようです。そういえば絵に対しても気持ちの持ち方が違うし、準備している道具も相当多色のクレヨンや色鉛筆、定規やぞうきんまで用意しています。まさにコンテスト、競い合いです。 一方日本の子どもたちは和やかです。寝転びながら顔を見合わせたり、話したり、誰かが描くのをじっと観察してから書き始める子もいます。確かにそこには鍛えられた、コンテストという競い合いの緊張感はありません。でも、その姿の中に大事なことを示唆しているようにも思えました。「学ぶ」ことは「まねぶ」つまり「まねる」ことからきているといわれています。他の人の、また自分より優れている人の物まねから「学ぶ」ことが始まるのです。本校の子どもたちは塗り絵という技術は鍛えられていないけれども、人まねをしながら、みんなで学び合いながら試行錯誤して自分の作品を作り上げています。中にはマレーシアの子どもがどんな描き方をしているのだろと覗きに行く子どももいます。まさに「学ぶ」姿がそこにはあります。早くも描き上がって、私が作品を集めていると、マレーシアの子どもの作品を見ながら、「上手だね、クレヨンの使い方がすごいね。」とその高い技術を認めながら、「よし次は自分も・・・」という意欲が感じられました。 今日の最大の目的は日馬交流です。その意味では絵が描き上がって、審査発表までの30分間のレクリェーションタイムが一番大事だと思っていました。低学年部の担任が用意した「じゃんけん列車」にマレーシアの子どもたちが乗ってくるかが心配でした。しかし、始まってみるとマレーシアの子どももじゃんけんの輪の中に入っています。日本の子どもたちと一緒ににこにこしながらじゃんけんをし、負けて長い列の後ろについて音楽に合わせて動き回っています。 もう一つの日馬交流、それは今年初めての試みとしての保護者の交流です。コンテスト中は会場にいることができない保護者の待ち時間、図書室で日本文化の「折り紙」を紹介しようという活動をしました。はじめはお客さんが0でしたが、JAGAMの方の案内で20人近いマレーシアのお母さん、お父さんが訪れて真剣にまた楽しそうに鶴を折っていました。言葉はあまり通じなくとも「折り紙」はできます。日馬交流、大成功です。ご協力いただいた本校の保護者の皆様、派遣教員の配偶者の皆様、ありがとうございました。 |
| 5月23日 (金) |
今日は朝から少々蒸しますが、幸いに日差しは雲に隠れてありません。幸いにと言うのはあと9日に迫った運動会の練習を各学年校庭でしているからです。 1時間目は5,6年生。マレーシアの生活や風景を、勇壮でリズミカルな音楽に合わせて、踊りと組体操で表現しています。休み時間や放課後には仲間たちで校庭を走って体力をつけたり、体形を復習したりしている成果が出てきています。先週よりも、手や足の指先がずっときれいになってきました。チームの息も合ってきています。 2時間目は3,4年生。「ソーラン、ソーラン!」「どっこいしょ、どっこいしょ!」と大きなかけ声と共に、体は小さくとも校庭中に広がって力強い踊りをしています。今日は新しく鳴子を手に持って、リズミカルな表現ができています。練習終了後、担任からは「今日は腰が低くて良かったよ。お家に帰ったら、10回以上、その腰を低くした姿勢で練習をしてください・・・。」褒め言葉の後の厳しい宿題の提示でした。今日はご家庭で汗だくになって練習をしていることでしょう。お父さん、お母さん応援をしてあげて下さい。 蒸し暑い校長室にさわやかな風が入ってきます。4時間目、1,2年生の表現「風になりたい」の練習が始まりました。左手に青いポンポン、右手には青いリボンがついた内輪をもっての練習です。両手に自分の体よりも大きそうな道具を持って動き、土のグランドならば書かれているはずのラインがない本校の校庭で自分の感覚だけでの位置確認、いずれも低学年には難しい動作です。でも担任の「楽しそうに・・・!」のかけ声に、堅くなっていた子どもたちの顔が少しゆるみ、動きもサンバのリズムに乗って大きくなってきました。本番、来られる皆さんもこのさわやかな風を感じとってください。 午後の7時間目は第2回の委員会です。今日は毎回の活動の他に運動会の係としての仕事もありました。頼もしい中学生を中心にして着々と活動が進んでいきます。 委員会が終了して、スクールバスの第2便で、週末の別れを惜しんで小4〜中3までの子どもたちを見送ると、次は教職員の運動会の準備です。玄関前では新しい万国旗作り、校庭では放送設備の設置とテストをしています。さあ来週はいよいよ本番に向けて大詰めの練習です。朝学習の時間は応援の練習、授業の中での各学年部の団体や表現の練習、全体での開閉会式、総練習などが計画されています。ここのところ雨が多くなっています。本番はもちろんですが、練習日も、晴れなくて雨がない天気を祈りたい気持ちでいっぱいです。 |
| 5月22日 (木) |
いよいよ運動会本番まであと10日なりました。 今日の5時間目は全校で運動会の応援の練習です。全校児童・生徒が赤白に分かれて、体育館、校庭で音楽に合わせて振り付けの練習をしています。先週の家庭訪問週間の放課後、中学生はこの日のためにみんなで振り付けを決め、練習を重ねてきました。ですから小学生の前できちんと踊れています。でも小学生はなかなかついてこられません。そこでどちらのチームも練習の単位を小さく分けていました。そうすると少しずつですが、小学生があわせられるようになってきます。教員や、ESLの先生も周りについていますが、ほとんど手や口は出しません。中学生が自分たちだけで小学生をひっぱています。本当に本校の中学生は頼もしく立派です。みなさん、本番の応援の出来を楽しみにしていてください。もちろんお楽しみは応援だけではありませんが・・・。 昨日夕刻、「馬日絵画交流」の推進役の尾池ご夫妻が来校されました。絵画の展示会と、優秀作品の表彰式が正式に決まったとのことでした。 展示会は、6月24日(火)〜29日(日)の期間はペナン州立公会堂で、7月1日(火)〜5日(土)は州立図書館で行われます。その中で6月25日(水)はペナン州のガバナー(州知事)も出席されて、優秀作品の表彰式を行います。本校からは作品を出品できた13名(実際には5,6年生の修学旅行・移動教室と重なるため11名)が日本の子どもたちを代表して参加します。 先日の交換会でのペナンの子どもたちの絵画をいただきまた。さっそく事務室前の掲示コーナーに展示してあります。マレーシアの子どもたちの絵は、日本の子どもたちの絵とは作風は違いますが、子どもたちが持つ夢や思いは変わりません。是非ご来校した折にはご覧ください。本校の子どもたちの絵もきっとペナンのどこかの学校で展示されていることでしょう。そして日本の子どもたちの絵は・・・、と関心を持って見られていることと思います。 一通り大事な連絡が終わりましたので、私がどうしても気になっていることを尾池ご夫妻に質問させていただきました。 私:「どうしてマレーシアと交流を始められたのですか・・・?」 ご主人:「実は私が仕事でペナンに駐在していまして・・・。」 奥様:「主人がマレーシアに駐在して三年経ったら、たくさんの方にお世話になるので、そのお返しとしてささやかでも、交流のお手伝いをしましょう。」と、お二人で赴任前にすでに約束をしていたそうです。 駐在員としてペナンに来られて、このペナンの良さを認める方は多くいます。でもそれがこんな大々的な馬日交流に発展するような活動をする方はそう多くはないと思います。まして赴任前から・・・。 そして、ご主人:「マレーシアが大好きだからです。」 私もペナンが大好きになりました。ですからこのペナンのために、日本人学校の子どもたちのために、限られた期間ですが精一杯やれることをしてきたい。また任期が終わってもできることがあれば・・・。尾池ご夫妻に大きなエネルギーをいただきました。ありがとうございます。 絵画交流の経過の詳細は、『絵を通しての友好・21世紀をつなぐ〜マレーシアと日本〜』(尾池富美子著、白石書店出版)にあります。是非ご一読を。学校にも著者の尾池夫人よりの贈呈本があります。 今日夕刻より、臨時のバス運営会議と学校運営委員会がありました。議題も多っかったこともありますが、参加委員の方から私たち教員では思いつかない広い視野からのご意見や、熱のこもった協議をしていただき、終了は気がつくと8時30分を回っていました。遅くまで本当にありがとうございました。 |
| 5月21日 (水) |
【NHK『地球ラジオ』に出演予定!】 今日はマスコミ漬けのペナン日本人学校でした。 まず校長室が臨時にラジオの収録スタジオとなりました。とはいってもラジオ局スタッフが大勢してペナン日本人学校まで来たわけではありません。収録器具は電話です。 短波ラジオ放送で世界向けの番組としてNHKワールドラジオ放送があり、その中に、『地球ラジオ』と言う番組があります。この番組の中で 『僕たちわたしたち元気だよ』というコーナーで、世界中の日本人学校の子どもたちの作文を紹介しています。今回はなんとここペナンの子どもが出演することになりました。 我がペナン日本人学校からは小学部2年のEくんと6年のSさんが登場します。 緊張の一瞬、電話が日本からかかってきました。校長室にしたのはここが学校の中で一番静かだ、と言う理由からですが、今はお昼休みです。子どもたちの元気な声が校長室まで聞こえてきます。いつもなら「元気でいいぞ!」となるのですが、今日ばかりはそうもいきません。教員が校庭や玄関に出て、できるだけ校長室から離れて遊ぶように指示をしています。 そんな中で収録が始まりました。はじめはEくん。インターナショナルスクールとの交流で友だちができて楽しかったことを話してくれました。次にSさん。ペナンは、笑顔を向けると笑顔が返ってくる素敵な町、もっと笑顔で多くの人と接したいという心温まる作文でした。二人ともペナン日本人学校ならではの内容で、聞いていて思わず大きな拍手を送りたくなりましたが、収録中のためあわてて控えました。 番組の放送は6月21日(土)と22日(日)の日本時間の午後5時05分から6時50分です。マレーシア時間では1時間早めの4時05分から5時50分です。短波ラジオがなくてもインターネットで聞くことができます。 ( http://www.nhk.or.jp/gr/index.html ) 「NHK地球ラジオ」で検索して、『番組紹介』のページを開き、『インターネットで聞く』をクリックしてください。当日聞き逃しても、インターネットなら1週間聞くチャンスがあります。ぜひお聞き下さい。 次に「南洋商報」という中国系の新聞のB6面に昨日の「馬日絵画交流交換会」の様子が掲載されています。 その新聞記事を見ていると今度は、「日馬プレス」の記者が来校して、「記事ができました」とのこと。そういえば先日インタヴューを受けたことを思い出しました。「日馬プレス・ペナン版」の18ページに卒業式・入学式の様子を載せていただいています。 今日ミャンマーのヤンゴン日本人学校の先生から本校の教員にメールが届きました。あのサイクロンで大変な被害にあったところです。今まで電気も回復していないためインターネットもつながらなかったそうです。日本人学校も屋根が壊れる、水浸しになるなどの被害を受け、校舎は使えないようで、現在はジャパンクラブの会議室をお借りして授業をしているようです。幸いに子どもたちや先生たちは無事のようです。他のインター校などが休校している中で日本人学校の子どもたちは災害にもめげずに元気に集まって学習をしているというホットする報告でした。 大地震のあった四川の方は日本人学校はありませんが、その大変さは中国の他の地域からも情報が入ってきます。本校の子どもたちも同じ小中学生が犠牲になっていることを聞いて何かできないかと心配し始めています。 ペナンに住み、世界各地に目を向けていると、世界での出来事が日本にいたとき以上に身近に感じられます。日本を離れることは子どもたちはもちろん、私たち大人にとっても、グローバルな視野を持ち、異文化を理解し、自分の心の狭さを克服することができるチャンスとなるようです。 |
| 5月20日 (火) |
【馬日絵画交流交換会】 今年で21年目、通算41回目の馬日絵画交流=”Friendly Relationship Through Pictures” のThe 41st Malaysian-Japanese Students' Art Exchangeが今年も開催されました。 今日は朝からペナン州教育局の本部で、その交換会が開催されました。何がどうなるのかさっぱりわからないまま、日本側の代表として参加してきました。 この絵画交流は、日本の認定NPO法人メイあさかセンターの代表理事である尾池富美子氏が長い間の交流事業として築き上げられてきた催し物です。日本からは埼玉県朝霞市と同県下の小中学校とペナン日本人学校の児童生徒の作品が集まり、ペナンからは持ち回りで年2回各20校の学校からの作品が交換されます。マレーシアでは、ペナン州の他にも、ペラ州、サバ州、セランゴール州、クアラルンプールなどで同じような絵画交流を開催しているそうですが、交換会独自での今日のような大々的なセレモニーはペナン州だけで、他の地方では6月末から7月始めに州元首閣下をお迎えして開催されるペナン州日馬学生絵画展覧会と同様の展覧会にて交換が行われるとのことです。 会が始まるまでの間、ペナン州教育長(the Director of Education)の執務室で在ペナン日本国首席領事とご一緒させていただいてマレーシアと日本の教育システムについての情報交換をしました。とはいってもお話をされているのはすべて首席領事で、私はなんとなく理解できそうな英単語を耳に残して概略を理解しているだけでしたが・・・。 交換会はまずペナン州教育長の歓迎スピーチがありました。マレー語のため(英語だとしても同じですが)内容は全くわかりません。でも時折り、首席領事のお名前や私の名前が出てきたり、「着物」とか「お茶」とかの日本語が織り交ぜられており、ありがたいことに隣の尾池代表の簡単な説明もあって、私たちを歓迎する内容や、昨年この絵画交流で日本に訪れた時のことをお話しているのだと言うことがわかりました。その後尾池代表が流暢なマレー語で(と私には聞こえましたが)今日までのいきさつをお話しされているようでした。尾池夫妻は英語はもちろんのこと、マレー語も堪能な方です。長く深く交流を続けるために相手を理解することが重要で、そのためにはやはり語学が必要不可欠だとお二人のお姿から私のような語学音痴は痛感せざるを得ませんでした。 その後、ペナンの各校長先生からその学校の作品を代表が受け取り、替わりに首席領事から日本の子どもたちの作品をお渡しし、絵画の交換となりました。その都度、マスコミのフラッシュを浴びることになり、首席領事のアシスタント役の私はまるでスターになったような気分を味わっていました。 絵画の交換の後、昨年ペナンから教育長をはじめ、各校の代表が朝霞市を訪れた時のスライドを上映していました。1枚1枚の画像の中の、日本に行ったマレーシアの子どもたち、それを迎える日本の子どもたちの笑顔から、お互いを知るための関心が高まっていることが読み取れます。この子どもたちが将来、国際交流の場で活躍することになったとき、この時の交流が原点になるに違いない、と未来に思いを馳せた私でした。 同時にこのような交流を長い間続けてこられた尾池夫妻に敬意を表したいと思います。本当にありがとうございます。 交流と言えば、今週の土曜日にはJAGAM主催で「カラーリングコンテスト」を本校で開催します。今年は保護者の交流の場も設定しています。参加児童の保護者の方にはご協力よろしくお願いいたします。 |
| 5月18日 (日) |
【日本人会ソフトボール大会】 今日は朝から曇りがち、でも天気があまり良くないことをこんなに喜ぶことはないでしょう。そうです。今日は日本人会主催のソフトボール大会です。炎天下でのプレーよりは日差しがない方がソフトボール大会日和です。 我が日本人学校の教員も在ペナン日本総領事館と合同チームを組み、PJGS(Penang Japan General Consulate School )の名で出場しました。 場所はグリーンレーン沿いのPenang Free Schoolの広いグランドです。参加団体は11チーム。日系企業母体のチーム、往年の野球大好き少年たちが集まったチーム、そして現在野球好きのペナン日本人学校の子どもたち所属しているチームも2つ参加しています。 このグランドはソフトボールの試合が4面もとれるうらやましい限りの広さです。もし日本ならば樹齢500年くらいだろうかとも思われる太い樹木(学校の校庭脇に立つバタイラウと呼ばれる木と同じでしょうか?)がグランドを囲んでいます。そして背の高い州立モスクの塔が私たちのプレーを覗き、雄大なペナンヒルが見守る中、熱戦が繰り広げられました。 開会式、なんと言っても話題は、本校の運動会の団長でもある3年生の男子の甲子園大会にも負けない力強い選手宣誓でした。なかでも「試合後の宴会を反省会にしないように・・・」との最後の一言は参加選手全員の心に響びき、その成果がその後の各チームの好プレーに出ていたようでした。 さて、我がPJGSは総領事を筆頭に甲子園を目指した元野球少年がたくさん集まっています。その成果あって、一年前のこの試合では準優勝を果たしました。今年は優勝を、と意気込んでの参加でした。 予選リーグ、1回戦は昨年秋(?)の大会優勝のジョージタウンドラゴンズです。1回表、PJGSは幸先良く先頭打者ランニングホームランでした。その裏、相手チームの好打があって1点を返されましたが、2回表裏まで1対1の同点という、両チーム守りもしっかりしてなかなか緊迫したゲーム展開でした。しかし、3回裏ちょっとボールに追いつかない守りの乱れから、3点を失い、結局敗退しました。 2回戦、すでに1つ勝ち進んでいるクラリオンです。予選リーグから2チームが準決勝リーグにあがれるとはいえ、このチームに大差で勝たなければ上には進出できません。あきらめたわけではないのですが、緊張の糸が切れたように、失点を続け、結局コールド負けを喫してしまいました。 教員中心のチームがふがいない中、気を吐いたのが、選手の多くが日本人学校の小中学生であるデビルスとパイレーツというチームです。デビルスは予選リーグで優勝した東レ、準優勝のタイガーウッズと対戦、今回最強のチームに臆せずに伸び伸びとしたプレーを見せ大健闘をしていました。またパイレーツは予選二勝で準決勝リーグへ。その上準決勝リーグでは、東レや4位のクラリオンという元名選手や、鍛えられた若い選手がいるチームと対戦でした。負けはしたものの、小中学生が、大量点を取られてもあきらめず必ず次の回取り返すという粘りの試合をしていました。どちらのチームも、応援している私たちを大いに感動させてくれました。その勇姿は、「これぞ、ペナン日本人学校の子どもたちの心意気!」と思わせてくれました。 午後の部もあることを信じて、担当の先生に用意してもらったお弁当を食べた後、グランドではさっそくPJGSの次回の試合に向けての練習が始まりました・・・?、と思ってよく見ると、練習をしているのは我が校の元野球少年とその幼い息子たちでした。自分たちが果たせなかった夢を子どもたちに託している「巨人の星」の星一徹なみの父親の姿でもありました。その光景を見て私は、日本に残してきた息子たちはしっかり練習しているだろうか、と心配になる卓球界の星一徹になっていました。 |
| 5月16日 (金) |
今日は最近にしては朝から日差しがきつい日です。午後からの校庭では照りつける太陽の下、小学部高学年の運動会の組体操の練習をしていました。 組体操は日本の小学校5,6年生でもよく行われている演目です。これには体の柔軟性、バランス、基本的な筋力、さらにタイミングが必要です。大人から見ると簡単そうな形でも、大きくなってきている自分の体を支えるための基礎筋力がまだ弱い小学生にとっては非常に難しい要素がある演目なのです。しかし、小学校の運動会のメインイベントとして位置し、観客に大きな感動を与えるものでもあります。今日の校庭の練習では、まだ各自の位置を確認したり、一つ一つの形を作り始めていますので、まだまだ未完成です。しかし練習するその顔は真剣そのものです。あと2週間、昼休みも放課後のお迎えを待つ時間も練習している熱心さは、本番できっと私たち観客に大きな感動を与えてくれることでしょう。 音楽室から懐かしいメロディが聞こえてきます。2年生が「かごめかごめ」を歌いながらみんなで手を繋いで遊んでいます。「音楽の時間に『わらべ歌』で遊んでいる??」と思う方もおられるかもしれません。実は『わらべ歌』には、人が育つ上で大事な要素が含まれています。少ない音階の中でもきちんと音を取ることができ、体を動かしながら歌うことでリズム感を身につけることができます。しかも『わらべ歌』は遊び歌ですから、一人で遊ぶことよりもほとんど多人数でしかも手を繋いだり、相手と向き合ったりの活動です。その中で相手の動きと気持ちをつかみ、人の温もりを味わい、他人との関わりの仕方を身につけることができるのです。子どもたちのその笑顔には、友だちと手を繋いでいる安心感と連帯感があふれ出ているようでした。 放課後小学生が下校したあと、中学生は赤白に別れて別々の教室で応援の準備と練習をしています。その教室を覗いてみると、それぞれの団での応援の振り付けの確認、小道具の作成、衣装などを考えています。二人の団長を中心にして、総勢29名と少ない中学生ですが、一人一人がしっかりと役目を持っていて、談笑の中で和やかさはあるもののだれも気を抜いていません。まさに一人ひとりが主役でいて、その力が結集しているようです。本校の運動会一番の目玉と言われる応援合戦は、この中学生たちの時間を惜しんでの創作や準備、練習の賜でありましょう。当日の全校での本番が益々楽しみになりました。 今日で家庭訪問は終わりました。どの担任も、「普段学校ではわからない子どもたちの良いところを見つけられました。」と言って学校に帰ってきます。ペナン日本人学校の子どもたちは、学校でだけの素直な頑張りやさんではなく、お家でもやるべき事はきちんとやり、お母さんのお手伝いなどもよくする優しい良い子のようです。学校の子どもたちの良さはご家庭の愛情たっぷりの育て方にあるんだなあと、子育ても終わりかけた私を含めた教員自身にも成果が大きい家庭訪問でした。 さあ、これから明後日(5月18日)の日本人会最大のスポーツイベントであるソフトボール大会に向けての練習です。昨年は準優勝だったようですが、私は戦力補強になっていませんので今年は果たしてどうなるでしょうか。次のこのページでお知らせいたします。では、怪我のないように頑張ってきます。 |
| 5月15日 (木) |
運動会が近づいてきました。体育の授業中での子どもたちの練習や、放課後の中学生の応援の準備、練習も益々熱が入ってきています。 学校としての準備も進めています。今日は駐車場の確保のため、学校前の自動車販売店にお願いに行ってきました。まずプロトン販売店です。女性マネジャーが対応してくれて「例年のことなので」、と喜んで了解をいただきました。 最も駐車スペースが広かったBMW販売店は移転して残念ながら使えません。そこでプロトンのとなりのVW販売店の新規開拓を試みました。ドキドキしながらお願いしたところ(とは言っても実際の対応は私ではなく事務長です)、こちらも当日は営業日にもかかわらず「No problem!」との快い返事をいただき、当日のカスタマーが入れるスペースを空けてくれれば大丈夫だ、と駐車するスペースまで広めに指定してくれました。企業がこんなに簡単に協力してくれることは日本ではなかなかないかもしれません。保護者の皆様、駐車場を確保できたとはいえ、やはり不十分ですので当日はできるだけ乗り合わせてご来校下さい。 午後は今日はアップランズ校とダラット校を表敬訪問しました。 リゾートホテルや新しいコンドミニアムが立ち並ぶバトゥ・フェリンギにあるアップランズ校はイギリス系のインターナショナル校です。校長先生は紳士的で英語のあまりわからない私のためにゆっくりとやさしくお話をしてくださいました。校内も落ち着いた静かなイメージを持ちました。 「子どもたちの交流はもちろんだが、先生だけでも来てもらってかまわない。教師の研修も実施しているので一緒に参加しても良いですよ。英語だけのレクチャーですが゙・・・」とのお誘いも受けました。もともとは丘の上のホテルのところ、(ペナンヒルでしょうか)にあって、ジョージタウンの街中に一度移って、最近この地に移転したようです。将来ペナン日本人学校も移転や改築があることを考えて、移転のアドバイスをユーモアも交えて語ってくれました。 次はタンジュン・ブンガの海が見える抜群のロケーションにあるダラット校です。アメリカ系のインターナショナル校で小学生と中高生が学びます。校長先生は若く気さくで、私たちの年代の日本人がよくあこがれた、背が高く着ているものも仕草もカッコいい方でした。もともとはベトナムに設立された学校で、戦争によりタイに臨時開校、その後キャメロンハイランドに一時期移転して、最後にペナンに落ち着いたようです。ここの校舎は元々植民地時代のイギリス軍の建物だったようで、ほとんどが平屋建てで古いけれどもうまく活用しているようでした。寮制度もあり、80人ほどの寮生がアジア各国から学びに来ているそうです。キャンパスはたくさんの小学生や中高生が思い思いの活動をしており、とても開放的な印象を受けました。 昨日今日と、ペナンならではの様々な国の学校を訪れました。それぞれの国の教育方針や方法には、やはり違いはあるようです。でも子どもたちのための教育と言うこと、そして本校と大いに交流を持ちたいという強い思いは共通していました。 6月はマレー系ローカル校のSMSTSSS校に橋を渡って訪問する予定です。 |
| 5月14日 (水) |
朝、私が玄関前に咲いている鉢植えの横のピンク色の花を見ていると、5年生の女子が「先生、どうしたの?」と声をかけてきました。 私:「この花を見てごらん、名前はわからないけれど、コンクリートの狭間から生えているよ。すごいね。」 5年生「この花知ってるよ。この前調べたんだ。確かニチニチソウっていうんだよ。暑い中でもずっと咲いている強い花なんだよ。」 と教えてくれました。校長室に戻って調べてみると、その通りでした。本校の子どもたちの求道心と心優しさにあらためて感服しました。 本校では保護者の組織として父母会があります。今日はその父母会の役員連絡会を開催しました。この連絡会には父母会から会長を始め8人の本部役員、学校から校長と教頭が出席します。今回は先日の学級懇親会で出された内容について話し合いをしました。子どもたちが安心して学校生活を送り、子どもたちの未来のために「学ぶ」ことができる学校作りを、共に進めていこうという息吹が感じられた会でした。 本校は、ペナンにある5つの学校と交流をしています。午後はそのうちチョンリン(鍾霊)中とセントクリストファー校へ、校長就任の挨拶に行ってきました。 チョンリン中は中国系の公立の国民学校と寮生もいる私立校が併設していて、中学生と高校生の年齢が学んでいる日本で言うと中高一貫校です。本校の中学部が長い間交流をしていて、開校91年の伝統ある学校です。 校舎の正面玄関入ってすぐに、慰霊碑があります。これは第2次世界大戦中に、日本軍によって犠牲になった先生や生徒たちの慰霊碑です。 今日は交流についての話をした後、この慰霊碑に献花をさせていただきました。そして「二度とこのような犠牲者が出ることがないような教育をしていきたい」とお話をしたところ、チョンリン中の校長先生から「それは過去のことです。未来のために交流を進めていきましょう。」との返事が返ってきました。 教師の役目として、子どもたちの未来が平和であるよう、異文化理解を進め寛容性、協調性を身につけらるようにすることはもちろんですが、私たち大人も異文化と接することで、そこから学ぶことが間違いなくあることを痛感いたしました。 次にセントクリストファー校です。2歳児から4歳児までの幼稚園と、5歳から11歳までの小学生がいるイギリス系のインターナショナル校です。校長先生がKLに出かけてまだ戻られていなかったため、教頭先生に校内を案内していただきました。 教室は決して広くはありませんが、日本の教室のように長方形ではなく多角形の変形した形でした。1クラス18人、机は日本では一般的な黒板に向かって並んでいる形ではなく、寄せて合ってグル−プで学習するような配置になっていました。低学年は先生用の机もありません。いつも子どもたちに寄り添うようにしているようです。図書室は寝ころんでも、マットを敷いて座ってもいい自由なスタイルで本が読める空間で、子どもたちが一番好きな部屋のようです。 「2歳児は入学当初は子犬みたいだけれども、数週間ですぐに成長してきちんとしていきます。」との話に「それは先生方の教え方が良いからではありませんか」と私が応じたところ、「いえ、教師に必要なことは教えることではなく、愛情です。」との答えが返ってきました。 私たち日本人は「教育」という言葉から、「教える」という使役的な要素を強く感じます。英語のeducationはもともと「子どもの資質を引き出す行為」と言う意味からきているようです。ないものを押しつけて身につけさせるのではなく、本来の人間としてあるものを引き出して伸ばすことが教育の役目なのでしょうか。子どもたちは、私たち大人には見えない「無限の可能性を秘めている未来の宝」なのかもしれません。 教師としてのあり方を再認識した一日でした。 |
| 5月13日 (火) |
校長室で仕事をしていると、すぐうしろで鳥の鳴き声がしました。開けてある窓の外を見ると、ネムノキのようにふわふわとした赤い花が咲く木に、色鮮やかな黄色い鳥が留まっています。南国マレーシアならでは光景でしょう。 では、ペナン日本人学校ならではの光景をお伝えしようと、校舎内を巡ろうとしたところ、校長室の上の体育館から、「お願いしまっす!」という学校中に響き渡るような大きな挨拶が聞こえます。その声に惹かれて体育館に行ってみました。 小学部3,4年生の運動会の表現「よっちょれ! 相乱舞!」の練習をしていました。2学年あわせて31名という決して多くはない人数ですが、子どもたちは体育館が狭いと感じるぐらいに広がって、大きく堂々と踊っています。その顔は真剣そのものです。 担任が「昨日10回以上練習した人?」との質問をすると、たくさんの手が上がりました。ご家庭で、お父さん、お母さんの前で嬉しそうにその練習を披露しているのでしょう。ご家庭の励ましがあって、子どもたちは益々やる気を出して、その表現もすばらしいものになります。ぜひ、6月1日まで、その練習をお家でも見守って声をかけてあげてください。 さて、このページでまだ中学1年生の様子を紹介していなかったので、校舎の三階に行ってみると、いやに静かです。この時間は中学部全員の水泳の時間でした。 プールに行ってみると、38名の中学生がもくもくと泳いでいます。プールの時間というと、日本では夏の期間だけで、おそらく1シーズン10時間くらいなものでしょう。しかも水に馴染む事を目的とすると、ゲーム的な要素や自由時間も入って、プールの時間といえば楽しくはしゃいでいるというイメージがあります。 でもペナン日本人学校では毎日が夏ですから、水泳の時間は毎週あります。厳しい日差しの中で、スイミングスクールの強化練習のようにひたすら泳いでいます。運動する機会が多くない本校の生徒にとっては、大事な身体を鍛えるチャンスなのです。 2,3年生に比べるとまだ小柄な1年生も、先輩に負けずと泳ぎ続けています。ターンをする時に見えるその顔から、苦しい練習に耐えるたくましささえ感じられました。 一呼吸して休んでいた中学生たちに「頑張ってね」と声をかけて校長室に戻ると、どうしても先ほどの鳥と、その鳥が留まっていた木の名前が気になって仕方ありません。 鳥の名前は次の機会として、木の名前を探し始めました。ちょうど校長室に校内の植栽図がありましたので調べると、学名「Codiaeum variegatu」、一般的に「クロトン」と掲載されています。 「そうか、クロトンというのか」とこのページを書き始めましたが、どうもまだ気になります。インターネットで調べてみると、その名前では全く違う植物の写真が掲載してありました。 途中で止めることができなくなって色々と検索をしてみると、ようやく見つかりました。学名「Calliandra emarginata」、日本名もそのまま「カリアンドラ・エマルギナタ」と言い、イギリスでは「Powder puff(パウダーパフ)」と呼んでいるようです。名前の由来はギリシャ語の「美しい雄しべ」で、まめ科のベニゴウカン(紅合歓)属です。赤く長細い針がまとまったような丸い花は「ネムノキ(合歓木)」の花に似ているのですが、ネムノキ科ではないそうです。 古い情報はそのまま鵜呑みにしてはいけないことを学びました。 今日は英語の書類を、辞書を片手に必死に和訳もしたりしました。まるで中学生時代の試験前のように・・・。ペナン日本人学校での時間はいつも新鮮なことばかりで、私自身が若返り、学び直している日々を送っています。 |
| 5月12日 (月) |
ペナンから約170キロ南にペラ州の州都イポーという町があります。ここにも日本の方が住んでおられ、その子どもたちが土曜日だけ、日本の教育、特に国語と算数(数学)を学んでいます。 10日の土曜日にその子どもたちが学ぶペラ補習校に行ってきました。イポーの街中を通り過ぎたあたりの「日馬友好協会」の場所をお借りして、20数名の小学生と中学生、さらに20名を超える幼稚園の子どもたち、そして日本語教室の子どもたちもいました。 間借りと聞いていたので、教室はどうなっているのだろうと、心配していましたが、各学年、3〜5名くらいの子どもたちの数にしては広すぎるくらいのきちんと教室がありました。そこで日本の教科書を使用して勉強しています。 1週間に一度の勉強です。月曜日から金曜日までの勉強の他に土曜日の特別学習があるのです。しかも進み方も日本人学校や、日本国内の学校と同じようにしていますので、1週間分を1日でこなすわけです。もちろん宿題も出ます。 校長先生をはじめ、各クラスの担当の先生は、ほとんどが保護者の方です。中には日本からボランティアで来られた先生、保護者ではないけれどもイポーに長く住んでおられて、子どもたちのために時間を割いて教壇に立っていただいている方もおります。補習校は児童・生徒数が100名を越えると文科省からの派遣教員が来ることになっているので、文科省からの派遣教員はおりません。ですから、本当に多くの方々の子どもたちへの思いで成り立っている学校なのです。そんな方々の活動に、補習校の支援をし指導・助言を担当する校長としてだけでなく、一日本人としても感謝の気持ちでいっぱいです。 本来私たちが思い描いている学校というイメージと施設設備も人的配置も異なるかもしれません。でも普段インターナショナル校やローカル校で英語やマレー語、中国語で学んでいる子どもたちが、必死に日本語で教科書の内容を追いかけている姿は、人間の「学び」への求道心の原点ではないかと思います。 この子どもたちが、6月1日の運動会には参加してくれます。朝早くから自分の家を出て、保護者の方と一緒にペナン日本人学校に向かいます。 明るく純粋無垢な本校の子どもたちと、日本語で「学ぶ」ことに旺盛な意欲を持つ補習校の子どもたちとが仲良く、交流する姿が今から楽しみです。 さきほど本校の正門前で事故がありました。救急車が急いでいるのでセンターラインを越えて走行していたところ、対向車に衝突したのです。対向車のドライバーは怪我をしたようですが、そのままその救急車に乗って病院に向かいました。幸いに本校の子どもたちには全く関わりがありませんでした。でも、対向車が正門前の溝の橋桁に車体を乗り上げてしまったので、正門が使えず、スクールバスはロータリーではなく、校舎の玄関前を後ろにして一列に並び子どもたちを乗せ、また入ってきた門から出ることにしました。いつもと違う光景にはじめは「どうしたの?何でこうなっているの?」と問いかけてきた子どもたちも、私や他の先生が事情を話すと、突発的な事故が起きたのにもかかわらず、いつものように明るく元気に、平静を保って下校していきました。 今日から家庭訪問です。そのためいつもなら6校時まである学年も5校時で下校です。「6校時まであったら良かったなあ」という嬉しい声も聞かれましたが、無事に小学生は早めに下校し、中学生は運動会の準備をしてくれています。中学生諸君本当にありがとう。 |
| 5月9日 (金) |
登校してすぐに子どもたちは校庭に出てきます。でも今日あたりは一部分校庭での動き方が違います。多くの子どもたちはいつも通りサッカーをしたり、野球をしたり、ブランコや遊動ブランコに乗っているのですが、サッカーゴールの裏ではなにやら話し合ったり、肩を組み合ったりしてます。 今校長室の上の体育館では、懐かしい日本民謡の曲とともに子どもたちの歓声が聞こえます。そうです。これらは運動会の練習なのです。朝は小学部高学年の組み体操の自主練習、今は中学年部の団体表現(踊り)の練習です。 1学期最大イベントの運動会も近くなってきました。子どもたちの若い溌剌としたエネルギーが学校中に溢れています。 1学期のその後の大きな行事は、6月末の小学5,6年生のクチンへの修学旅行(移動教室)と、7月の中学2年生のコタキナバルへの修学旅行です。 その保護者への説明会を7日の中学2年生に始まり、昨日は6年生、今日は5年生の保護者対象に実施しています。 今年から諸般の事情により、小学部5年生の移動教室と、6年生の修学旅行を合同で実施することにいたしました。しかし、学校行事の大きな変更にもかかわらず、保護者や、子どもたちにも十分な説明をすることが遅れ、ご理解をいただくことができずに来てしまいました。そのため様々な不安をもたれてしまう結果になってしまいました。今後このようなことがないよう、学校の責任者として心して参ります。 さて、運動会や修学旅行といった集団での行事は、どうやらこのペナン、マレーシアにはないようです。ペナンどころか他の日本人学校経験者に聞いても、日本のこのような行事をしている国はあまり聞きません。そうすると日本の独特な行事なのでしょうか。 稲作が中心であった農耕民族の日本人です。農作業において集落全体で協力して行わなければならないことから、日本人は集団で行動することの重要さを知り、そういう生活を身につけてきたようです。 しかし反面、その集団での行動は、全体主義にもつながり、60余年前の不幸な歴史につながっていったのかもしれません。また、変わった(個性的な?)行動への排除意識から、かつては村八分、今のいじめの原因となっているとも考えられます。 文科省の学習指導要領には 『学校行事を通して,望ましい人間関係を形成し,集団への所属感や連帯感を深め,公共の精神を養い,協力してよりよい学校生活を築こうとする自主的,実践的な態度を育てる。』(小中共通) とあります。 一人ひとりの個性や良さを持ち合い、さらに集団でまとまってその良さが発揮できた時には、その力はその人数分以上のものとなるでしょう。今ペナンをはじめ世界に日本の製品やサービスの質の良さが認められて広まっているのは、そうした日本人の良さがその製品やサービスに表現されているからだと思います。 今回の修学旅行、移動教室において、子どもたちの一人ひとりの良さが集団の中でも生かされ、寛容さと柔軟性をもって協力する望ましい人間関係を築くことができ、自分がいる集団への所属感、連帯感を深めて、生涯に残る楽しい想い出ができるよう取り組んでいきたいと考えています。 |
| 5月8日 (木) |
6月1日(日)は1学期最大イベントの運動会です。運動会と言えばスポーツの秋に行うもの・・・。いやペナンはいつでも夏です。日本の夏よりも厳しい日差しの中での運動会になるようです。 でも朝は涼しいのがペナン。今朝はその涼しさの中、校庭と体育館に分かれて、運動会の赤白二組の結団式と、応援の練習が始まりました。 中学3年生の団長を中心にして、中学生が前に並び、メンバーの紹介と結団の口上を述べています。小学生が真剣に聞いています。時々団長が、「○○ってわかる?」と難しい言葉を言ってしまったと思った後、小学生に問い直しています。いつもの中学生同士での言葉では通用しないと思っての心遣いです。そういえば3年前、私も中学の教頭から小学校の校長になったとき、入学式での小学1年生に話す内容を悩んで二晩くらい眠れなかった事を思い出しました。 次は応援です。応援内容を書いたメモを配り、団長が説明し、応援練習をします。日本での経験では、初練習は応援団ももじもじして恥ずかしそうで、団員の他のメンバーは素知らぬ顔で声も出さない、という光景がよく見られました。でもペナンでは頼もしい中学生、その中学生を信頼しきって、はじめから大きな声を出せる小学生がいます。先生たちは一切手も口も出していません。そこには中学生を見てたくましく育つ小学生と、小学生に気を遣いながら自立していく中学生、という小中併設校ならではの教育効果が現れているようです。今から運動会の中でも目玉といわれている当日の応援合戦が楽しみです。 今日も朝から健康診断です。応援練習を見ていて、担当のドクターが来られた事に気がつかず失礼をしてしまいました。 さっそく昨日お尋ねできなかった「若さ」の秘訣を聞きました。 私:「何かスポーツはやっていますか?」 内科(専門は外科のようです)ドクター:「水泳をやっています。あとは毎日エレベータを使わずに階段を歩いています」 歯科ドクター:「やはりウオーキングです。植物園あたりをよく歩いています。」 とのことでした。でもまだまだありそうで、つっこむと、 内科ドクター:「好きな仕事を続けているからでしょう。仕事をすることはとても大事です。」 私:「特にお医者さんは、よく頭を使うし、毎日患者さんとお話しすることも若さを保つ秘訣ではないですか。」 教師という仕事も人と接し、頭も使います。あとは歩くなどの運動が大切な事がわかりました。ペナンではなかなか歩けないのが気がかりですが・・・。 検診に行く前に、「ところで私は何歳に見えますか?」と尋ねたところ、 歯科ドクター「うーん。44歳ですか。(中国語です。数字ぐらいは私にもわかりました)」 ありがとうございます。ますます元気が出てきました。頑張ります。 検診が終わりました。子どもたちも教職員も、健康上特に大きな問題はないとのことでした。内科(専門は外科)ドクターは、今日も外科手術があるようです。先生を信頼して、なんとインドネシアからも来ている患者さんたちが待つ自分のクリニックへ向かいました。 |
| 5月7日 (水) |
朝からトイレと校長室前の廊下が子どもたちで混み合っています。 今日は健康診断2日目、全校児童・生徒と教職員全員の検尿と、高学年以上の内科と歯科の検診です。 担当は日本の大学で医師の資格を取り、日馬両国での経験豊富な外科手術もできる日本語堪能なドクターと、私のためにゆっくりと英語でお話をしてくれる学校近くで営業している歯医者さんです。 午前中2時間ほどの検診を終了してあとは、校長室で少々談話となりました。 今日の結果は、お二人とも「子どもは特に問題ありません」とのことでした。 日本を離れて異国に来るとやはり一番気がかりなのは健康です。特に子どもたちは、大人よりも異文化への順応性が早く、強そうに見えますが、まだまだ抵抗力が完全でなく、一度体調を崩すと心配なことにもなります。 校長室での談話中、内科のドクターに何度も携帯電話に問い合わせが入りました。中国語で話したり、日本語で対応したり、とても忙しそうでした。 つい先日も、ガンの摘出手術を二人、一日がかりで執刀なさったそうです。ドクターは顔色も良く、長い時間の手術もされると言うことですので、お歳もせいぜい私よりも少し上ぐらいだろうと思っていました。でもご自分から年齢をお話しされたところ、私よりも遙かに大先輩でした。日本ではとっくに定年になっているお年です。歯医者さんも内科のドクターよりもやや若いものの、私の大先輩でした。 一日一日のお仕事が充実していると、いつまでも若くいられるのだなあ、と感心しました。次はゆっくりと、その若さの秘訣を聞き出したいと考えています。 4時間目、今度は可愛らしいお客さんが3人で校長室に来ました。お昼を挟んで4,5校時は、1,2年生の学校探検です。1年生を2年生が学校を案内するという活動です。2年生は1年生の手を引いて、各部屋の説明を読んであげながら学校中を回っています。 「ここは校長室。校長先生がお仕事をする部屋だよ。だから静かに入るんだよ・・・。」 1年間の学校教育の成果が目に見えるようです。立派なお兄さん、お姉さんになりました。その微笑ましい姿は本校ホームページの「新着情報」でご覧下さい。 今日もたくさんのお客さんが校長室に来られました。午後にはなんと41回目になる日馬友好絵画展の主催者が日本からお見えになり、ペナン州教育局の方もご一緒でした。 21年間も続いた日馬の子どもたちを結ぶすばらしい活動の一端を担わせていただき、またペナン州の教育関係の方にもお会いでき、本当に光栄です。 |
| 5月6日 (火) |
日本では今日がゴールデンウイークの最終日ですが、ペナン日本人学校では今日から授業が再開しました。 この連休、私もゆっくりと休ませてもらいましたが、特にすることがなかったからか、誰も住んでいない我が家が気になったり、日本に残した子どもたちが心配だったりして少々ホームシック気味だったかもしれません。 でも、5連休の後にもかかわらず、いつも通り元気な挨拶とともに登校してきた笑顔が輝く子どもたちと会って、「元気が出たぞ」モードにすぐに切り変わりました。 今朝は初めての全校朝会、久しぶりに全校児童・生徒が体育館に集まります。校長、生活指導主任の話の後、児童、生徒会の任命式です。昨年度後期の生徒会長が今年度前期の児童、生徒会長を任命します。自分たちの手で厳粛に式が進みます。自主性を培う目的の児童、生徒会、その成果がこの時間に現れているようです。 続いて聴覚検査がありました。担当医はローガンライ病院の若いお医者さんです。日本語ができるスタッフも一緒です。ペナンの日常の生活では、あまりうまくない英語でも何とか意思疎通ができます。 しかし医療のこととなると、「だいたいこんなもんだろう」ではすまされません。患者は自分の症状を正確に医者に伝えることができ、医者はその症状や検査からどんな病気が考えられるか、どのような治療が必要なのかなど、きちんと患者に伝えることができなければ大変なことになります。 そこでペナンのいくつかの病院では日本語ができるスタッフをそろえているようです。さすがにロングステイ候補地上位のペナンです。「安心して病院に行かれれます。」とお話ししたところ、「でも病院でお会いしない方がもっといいですね」とジョークも交えて上手な日本語でかえってきました。 今日はお客さんが多い日。お昼前にはペラ補習校(イポー市)の先生がお二人見えました。その内のお一人はなんと私の教頭時代の学校に勤務されていた先生です。奇遇というか、縁が深いというか。近くにいながら日本でもなかなかお会いすることがない方に、ペナンで会えるとは・・・。 さあお昼です。今度は私がスペシャルゲスト・・・? そうそう、放送委員からお昼の放送にゲストとして呼ばれていました。お客様がおられたため、予定より遅れて放送室に入りました。 今日の内容は「ゲストの性格をあばく」ということで、私の星座を聞かれました。私は獅子座ですが、星座占いで披露された内容はまさしく私そのもの(?)でした。当たるものですね・・・。 その他、放送委員が面白い企画を用意していたようですが、残念ながら時間切れで後は曲を流して終了です。それにしても毎日楽しい放送を聞かせてくれます。放送委員が自分たちで企画を考えているようです。本校の児童・生徒の発想の豊かさと企画力、そして演技力に感服しました。 |
| 5月4日 (日) |
「私が日本に留学した三ヶ月は苦労しました。校長先生はペナンで一ヶ月、どうですか。」 と、JAGAMのドクターから聞かれました。 私は、「ペナンでは、片言の英語でもなんとか意思疎通できますし、日本語で対応してくれる方も多いので助かります。」と答えました。 JAGAMとは「マレーシア元留日学生協会」(Japan Graduates Association Of Malaysia)の略です。このJAGAMと共催で、ペナン日本人学校では2年前から「日馬友好カラーリングコンテスト」を開催しています。今年は5月24日(土)、本校で開催します。 この会話は、5月4日(日)の夕刻、ハードスケジュールの中、JAGAMの北支部の委員長と、担当のドクターのお二人とホテルのロビーで待ち合わせて、今年の打ち合わせが一段落した後の話です。 おそらく30年くらい前の日本への留学生は、海外から日本に行く人も少なく、言葉の壁や偏見、また慣れない生活面で大変なご苦労があったことでしょう。 そう考えると、来ペ間もない私たちが比較的思い通りに生活ができて、幸せだなと改めてこの2ヶ月を思い返しました。 それはペナンという町の人たちの優しさと、今までここで暮らしていた日本人の先輩たちの苦労の賜である事は間違いありません。この町と先輩たちに大感謝です。 そんな苦労をされたお二人は、今ではJAGAMという団体で、今はマレーシアから日本に留学する後輩たちの支援、そして日馬交流の橋渡しの役目を果たしています。 その橋渡しの大事な行事が「カラーリングコンテスト」です。コンテストは個人で「塗り絵」をしますが、交流ということでは、その後の日馬の子どもたちが楽しむゲームが重要なのです。今年は保護者同士も交流できる活動はないかと考えています。 小学部の皆さん、是非たくさんの参加をお待ちしています。詳しくは間もなくご案内を配布します。よろしくお願いします。 |
| 5月2日 (金) |
日本ではゴーデンウイーク、ガソリンの値上げや、交通渋滞という言葉が、NHKしか見ない我が家のテレビから流れてきます。 ペナン日本人学校では、2日を先週の日曜授業参観日の代休として、また5月5日は日本と同じように「こどもの日」の祝日としていますので、大型5連休です。 何もかもが新しく、慣れる暇もなく突っ走ってきた新派遣教員にとって、この休みは自分を振り返り、ペナンでの暮らしを安定させる重要な時期になりそうです。 そんな時期にペナンという町を知るために、新派遣教員で島巡りをしてきました。ペナンでも少しはきれいなテロッバハンの海に足を浸し、他国の貴賓は必ず訪れるという「バタフライファーム」で数千匹の蝶に驚き、奇妙な味のドリアン初体験を「トロピカルフルーツファーム」でしてきました。 その「トロピカルフルーツファーム」での出来事です。 なにやら英語でまくし立てて、漫才のように手振り身振りを交えながらおもしろい説明をするおじさん、私たちが英語があまり通用していない日本人だとわかったのか、たまに日本語も混じります。客は現地の人らしいマレー系、中国系、インド系の人々、観光客らしい白人もいます。まさに様々な人種が入り交じったペナンならでは光景です。 子供連れも何組かいました。 我が新派遣教員チームにも3歳になる女の子がいます。なかなかきりっとした父親に手を引かれたマレー系の2歳くらいの、目がくりっとした可愛らしい女の子もいました。この二人、どうもお互いが気になるらしく、たまに目を合わせています。父親同士もどうやらそのことに気がついたらしく、簡単な挨拶を交わしていました。 と、しばらくするといつの間にか二人の子どもは、片方の手をそれぞれの親と、もう片方の手をお互いつなぎ合っていました。なんと国際的な、平和な、微笑ましい光景か・・・! 「国際親善に言葉はいらない。お互いの心が通じ合えばいつでも手がつなげる。子どもの幸せを考えれば大人はいつでも相手と話し合うことができる。」 そんな世界平和(これまた大げさになりましたが)の秘訣を見つけた瞬間でした。 私も、英語ができないからと言って引っ込んでいないで、今度またキャンティーンで中国系の老夫婦と同席したら、辞書を片手に少しでも話してみよう、との勇気をもらいました。 |
| 4月30日 (水) |
中休み時間に6年生から声をかけられました。 6年生:「校長先生、昨日のホームページ読んだよ。」「私たちお茶目じゃないよ。」 私:「お茶目って可愛らしいっていう意味があるんだよ・・・。」 保護者だけでなく、我が校の子どもたちもこのページを読んでいることがわかりました。やっぱり売れない作家が、いつの間にかファン層が広がったような嬉しさを感じました。 今日は朝から学校運営委員長に来校していただき、いくつかのご相談をさせていただきました。企業のトップでもあり、ハードスケジュールの中を縫って時間を作っての来校です。しかも学校の様子をよくご理解していただいた上、すみやかに判断をしていただきました。 日本国内では、上部機関にお伺いを立てながら動かざるを得ない学校という組織は、動き出すまで時間がかかり、決断もなかなか下すことができずに、管理職としては歯がゆい思いをすることが多々ありました。 こうした企業の方々との関わりは日本人学校ならではの経験です。私自身この地で様々な経験をして管理職としてさらに力をつけていきたいと改めてペナン赴任の意義を確認しました。 さて委員長とは用意した案件が終わった後、嬉しいことに「まだ時間があるから・・・」とのことで少々雑談的な内容でお話をさせていただきました。 その中で二人で共通した思いは、「ペナン日本人学校の子どもたちは、今日本にいる子どもたちよりも日本らしさを持っているのではないか」ということです。 「日本らしさ」とは何か、というとまた解釈が難しくなり、様々な意見もでるところですので一概には言えないかもしれません。 私は4月16日の入学式の話の中で、日本人の良さとして「勤勉さ」「繊細さ」「誠実さ」を上げ、この学校でそれをさらに磨いていこうと子どもたちに呼びかけました。 5月6日発行予定の「学校だより」にも掲載しますが、本校の子どもたちは、よく細かいところに気がつき、相手の気持ちもくみ取ることができ、丁寧で、きちんとやる。まさにその3つはすでに身につけている、といえるでしょう。 どうしてなのか、その答えはまだ見つかっていません。この3年間でその答えを見つけて日本に帰国してからの教育改革(少々大げさですが)に一役買いたいところです。 昼休み、今日も子どもたちは年齢を超えて、厳しい日差しの中でも一緒に校庭を走り回っています。2年生の男の子が走ってきて「校長先生、一緒に遊動ブランコ乗ろうよ!」と誘ってくれました。こんな光景を見て、「本当に教師になって良かったなあ」と幸せな気分に浸っています。 |
| 4月29日 (火) |
日本では今日は「昭和の日」、いわゆるゴールデンウィークの真最中で、学校はお休みです。でもペナンの学校は授業をやっています。連休は明後日までお預けです。 2校時目の小学6年生の音楽の授業に入ってみました。 後ろからそっと音楽室に入ったのに、すぐに私に気がついて、手を振ってくれるお茶目な子がたくさんいるクラスです。 昨日から体験入学の児童が一人いるのですが、もうクラスにとけ込んでいて誰だかすぐにはわからないほどでした。 体験入学は日本国内の公立小中学校にはあまり見かけない制度ですが、おそらく世界の多くの日本人学校で設定しているものでしょう。 体験入学の理由は様々です。保護者が海外勤務するにあたって、ご子息の教育について、日本に残すか、勤務地に一緒に居住して日本人学校もしくは現地校にするかなどを考えた場合、その選択のための資料が必要となってきます。また、日本人学校に通学するには居住地が遠く、一時期だけでも日本の教育を受けさせたい、などの理由があります。これからは、留学とまでは行かないけれども、海外での生活を体験させてみたい、という教育方針の保護者の方もいらっしゃることでしょう。本校では学校運営委員会で体験入学の受け入れを決定いたします。体験入学のご希望がございましたら、学校までご相談下さい。 さて、音楽の授業ですが、秋の文化祭「ペスタ・ブンガラヤ」に向けての合唱のパート分けのため、各児童の「声域」を調べていました。『ソ』の音を中心にして、高い音、低い音がどこまで出せるか、それぞれの児童がグループごとに発声しています。声は小さいけれどもその顔は真剣そのもの、さっきの茶目っ気はもうありません。「自分を知る」ことには誰もが関心が高く、真剣になれることがわかります。 パート分けの後、さっそく合唱の練習です。曲は『翼を下さい』です。70年代のフォークの名曲が、永遠の名曲として今も子どもたちに歌い継がれていて、子どもたちも大好きな曲です。 伴奏を聞いて、私は思わずこの歌を聴き始めた中学生の頃、よく歌った高校時代という我が青春の頃がフィードバックしてきましたが、子どもたちは何を思って歌っているのでしょうか。 歌い始めは小さい声でしたが、音楽教師の的確な指導で、子どもたちは自信がついたのか、わずか10分の間に見事な合唱を聴かせてくれました。 『この大空に 翼を広げ 飛んで行きたいよ〜♪』 子どもたちの歌は、私に過去を振り返るばかりではなく、子どもたちが「未来」という大空を自由に飛び回るための『翼』をこの学校で身につけ、世界で大いに活躍する姿を思い浮かばせてくれました。 音楽室を後にする時、「校長先生がいてくれて良かった・・・」との嬉しい声。私がいて緊張するのではなく、私に素敵な歌を聴かせようとしてくれたようです。すばらしい歌と笑顔をありがとう。 |
| 4月28日 (月) |
昨日の「日曜授業参観日」へのご参加ありがとうございました。午前中だけの参観でしたので、午後はご家庭でお子様と一緒にお昼を食べながら、学校での話に花が咲いたことと思います。 学校をご覧になって、またご家族での話の中から、何かお気づきの点等がありましたら、遠慮なく校長、教頭もしくは担任までご意見をお寄せください。 昨日あたりから(本格的には来月からですが)担任による朝の英語活動が始まっています。小学3年生の朝の様子を見てみました。 「How are you ?」の挨拶に応えることを練習していました。担任の先生のゆっくりとした英語での説明の後、子どもたちが教室内を動き回りながら、お互いに挨拶を交わす活動をしています。 私にも声がかかりました。「How are you ?」「I am fine thank you. And you?」「・・・」 なかなか会話が続きません。でも、悩みながらもなんとか意思疎通ができました。 今年3月に文科省から提示された小学校の新学習指導要領では、5,6年生の授業の中で週1時間の「外国語(原則は『英語』)活動」を入れることとなっています。「外国語活動」は、いわゆる中学校の「外国語(やはり原則は『英語』)」のように具体的な細かい指導内容が明記されているわけではありません。 そのねらいは (1) 外国語を用いてコミュニケーションを図る楽しさを体験すること。 (2) 積極的に外国語を聞いたり,話したりすること。 (3) 言語を用いてコミュニケーションを図ることの大切さを知ること。 の3つとなっています。 つまり外国語に触れて、その楽しさを味わい、コミュニケーション能力を高めようということが大きな目標となっているのです。 日本の教育では中学生から大学までの約10年という長い期間、英語が学習できます。でも英語できちんと外国の方と意思疎通できる人がどのくらいおられるでしょうか。私自身、中学生の時は英語が大好きでしたが、今は残念ながらペナンの街で買い物をするのにも困るぐらいの語学力です。 「あんなに英語が好きで取り組んだのに、どうして・・・」と自問自答する日が続いています。おそらくその理由は、この数十年間、せっかく学習した英語を実際の場面で使う機会が全くと言っていいほどなかったからでしょう。 本校では、朝の英語活動で英語に親しむ機会を作り、週2回のESL授業で、少人数による英会話の訓練をしています。 あとは、ペナンの街で実践する機会がどれくらいあるかが大切です。ぜひご家族で食事に出かけた時、お父さん、お母さんではなく、子どもたちにレストランの注文をさせてみてはいかがですか。 外は晴れているのに、すさまじい雷音が轟いています。せっかくの昼休みで伸び伸びと遊ぼうと思って校庭に出た子どもたちが、「雷だから、外で遊ばないように・・・」との教師の声かけにしぶしぶ校舎内に戻って来ました。風も急ぎ足で窓をあけている校長室を通り抜けて行きます。そろそろ次は雨が来るようです。 |
| 4月27日 (日) |
【日曜授業参観日】 ペナンの遅い夜明けの頃に出ていた雲は、子どもたちが登校し、朝の会が始まる時間になるとどこかに去っていきました。3階の中1教室の廊下から望めるペナンヒルは、透き通るような青空に輝かしい太陽に照らされた濃い緑に包まれて、その勇姿を見せています。 今日は授業参観日です。朝からたくさんの保護者の方にご来校いただきました。特にメインの2校時目の担任の授業は、どこも教室に入りきれずに中庭や廊下で見ていただくようになってしまいました。大変申し訳なく思うとともに、こんなにたくさんのお父さん、お母さん方に来ていただき、大変嬉しく思っております。 今日は玄関で保護者の方を出迎えたり、お送りしておりましたが、何人もの方から「ホームページ見ていますよ。普段わからない子どもの様子などがよくわかって楽しみにしています。」とのお話をいただきました。「これからも頑張って続けなければ」というプレッシャーも感じましたが、どちらかというと売れない作家が、突然芥川賞の候補にあがったような密かな感激がありました。ありがとうございます。 今日の授業参観は、子どもたちの「学ぶ」ことの楽しさやつらさ(?)をも体験してもらおうと、保護者の方にも参加できる内容を入れてもらいたいと各教員にお願いしました。初めてのことで教師も悩んでおりましたが、保護者の方も戸惑われたと思います。 私は「学ぶ」ことは人間本来の行為であり、人間らしさの現れであると思っています。私自身も、いつまでも「学ぶ」姿勢を忘れずに生き続けたいと考えています。 次回も参加できる工夫を入れる予定です。授業参観は授業参加のつもりでお越しいただき、ともに「学び」をしましょう。 学級懇談会の終了を待ちわびでいた子どもたちが図書室や音楽室から飛び出してきて、お父さん、お母さんにすがりついています。お父さん方は、子どもの体を軽々と抱き抱え、お母さんは子どもと手を繋いで車に向かっていきます。学校で私たち教師に見せる表情も明るさいっぱいですが、その後ろ姿からでも子どもたちがいつも以上の満面の笑みを浮かべ、体全体で嬉しさを表していることが伝わってきます。 残念ながら今日本では、子どもへの虐待が問題となり、我が子さえも手をかけてしまうような事件が起きています。 そのような憂いは本校の子どもたちには無縁のようです。この純粋無垢な自分を表現できるペナン日本人学校の子どもたちは本当に幸せなんだなあ、と痛感した日でした。 |
| 4月25日 (金) |
【朝の登校風景】 とうとう昨日は一日雨模様でした。そのおかげか今日は空が青く、陽がさして、しかも朝からとっても涼しくさわやかな風が吹いています。 学校内をさらにさわやかにしてくれるのが、朝の子どもたちの登校風景です。 7時40分、第1便のバスセコラ(スクールバス)が到着すると、子どもたちの元気な「おはようございます」の声が校舎中に響き渡ります。 毎朝、教員が正門内のロータリーで出迎えます。マレーシアではどこのバスも色は同じなのでしょうか、オレンジ色した車体の古くてがたついたドアが開くと、真っ先に中学生が一人降りてきます。バス班長です。その後、小学1年生が続きます。1年生は体よりも大きそうなランドセルと、お弁当や今日使う学習道具の入ったラタンのかごを持って降りてきます。 「かごが重たそう、転ばないかな・・・。」と心配していると、バス班長のさっとさしのべた手がそのかごを軽く持ち上げていました。1年生は無事にかごの重さに持っていかれそうだった小さな体をバスから降ろすことができました。 「ありがとう。」 何気ない光景ですが、このやりとりに感心し、私もバス班長に「ありがとう」と肩に手をかけてお礼を言わせてもらいました。 このような情景がずっと受け継がれていることをあとで聞き、ここの子どもたちは日本にいる子どもたちよりも、日本人らしい細やかな心遣いができるのだなあ、と感動しました。 登校してきた子どもたちは、教室に持ち物を置くと校庭に出てきて思い思いの方法で体を動かしています。数人の小学1年生の女の子たちは、バスの出迎えの私たちの横にあるブランコで遊んでいます。 校庭に出てくるのが遅れた一人の女の子が、いつも乗っているやや低めのブランコが使えずに、空いている他のブランコに行きました。でも足をつけるとおしりが届かずに乗ることもできません。やっぱりいつものブランコのところに行きますが、それは他の子が使っています。とうとうしくしくと泣き出してしまいました。 しばらく泣いていましたが、ようやくもとのブランコに戻って、届かない座席に必死に腰掛けようとしますがやはりできません。思わず私はその子の後ろに行って、そっと体を持ち上げて腰掛けさせました。 「押してあげようか」というと、まだ泣きべその顔をしながら軽く頷きます。私がブランコを押してあげて揺れ始めると、さっきまでの泣き顔はもうありません。嬉しそうにブランコを自分でこいでいます。朝の始まりのチャイムが鳴りました。するとさっと危なげなく動いているブランコから飛び降りて校庭を走って教室に向う後ろ姿に、頼もしささえ感じました。 子どもたちは、こんなふうに泣きたいようなつらいことも乗り越え、できないことにも人のちょっとした手を借りながらも挑戦する経験を通して、強い人に成長していくのでしょうか。 明後日27日の日曜日は今年初めての授業参観です。短時間ですが子どもたちの学校での活き活きとした様子を見てください。たくさんの保護者の方のお越しをお待ちしています。 |
| 4月24日 (木) |
熱帯のマレーシアでは短時間で一気に多くの雨が降ります。でも珍しく昨日の夕方から降り始めた雨が今朝方まで降り続いていたようです。 学校の緑はあたかも朝露にぬれているかのように、まだ水分を保っていました。その上空はまだ雲で覆われていて今朝はとても涼しい。まるで夏が終わり、秋が訪れたか、軽井沢の高原で朝を迎えたような気分です。 夏が過ぎて秋が・・・「そうするともうここに来て半年も経ったか・・・。」と間違えるくらい、まだ来ペして1ヵ月余なのに中身の濃い日々を過ごしています。 5年生の算数の授業を見てみました。m(メートル)やcm(センチメートル)、kg(キログラム)やg(グラム)など違う単位のものを同じ単位にまとめるという、大人でも間違えやすい大事な課題に取り組んでいました。 まず、各自で考えて、その後3〜4人のグループで自分が出した答えをそれぞれ話し合っていました。そこには、自分と違う考えから新しい発見をした面白さと、発想を深めることができた喜びで、真剣な面持ちのなかにも子どもたちが「かがやきあう」様子が見られました。 答えは同じでも、そこまで行き着く道筋は違ってきます。その考えの違いを子どもたちはすり合わせながら「学び」を深めているのです。 次は新しい問題を各自で解いた後、当たられた人が黒板に答を書いています。 そうすると担任が「ちょうどいい塩とこしょうがでてきたよ」と声をかけています。 「ん、塩、こしょう?・・・って何のこと」と思っていると、 「おいしいスープは塩、こしょうが必要だよね。授業も同じだよ。」どうやら間違えた答えのことを言っているようです。 「授業は間違えるところ・・・」そうです。自分と違う考えを知り、間違いにぶつかることで本当の「理解」や「学び」はできるのです。 時計を見るとちょうど終了の時間です。でも子どもたちはその「塩、こしょう」からおいしい「授業」を創ろうと時間を気にせずに、学び続けていました。終わりのチャイムがないため「学び」を中断させない本校の良さでもあります。 |
| 4月23日 (水) |
【鯉のぼりのように】 「屋根より高い鯉のぼり・・・♪」 校長室に元気な歌声が聞こえてきました。その声につられて中庭に出てみると、2つの校舎の三階の柱をつなげたロープを頭にして、大きな鯉のぼりが小学1年生の歌にあわせて泳いでいます。その姿は、子どもたちが大空という未来に向かって悠々と成長していく勇姿にも見えました。 常夏のペナンですが、朝の日陰にそよぎ、鯉のぼりを泳がせている風は、1年生の歌とともに私にも涼しさを運んでくれています。今日もさわやかに一日が始まりました。 今日は全校の避難訓練。9時20分、担当の先生の「緊急連絡、火災発生」の放送で、全校児童・生徒が先生の指示にしたがって校庭に向けて避難します。日本の学校でもそうですが、避難の時の合い言葉は「おかしも」、それは「おさない、かけない、しゃべらない、もどらない」の略です。 大事な電話を終えて校庭に出てみると、最後の学年が並び終えるところでした。避難終了まで2分55秒。並び終えた子どもたちを一通り見渡してみると、皆真剣な顔つきです。話をしている子どもは一人もいません。先生から言われたとおり、ハンカチを口に当てている子もいます。 万が一の本番の時に、きちんと自分の命を守ることができるかどうか、それは訓練という練習をすること、そして練習の時の心構えが大切です。 もちろん避難をしなければならないような本番はできればあってほしくはありません。でもペナン日本人学校の子どもたちは、大丈夫です。今年初めての避難訓練は素早く真剣な練習ができていました。 お昼の放送が始まりました。今日はクイズです。「世界で一番お米を食べる国は?・・・答がAだと思う人は『ハイ』と言ってください。」 学校中に「ハーイ」という声が響き渡りました。まさしくリアルタイムの聴衆者参加番組となっていました。 昨夜、初めて日本人会の理事会に出席しました。理事の方々はほとんど法人会員である企業の代表の方々です。業務が忙しい中、夜にもかかわらず、参会しているのです。故郷から遠く離れたペナンの地で暮らす日本人が、安全で、安心して、快適にすごせるよう願い、それぞれの部会の活動報告と、いくつかの検討事項が話されました。 日本人学校の代表としてこの一員に入れていただいた光栄ある立場を認識するとともに、本校の子どもたちのためにも日本人会の活動を、学校をあげて支えていかなければと、心に誓い家路につきました。 |
| 4月22日 (火) |
遊びからの「学び」そして国語の授業から 昨日は学校運営委員会がありました。この日本人学校はペナン日本人会が設置した私立学校です。(実際には今から34年前の開校時には日本人会はまだ設立されていません。その状況下で当時の在留邦人の皆様の大変なご努力で本校が開校いたしました。) 学校運営委員会は日本人会の教育部会長を委員長として組織された、いわば私立学校の理事会でもあります。初めてで、しかも学校のことをすべて把握できていないこともあり、緊張感を隠しきれずの列席でした。しかし、企業のトップでもある委員長をはじめとする日本人会、総領事館、保護者の代表及び有識者で構成される委員の方々は、子どもたちの成長と学校の発展を共通の願いとしており、その発言は本当に温かみがあり、また私たち教員の専門外のことへの的確なアドバイスもしていただきました。私自身にとっても貴重な時間となり、来月からのこの会が楽しみになりました。 校長室の2階は体育館です。上で何かやっています。1,2年生合同の生活科の時間のようです。体育館を覗いてみると、1年生と2年生が混ざって2〜3人のチームを作っています。2年生はお兄さん、お姉さんとして立派に1年生をリードしています。 チーム対抗のじゃんけん大会が始まりました。じゃんけんは、すぐに誰でもでき単純ですが、バラエティーに富んだ奥深いゲームです。はじめは少々とまどっていて、声が出しづらかった子どもたちも、対戦を重ねていくと声がそろって盛り上がってきました。 このようなゲームから、子どもたちは世の中にはルールがあることを知り、様々な人と関って社会性を身につけることができます。遊びの中からでも「学び」が生まれてくるのです。 4年生の国語の授業も入ってみました。「三つの願い」という題材です。主人公の3つ目の願いは、「さっきけんかをして別れた友だちに戻ってきてほしい」ということでした。そこへちょうどその友だちが戻ってきます。願いが叶ったのです。この物語の佳境でもあります。 「でもどうしてお願いをしたことがわかったの・・・?」と一人の子どもがつぶやきました。担任の先生はこの素朴な問いを聞き逃さずに、じっくりとそれについての子どもたちの考えを聞いていきます。様々な発言が出てきます。 「友だちだから相手の気持ちが通じたのかなあ・・・。」何気ない問いから子どもたちはとても重要なことに気がついたようです。 国語は、人間の思考基盤としての言語を確立させることはもちろん、その言葉から何を読み取り、何を考えるかという思考力、そして人の心を知り、自分を知るという「豊かな心」を育てる大事な教科だということを確認できた授業でした。 |
| 4月21日 (月) |
学校が始まって2週間目。 私の経験では、月曜の子どもたちは休み明けで、ややお疲れモードのはず・・・でも今日もペナン日本人学校の子どもたちは元気な「おはようございます」の挨拶とともに登校してきます。 1時間目、校長室に中学生の教室から和やかな談笑が聞こえてきます。その声につられて中学2年生の教室にそっと後ろから入りました。教頭先生が理科の授業をしています。 これまた私の経験では教頭先生が授業を担当することはありませんでした。でも日本人学校では日本からの派遣教員の数が少なく、必然的に事務処理で超多忙な教頭先生まで授業がまわってきます。そのうち校長もするようになるかもしれません。その時のための準備をしておかなければ・・・。 「教師の勝負は授業」とよくいわれます。教える教科は同じでも、内容や方法、教材は、時によって、子どもの状況によって変化していきます。ですから教師は絶えず教材研究に努めていなければなりせん。研修・研究は教師の命なのです。 日本では「理科離れ」が懸念されています。私も正直なところ「理科」は不得意でした。それはともかくとして・・・。この中学2年生は、誰一人、つまらなそうな顔をしていません。教頭先生の説明に、時には真剣に眼を開き、時には思わず笑い声を発しています。そして疑問な事があると間髪を入れず手が上がり、「どうしてですか」と質問が飛びます。すべての子どもたちが「学び」に参加し、「理科離れ」とは縁遠い空間でした。 と、感心していると、後ろから可愛らしい声が聞こえてきます。小学校1年生です。担任の先生を先頭にカルガモのように一列になって図書室に向かっています。 中には「お兄ちゃんいるかなあ・・・」と中学生の教室を遠くから覗きながら歩いている子もいます。 私もカルガモ行進の後にくっついて次は図書室入りをしました。 ある一人の女の子が、私も大好きな「ハリー・ポッター」が学ぶ学校の「ホグワーツ」の絵本を、棚の上に立てて開きはじめました。するとそこに吸い寄せられるようにクラスのほとんどの子どもたちが集まってきました。 「ここでこの女の子は・・・しているんだね。」「このおじさんは・・・だよ。」と思い思いに感じたことを話し始めました。 日本各地、世界までも学校現場からの教育改革を推進し、私も尊敬する東京大学大学院教授の佐藤学先生は、「学び」の定義の一つに「教材との対話」をあげています。まさにこの場面は、人間がさらに創造の「知」を深めていく「学び」の瞬間そのものだと、子どもたちの学びへの意欲を確認したひとときでした。 |
| 4月18日 (金) |
視力検査そしてお弁当の時間 このページを開設して早くも1週間。書き込みは月に数回か、多くても週に2回ぐらいと思っていました。でも、ペナン日本人学校では、毎日が驚きと新鮮さの連続で、そして嬉しいニュースがいっぱいです。ですから、愛読者の方にたくさんお伝えしたいことが生まれ、とうとう毎日更新をしてしまいました。 今日は身体計測。身長、体重、視力を測ります。人手が足りず、校長の私も視力検査の係としてかり出されました。しかし私にとっては子どもたちの顔と名前を一致させる絶好のチャンスです。 小学生の1,2年生だけでしたが、一人ひとりの名前を呼び、顔を見ながら検査を進めます。そうすると可愛らしい返事と一緒に笑顔が返ってきます。その一瞬、とても幸せな気分になるのです。 人と人とのコミュニケーションは、名前を知り、すぐ近くで顔を合わせ、まず相手を受け入れてから関わることが大事だ、と思います。 もし世界の国の指導者たちが、今の私のような気持ちで対話をしたら、争いごとなんてなくなってしまうのにな、と大げさな思いを巡らせたひとときでした。 続いてお昼のお弁当の時間。 校長室で一人寂しく食べる前に、子どもたちの元気をもらおうと、第2校舎の1階のクラスに入ってみました。 2年生、教室に入るなり、「校長先生だ・・・。みてみて今日のお弁当、ハンバーグが入っているよ。」と。 すると次から次へと、「僕のはジャム入りパンだよ。」「私はオムレツ・・・。」とおいしそうなおかずを我先にと紹介してくれます。 一人お弁当を隠している子がいました。気になってそばに寄ってみると「校長先生に食べられないように・・・」と、大事なおいしいお弁当を守っていたのです。 本当につまみ食いをしたくなるような気持ちを抑えて、「今晩お母さんがお弁当箱のふたを空けて、中身がすっかりきれいになっていたら、とっても喜ぶね。」と声をかけて、隣のクラスに移りました。 |
| 4月17日 (木) |
今日からどこの学年も本格的な授業の始まりです。 自分の仕事を一区切りさせて、授業での子どもたちの様子を見に教室を巡りました。もちろん授業を見ることも校長の大事な仕事ですが・・・。 中学校3年生の社会科公民の授業での一コマです。 「公民って何を学び、どうして学ぶのだろう」との教師の難しい問いかけに、彼らは真剣に取り組んでいました。 似てはいるようでも、六人六様の個性的な考えが出てきます。 その中で、 「社会人として世界に貢献するため」という内容がありました。 とかく中学校3年生は高校への進路のことで頭がいっぱいで、「知識を覚え込むだけの学習」、「自分のためだけの学習」になりがちです。 しかしペナン日本人学校の子どもたちは、人間が本来持っているはずの「なぜ?、どうして?」という課題にしっかりと向き合い、そして「人のために生きたい」という高い目的意識を持った子どもたちの集まりなのです。 授業の終わり頃、「公民を勉強すると新聞もよく読めるようになるよ」と教師からの声。すると日本の新聞の難しい紙面を興味深げに見入っている姿がありました。「学ぶ」ことのおもしろさを生徒たちが知った瞬間でした。 私にとっては子どもたちの内面の深さを認識した時間となりました。 |
| 4月16日 (水) |
入学式と言えばさくら吹雪の中で・・・。でもペナンではブンガラヤ(ハイビスカス)の情熱的な赤い花が新入生を迎えてくれています。本日、小学生14名、中学生8名が本校に入学いたしました。 「新入生が入場します・・・。」一つの儀式が始まる厳粛で緊張感が漂う雰囲気の中、入場した新小学1年生のあどけなさが、会場をいっぺんに和やかにしてくれました。 日本での経験ですと、新中学1年生は中学生としては幼さが残っているのですが、本校の新入生は一人ひとりが堂々と入場していて、たくましささえ感じました。 その姿から、この学校を背負っていく大先輩だ、と私の目には映りました。 入学式後、父母会総会。私にとって保護者の皆様に初めてお会いするデビューの時です。「東京都から派遣されました刑部です・・・。」緊張した第1声。でも、保護者の皆様全員、私の話をにこやかな笑顔を持って受けとめてくださいました。 今、日本の学校での最大の課題は、「小1プロブレム」と「モンスターペアレント」です。 幸いにこのペナン日本人学校では、その2つとも無縁の、素直で、のびのびとした子どもたちと、学校への協力を惜しまない良識ある保護者の皆様に恵まれていることがよくわかりました。 小学1年生は保護者と一緒に帰りましたが、 その他の児童・生徒は今日からお弁当です。さっそく私もいくつかのクラスの様子を覗きに行きました。お母さんが(もしかしたらお父さんが、中には自分が)作ってくれたお弁当、本当においしそうに、嬉しそうに最後のご飯の一粒まで食べている子どももいました。 こんな様子を見ていると、今、日本の学校で重要とされ、あらたまって行う『食育』は、この子どもたちには要らないのではないかと思うくらいでした。 お弁当を作ることは決して楽なことではありません。お母さん(もしくはお父さん)、お子さまの心身ともに健康な成長のために、毎日のことでご苦労をおかけいたしますが、お弁当作りよろしくお願いいたします。 父母会総会終了後、「『校長室便り』読んでいますよ。日本の祖父母も楽しみにしています。」と、あるお母さんが言葉をかけてくれました。まだ始めたばかりなのにもう愛読者が・・・。売れない作家が、人気が出始めたような嬉しさを感じる一言でした。 ありがとうございました。 |
| 4月15日 (火) |
4月15日(火) 始業式がありました 今日が本当の学校の始まり。子どもたちはやはり朝から元気がいい。大きな「おはようございます」の挨拶とともに登校してきます。 学校の玄関前に立っていると、何人かの小学生が寄ってきます。 「校長先生が担任だといいな」・・・。 なんて嬉しいことを言ってくれる子どもたちでしょう! 担任を離れてすでに10数年。教師の仕事の醍醐味はやはり担任。「もう一度担任をやってみたい」と思う校長は私だけではないと思います。 でも担任ばかりでは学校は成り立ちませんので、その気持ちはぐっとこらえて、127名全員の担任のつもりで今日からがんばるぞ、と決意を新たにしました。 今日の子どもたちの最大の関心事は、なんと言っても担任が誰になるかです。ですから、その前の校長の話など、上の空・・・、と思ったら、なんと昨日と同じように瞳をランランと輝かせて、「校長先生のお話は一言も聞きもらさないぞ」、と言う姿勢です。すごい。 いよいよ担任発表。「小学校2年生は・・・」、わー、きゃーという激しいリアクションを予想していたのですが、意外や静かに受け止めています。でも、どのクラスの子どもも目や口元はほどけて、本当に嬉しそうな笑顔をしています。 今日から13名のお友達が転入してきました。日本から遠く離れたペナンでの初めての学校生活、不安がいっぱいだと思います。私も小学生時代何度か転校の経験があります。ちょっとその頃の一日目の不安を思い出して、教室内を覗いてみました。でももはや誰が転校生かわからないくらいうち解けて、一緒に遊んだり、掃除をしたりしていました。さすがに家族的なペナン日本人学校です。 こんなすばらしい子どもたちを育ててくれた、保護者の皆様に大感謝です。 ありがとうございます。 |
| 4月14日 (月) |
平成20年4月14日(月) 着任式でした |